巡査殺害事件に疑問を抱く右京
周囲とは裏腹に自殺説を唱えるが、その裏には…!?

2月2日(水)
第13話 「警官殺し」



 勤勉な勤務態度で近隣住民からも信頼を得ていた交番勤務の長谷川巡査(江藤潤)が、トカレフで腹部を撃たれ殉職した。事件を聞いた右京水谷豊)は、犯人が凶器を現場に残していったことに疑問を抱く。鑑識の米沢六角精児)よると、トカレフに指紋はなかったとのこと。犯人は手袋をしていたか、指紋を拭き取ったか…。さらに右京は引金に糸くずがついていたことを聞き、疑問を抱き…。
 犯行があったころ、現場近くで前科があり、長谷川に逮捕されたことがある阿部(武野功雄)が目撃されていた。さらに3日前、長谷川は阿部に職務質問していたことも判明。そのとき阿部はなぜか逃亡、梅乃(披岸喜美子)にぶつかり、転倒した梅乃は病院で死亡したらしい。捜査一課では過失致死の疑いで阿部の行方を追う。
 ひとり米沢と事件を調べていた右京は、銃がかなりの至近距離から発射されていた証拠を見せられる。右京はまた何やら考えて…。
 美和子鈴木砂羽)から阿部が容疑者として浮上していることを聞かされた寺脇康文)は不審を抱く。阿部は確か長谷川の葬儀に顔を出していたが、容疑者が被害者の葬儀に来るだろうか。
 長谷川は威嚇射撃をした銃を手にしたまま死亡、弾丸は地面にめり込んでいたという。米沢から話を聞いた右京はさらに疑問を深める。近くにいた犯人に対し、銃を下に向けて威嚇などするだろうか。
 右京、ともに事件に疑問を抱いた2人は、例によって勝手に捜査に乗り出す。長谷川の上司だった茶畑(山崎清介)によると、名前を名乗らない男から通報があったらしい。また、梅乃が倒されたとき、長谷川は追跡をやめて梅乃を介抱したとか。その後も梅乃にずっと付き添うなど、いかにも住民に慕われた長谷川らしい。目撃者の話によると、長谷川はしきりに梅乃に謝っていたという。
 美和子のもとに梅乃の遺族がやってきた。長谷川が詫びの手紙を添えて通帳と印鑑を送ってきたという。遺族から記事にして欲しいと言われた美和子はまずはに報告。なかなかの美談だが、手紙を見た右京は「まるで遺書のようです」と言う。
 阿部が逮捕された。過失致死から長谷川殺しの容疑者として扱われる中、右京らは阿部と接見。阿部は自らを逮捕した長谷川を恨むどころか、その後もまともに扱ってくれたのは長谷川だけ、と絶大な信頼を寄せていた。事件を目撃し、通報してきたのも実は阿部。しかし、阿部が見たときには犯人は長谷川を撃って逃亡したあと、長谷川は苦しみながら銃を地面に撃って倒れたという。
 やはり威嚇射撃ではなかった。右京は再び茶畑を訪ねると、長谷川は自殺だったのでは?と大胆な持論を明らかにする。ならば、その動機は?