第4話「TAXI」

 タクシー運転手の八嶋(斎藤歩)がおびただしい血痕を残したまま、タクシーから姿を消した。どうやら何者かに殺害されたらしい。酔っ払って路上で寝ていたところを薫(寺脇康文)に助けられた丸田(大河内浩)が容疑者として拘束される。丸田は行きつけのバーで酒を飲んだ後、八嶋が運転するタクシーで帰宅したらしい。
 右京(水谷豊)と薫は、丸田がホステスの美紀(遠山景織子)からストーカー被害の相談を持ちかけられていたことをつかむ。タコグラフから八嶋の行動を探ると、八嶋が美紀の尾行していたことがわかる。ということは、八嶋がストーカー? 美紀が丸田に頼んでストーカーの八嶋を殺害させた可能性もある。
 しかし、美紀はそんな右京の推理を一笑に付すと、今もストーカーに悩まされているという。が、ストーカーからかかってくる電話に悩まされているはずなのに、着信相手を確認せずに電話に出ていた。右京らは美紀のウソを暴くため、彼女をストーカーからガードするフリを。
 美紀に見送られ店を出ようとした右京は、ふとストーカーが撮影したという美紀と丸田の2ショット写真に疑問を抱く。その写真が店の前の郵便受けに仕掛けられたカメラで撮影されていたのだ。なぜストーカーはそんなに手の込んだマネを…。
 実は写真は丸田が撮影したもの。自分が盗撮写真に写っていれば、ストーカーと疑われるはずがない。ストーカーの丸田がアリバイ作りのために撮影したものだった。
 丸田がストーカーなら、美紀は八嶋に頼み丸田の行為をやめさせようとしたのか。となると、美紀は事前に丸田がストーカーであることを知っていなければならないのだが…。
 丸田は以前、美紀の娘に鉢植えをプレゼント。ブラインドを開けて日に当てるように話したが、美紀の部屋にブラインドがあるのは美紀の部屋に入った者でなければわからない。美紀はそこで丸田をストーカーと判断したという。
 ショックを受けた美紀は、偶然乗り合わせたタクシーで八嶋に相談。美紀に同情した八嶋は、丸田に薬を飲ませ自分の車に乗せるよう指示したという。そして丸田のストーカー行為をやめさせようとした八嶋が逆に殺された?
 そんな折り八嶋の部屋に進入した暴力団員が逮捕される。男は数日前から八嶋の行方を追っていたとか。八嶋を殺した真犯人か?
 右京は八嶋の部屋の冷蔵庫から八嶋の血液が発見されていたことに反応した。
 右京と薫は八嶋が潜んでいたホテルへ押しかける。実は八嶋は暴力団の金を偶然手に入れ、金を返せと迫る暴力団から逃れるため偽装殺人を実行したのだった。八嶋が美紀の娘のために折ってやった帆かけ船、その紙がホテルのパンフレットだったことで右京らに知られるところになってしまった。
 大金を手にしたことでかつての会社社長の夢を再び追いかけてしまったと自嘲気味に話す八嶋。
「夢から目を覚ますときが来たようです」。
 右京はそんな八嶋を静かに諭すのだった。

ゲスト:遠山景織子 

脚本:西村康昭
監督:森本浩史