そのころ薫は、幸子がどんな犯罪に絡んでいるのかを必死に調べていた。故障した外車のナンバーから幸子の身元を照合した薫は、幸子が家財道具もそのままにマンションの契約を解除していたことや、夫が暴力団絡みで捜査対象にあげられていたこと、そして不可解な自殺を遂げていたことを突き止める。また、ベンチコートのデザインからあるサッカーチームにたどり着いた薫は、いつもは反目し合っている捜査一課の力を借り、膨大なチーム登録者の中から、ついに向島の名前を見つけ出す。しかし、暴力団の大物の隠れ家など、簡単に分かるはずが無い。幸子のフライトの時間は、刻一刻と迫ってくる。幸子の逃亡が先か、それとも向島の発見が先か。最後に“ついている”のはどっちだ!? |