消えた公安刑事の行方は…?
潜入捜査をする右京に危機が!?
スリルとサスペンスの新春2時間スペシャル!

1月5日(水)
第9話 「潜入捜査」新春2時間スペシャル



 右京水谷豊)と寺脇康文)は、小野田岸部一徳)の個人的な依頼で急成長のITベンチャー企業で潜入捜査をすることになった。若手社長の北潟(保坂尚輝)に過激派を金銭面で援助しているという容疑が持ち上がり、公安が刑事を社員として潜入させていたが、1カ月ほど前から消息不明になってしまったという。偽名を森本(小林高鹿)というその男に一体何が起こったのか。非公式で調べて欲しいという小野田の半ば強引な依頼を断りきれず、右京は警備員として、は設備管理員として北潟の会社に潜入する。
 深夜、巡回中の右京が細工したことで、社長室の蛍光灯が付かなくなった。さっそくが社長室へ。それとなく周囲を伺いながら作業を続ける。すると、北潟宛てに差出人が森本となった小包が届けられた。そして中には切断された左腕が…。
 鑑識の調べで左腕が森本のものと判明した。一方、右京は深夜の巡回を利用して、森本と付き合っていたと噂される聡子(吉野きみか)のデスクを調べる。すると、引き出しの中から「from T.M with love」と刻印がある指輪が出てきた。
 T.Mは森本達也のイニシャルだ。やはり森本と聡子は恋仲だったのか。確信する右京は、本当に愛する人に偽名のイニシャルを刻んだ指輪など贈るだろうか、と疑問を口にする。しかも会社の引き出しに入れっぱなしにするのも不自然だ…。
 しかし、聡子と接触したは聡子が森本を嫌っていたとは思えない。ナンパを装い改めて聡子に接近、カラオケデートに成功する。聡子が歌っていると、バッグの中で聡子の携帯が鳴った。目ざとく気づいたは発信者に「森本達也」とあるのを確認。やはり森本は生きているのか。はカラオケ店を出ると、別れるふりをして聡子を尾行、確認しようとするが、意外にも聡子は誰にも会わず自宅マンションへ帰ってしまった。拍子抜けしただが、森本は聡子の部屋で待っていた可能性もある。が、森本の携帯から電話が入ったというだけで、森本が生きているという確証はない。右京に報告しながら、さまざまな可能性を探っていると、角田課長山西惇)が左腕のない黒焦げ死体を釣り上げたと部屋に入ってきた。
 左腕がない、ということは森本の遺体か。が、昨夜、森本の携帯から聡子に電話が入ったことは間違いない。右京は聡子の部屋を訪ねることにする。
 昨夜の尾行に従い聡子のマンションへとやってきた右京だが、郵便受けに聡子の名前がない。昨夜確認したはずなのに…。はしきりに首をかしげるが、どうやら何者かに尾行をかぎつけられ、をまくために郵便受けなどに細工をしたらしい。森本は公安の刑事。仮に森本が聡子を呼び出すとしたら、かなり慎重になるはずだ。の尾行などいとも簡単に気づき、逃れる手段を聡子に指示した可能性もある。
 黒焦げの死体が森本のものと判明した。しかも死後2日は経過しているという。ということは、聡子に接触してきたのは森本ではないことになる。では、いったい誰が…!?いずれにしても聡子に直接確認する必要がある。右京は深夜の巡回を装い、社員のデスクにあった社員名簿から聡子の住所を調べようとする。
 と、そのとき北潟が突然入ってきた。あわてて巡回とごまかす右京だが、規定の時間ではない。不審を抱いた北潟に問い詰められた右京は苦境に立たされる…。