会場では、久保寺のスピーチが始まっている。客の中にいる川端。が、締めの挨拶を前に、川端は会場を出て行ってしまう。そのままイベントはお開きに。帰る前にトイレへ向かった薫が『清掃中』の札の前で立ち往生していると、フロアマネージャーが血相を変えて走ってくる。「大変です!社長が、社長が!」。
川端は、非常階段の踊り場で死亡していた。死因は首の骨折。手にハンカチが握られていたことから、トイレに向かったが清掃中だったため、別の階のトイレに行こうとして非常階段を利用。慌てて足を滑らせたのだろうと推測された。だが、そのトイレをのぞいてみると、中に清掃者の姿はない。外し忘れたのだろうか? 宴たけなわに社長がたまたまトイレに行きたくなり、たまたま清掃中の札が取り忘れられていたため、階段を利用したまたま足を滑らせた。そんな偶然が3回も続くものだろうか…?
右京と薫は、さっそくスタッフの聞き込みを開始。そんな中2人は、久保寺が川端のデスクからファイルを持ち出すところを目撃する。
イベントの収録ビデオを入手した右京たちは、川端が会場を出て行く様子をチェックする。川端の側には、たまきと春菜。怪しい人影はいない。やはり事故か? だが現場検証の結果、非常階段には足が滑りやすい細工がされていたことが分かる。川端が慌ててトイレに向かう原因さえ作れれば、『清掃中』の札と合わせて“遠隔殺人”が可能ということだ。 |