右京たちは、犯人が鮎子を埼玉の人間と勘違した可能性を探る。すると案の定、鮎子が埼玉のデートクラブで働いていたことが判明。事件当夜は、客を取ったまま店に戻らなかったということも。犯人は鮎子を指名した男か…。だが店長によれば、女客からの指名もあるという。再び犯人像が薄れたことに、落胆を隠せない薫…。
そのころ警視庁では、順子が捜査一課をさんざん愚ろうし、時間を浪費させた後、ようやく荒川事件当夜のアリバイを告白していた。順子はその時間、ホテルで男と会っていた。相手はなんと、村木を診ていた精神科医・内田美咲(奥貫薫)の助手・安斉直太郎(高橋一生)だ。美咲の代理として順子から相談を受けるうちに、関係を持ったという。
その夜、右京は美咲から、村木が描いたという無気味な絵を渡される。美咲は、絵に認められる一連の事件を暗示する“ヒント”を見過ごした自分を責めた。と同時に、もし村木が連続殺人の詳細を自分に語っていたなら、どんなに興奮したか…とも。美咲は犯罪心理学の専門家でもあった。右京はそんな美咲の心情を理解しながらも、彼女の中に悪に惹かれる一面があることを見抜くのだった。
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