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あらすじ
かつて杉下右京(水谷豊)に捕らえられ、横領の罪で服役していた僧侶で元法務大臣の瀬戸内米蔵(津川雅彦)が仮出所の日を迎える。身元引受人は兄弟弟子の…

10の関連エピソード
放送300回記念スペシャルに関連する、重要な役割を担ったエピソードをご紹介。ここさえおさえておけば、今回のSPをより深く楽しめること請け合いです!

9つの「謎」
シーズンをまたいで登場するセミレギュラーの存在や、意外なタイミングで解き明かされていく伏線の数々。劇中で提示されていながらいまだ答えが明かされていない“相棒の9つの謎”を紹介します。

5人のキーパーソン
放送300回記念スペシャルで続々再登場する、瀬戸内米蔵、片山雛子といった『相棒』を語る上で絶対外せないキャラクターをご紹介!

あらすじ

Story

かつて杉下右京(水谷豊)に捕らえられ、横領の罪で服役していた僧侶で元法務大臣の瀬戸内米蔵(津川雅彦)が仮出所の日を迎える。身元引受人は兄弟弟子の蓮妙(高橋惠子)。その出所は、刑務所の門前で待ち構えていた『週刊フォトス』の記者、風間楓子(芦名星)による、『瀬戸内米蔵、美貌の尼僧に迎えられて娑婆へ』の独占記事で世に知られることとなる。記事を読んだ冠城亘(反町隆史)は、法務省の役人時代、大臣としての米蔵に不満を抱いていたことをふと思い出す…。
実家の『徹正院』に戻った米蔵は、荒れた寺の再興を決意。そんな米蔵を、さっそく元衆議院議員の片山雛子(木村佳乃)が訪ねてくる。雛子はあることを申し出、米蔵を驚かせる…。
その後、『徹正院』には檀家総代の息子、常盤臣吾(矢野聖人)が顔を出すようになり、清掃など米蔵の手伝いを始める。その臣吾が、墓地の草取り中に、ほかの場所と比べて不自然に雑草が密集している場所を見つける。おもむろに臣吾がスコップで掘り始めると、なんと、大部分が白骨化した遺体が土の中から現れる…!


10の関連エピソード

Episode

放送300回記念前後篇スペシャルでは、瀬戸内米蔵、片山雛子、社美彌子といった『相棒』を語る上で絶対外せないキャラクターが続々再登場! ここでは、彼らがこれまでにたどってきた足跡を、重要な役割を担ったエピソードに沿って紹介。ここさえおさえておけば、今回のスペシャルをより深く楽しめること請け合いです!。

No.1シーズン2 第21話「私刑」(2004年3月17日放送)

“平成の切り裂きジャック”と呼ばれた死刑囚の浅倉(生瀬勝久)は、刑務官を殺害して脱獄していたが、記憶喪失の状態で発見される。最高検察庁次長検事の千登勢(岸田今日子)は、一日でも早く刑を執行させようと動くが、法務大臣の瀬戸内(津川雅彦)は命令書へのサインを拒む。そんな中、浅倉が刑務所内で自殺したという知らせが特命係にもたらされる。その死に不審を抱いた右京(水谷豊)が捜査に乗り出すと、浅倉が刑務官たちから暴行を受けていたことが分かる。それが自殺の原因とされたが、浅倉が死んだと思われる時刻に、火災報知器が誤作動を起こしていたことが判明。捜査を続けた結果、刑務主任が殺害に関与していた可能性が浮上してくる。その矢先、問題の刑務主任が自殺。最後に電話を掛けた相手は千登勢だった。彼女が怪しいとにらんだ右京は、危険な罠を仕掛ける。この一件以来、瀬戸内は特命係に一目置くようになる。

No.2~4シーズン3 第1話「双頭の悪魔」(2004年10月13日放送)
シーズン3 第2話「双頭の悪魔Ⅱ~堕天使」(2004年10月20日放送)
シーズン3 第3話「双頭の悪魔Ⅲ~悪徳の連鎖」(2004年10月27日放送)

首相補佐官の沢村(春田純一)が自殺と見られる遺体で発見される。官房長官の朱雀(本田博太郎)は、首相官邸に盗聴器が仕掛けられた一件の責任を取って自殺したと断定し、事件の幕引きを図る。ところが、前法務大臣の瀬戸内が、犯人は自分だと自首してくる。瀬戸内は、沢村の自殺を不審に感じ、自分が名乗り出ることで警察を動かそうとしたのだ。その意図を察した右京が捜査に乗り出すと、沢村は朱雀と若手二世議員の雛子(木村佳乃)が愛人関係にあり、共謀して多額の機密費を流用していたことを知ったゆえに殺されたのではないかとの疑惑が浮かび上がってくる。その後、犯人は朱雀に脅迫された首相秘書官であることが判明し、事件は解決。朱雀は失脚するが、雛子の秘書が自殺したことで機密費流用疑惑はうやむやのまま。雛子は政治家としてダメージを負うことなく、右京の追究をかわし、絶体絶命の難局を切り抜けたのだった。

No.5,6シーズン7 第1話「還流~密室の昏迷」(2008年10月22日放送)
シーズン7 第2話「還流~悪意の不在」(2008年10月29日放送)

右京と薫(寺脇康文)は、元法務大臣・瀬戸内の政治資金集めパーティーに警備として駆り出される。薫は、会場となったホテルで偶然、高校時代の友人・兼高(四方堂亘)を見掛けるが、その直後、彼は遺体で発見される。右京は、防犯カメラの映像から、同じフロアに滞在していた総合商社の部長・小笠原(西岡德馬)に疑惑の目を向ける。すると、小笠原が発展途上国サルウィンへの支援物資を買い戻し、横流ししていたことが判明。小笠原は、それを知った兼高から揺すられたため殺害したのだという。さらに、買い戻しの首謀者が、瀬戸内であるとも供述。瀬戸内は、支援物資をサルウィンに届けても、本当にそれを必要としている人の元には届かない現状を打破するため、支援物資を小笠原に買い取らせて現金に換え、それをすべて寄付していたのだ。特命係によって暴かれたこの不正により、瀬戸内は懲役10年の実刑判決を受けることになる。

No.7シーズン13 第1話「ファントム・アサシン」(2014年10月15日放送)

男性会社員が歩道橋から転落死した事件と、大学准教授が絞殺された事件に繋がりを感じた右京が捜査に乗り出すと、内閣情報調査室(通称・内調)の美彌子(仲間由紀恵)の存在が浮上してくる。彼女によると、殺されたのは、先頃アメリカに亡命したロシア人スパイ・ヤロポロクが情報元として使っていた日本人協力者7名の内の2人だという。何者かがリストアップされた7人を次々に殺害している“連続暗殺事件”の可能性が浮上し、捜査一課は残りの協力者を警護することに。その後、犠牲者はさらに増えるが、特命係の活躍により犯人は美彌子の上司である内調の室長・天野(羽場裕一)であることが判明。情報を他国に売り渡す“売国奴”を、自ら裁いたのだという。ただ、動機には別の理由もあった。協力者の一人が、美彌子とヤロポロクの関係に気づいたことを察した天野が、美彌子のキャリアを守るために、その男を殺したのだ。しかし、天野はその秘密を守り、美彌子はキャリアが傷つくことなく警視庁広報課長に出向した。

No.8シーズン14 第10話「英雄~罪深き者たち」(2016年1月1日放送)

官房長官の音越(西村和彦)と官房副長官になった雛子による、新会派結成と総裁選出馬宣言の記者会見場で爆破事件が発生。極左グループ「赤いカナリア」の元幹部・本多(古谷一行)が関与している疑いが浮上し、警視庁は大規模な捜査態勢を敷く。いっぽう、独自の捜査に乗り出していた右京は、音越の選挙区である富山県で村役場の職員・明梨(武田梨奈)と知り合う。そんな中、右京と明梨は、音越が主催する豪華客船の船上パーティーに参加。そこに本多が現われ、音越を自分の前に連れて来なければ、都内に仕掛けた爆弾を爆発させると脅迫してくる。この緊急事態を選挙に利用しようと考えた雛子は、音越を本多の前に出し、隙を突いて逮捕するという作戦を立てる。ところが、不測の事態から本多は射殺され、その混乱の中で音越に恨みを持つ明梨が彼を毒殺するという結末に。雛子は、この一件の責任を取る形で政界を去った。

No.9シーズン15 第1話「守護神」(2016年10月12日放送)

人を呪い殺したと主張する初恵(小野ゆり子)という女性が、自分を罰してほしいと警視庁を訪ねてきた。興味を持った右京が周辺を調べると、確かに3人の人物が不審な死を遂げていることが分かる。初恵は、不思議な力を持つといわれる祖母・トヨ(山本陽子)の力が自分にも受け継がれていると考えているらしい。捜査の結果、一連の出来事には意外な背景があることが判明し、事件は悲劇的な結末を迎えることになる。いっぽう、法務事務次官の日下部(榎木孝明)は、警視庁広報課に配属になった亘(反町隆史)に、美彌子の動向を探るよう命じていた。しかし、スパイのような立場を嫌った亘は、美彌子に特命係への異動を直訴。峯秋(石坂浩二)の力添えもあり、希望は叶えられるが、亘は美彌子の秘密の一端を知るという枷を背負うことに。さらに、これ以降、日下部の密命を受けて美彌子を探っていた坊谷(蔵原健)という男が姿を消す。

No.10シーズン15 第18話「悪魔の証明」(2017年3月22日放送)

サイバーセキュリティ対策本部の青木(浅利陽介)が、興味本位で美彌子の私物パソコンに侵入。娘と思しき少女が映った動画や写真を盗み見る。異変を察した美彌子が調査した結果、何者かの策略で不審なメールを送ったことにされた亘に疑いが掛けられる。そんな中、週刊誌記者の風間楓子(芦名星)によって『警視庁美人広報課長は国際派シングルマザーだった!?』という下世話な記事がスクープされ、美彌子にロシア人スパイと通じていた疑惑が浮上する。独自の捜査に乗り出した右京は、この件を詳しく調べることで、内調の元室長・天野が語ろうとしない殺人の真相を突き止められるのではないかと考えていた。いっぽう、警察上層部から追及を受け、ヤロポロクとの間に娘がいると認めた美彌子だったが、それは「乱暴されてできた子」であると主張。それ以上の詮索を封じ込めた。結果、濡れ衣を着せられた亘は軽い処分で済んだが、右京は美彌子への不信を消せなかった。

9つの「謎」

Mystery

■長年放送されている「相棒」だからこそ残る様々な謎

放送開始から17年という歴史を経て、ますます深みを増している『相棒』の世界。中でもファンをうならせているのが、シーズンをまたいで登場するセミレギュラーの存在や、意外なタイミングで解き明かされていく伏線の数々。劇中で提示されていながらいまだ答えが明かされていない“相棒の9つの謎”を紹介します。

No.1特命係と因縁深い瀬戸内米蔵の動向

シーズン7第2話(2008年10月29日放送)で、国際支援物資をめぐる不正を特命係に暴かれ、懲役10年の実刑判決を受けた元法務大臣の瀬戸内米蔵(津川雅彦)。出所してくることになる米蔵だが、その胸に去来するものとは? 特命係と深い因縁を持つ彼が、今何を考え、今後右京たちとどうかかわっていくのか、その動向も今はベールに包まれている。
⇒シーズン16第14話(2018年1月31日放送)で進展

No.2議員辞職した片山雛子の思惑

シーズン14第10話(2016年1月1日放送)で、共に次期政権の中枢を担うはずだった時の官房長官をテロで失い、自ら議員辞職して政界から姿を消した片山雛子(木村佳乃)。表舞台に姿を見せないまま2年の歳月が流れたが、したたかで野心的な彼女が、このまま鳴りを潜めているとは思えない。雛子の意外な思惑が、近々右京と亘を驚かせることになるのかも知れない。
⇒シーズン16第14話(2018年1月31日放送)で進展

No.3社美彌子とロシア人スパイの関係

シーズン13第1話(2014年10月15日放送)の初登場以来、アメリカに亡命したロシア人スパイ・ヤロポロクとの浅からぬ関係を垣間見せてきた社美彌子(仲間由紀恵)。シーズン15第18話(2017年3月22日放送)で、秘密の一端は明かされたものの、過去に何があったのか事の真相はわからないまま。今後、美彌子をめぐる謎が明かされることはあるのか!?
⇒シーズン16第14話(2018年1月31日放送)で進展

No.4突然姿を消した日下部彌彦の腹心

シーズン15第1話(2016年10月12日放送)で、執拗に美彌子をマークしていたスーツ姿の男・坊谷一樹(蔵原健)。日下部(榎木孝明)の指示を受けて極秘裏に動いていることは確かだが、この回を最後に突然姿を消している。日下部は、亘(反町隆史)にも美彌子を探らせていた過去があるため、坊谷がスパイに関する調査をしていたことは間違いなさそうだが…!?
⇒シーズン16第14話(2018年1月31日放送)で進展

No.5海外研修中の陣川公平に新たな女性の影

シーズン14第12話(2016年1月20日放送)で、思いの相手を殺害されるというショッキングな事件に襲われた陣川公平(原田龍二)。心に深い傷を負い、現在は研修のためにスコットランドヤードに滞在中。放送中のシーズン16第8話(2017年12月6日放送)では、亘と電話で会話を交わし、「今度、女性の事で相談したい」という“相変わらず”な一面を垣間見せた。果たして、その相談内容とは!? 陣川の日本復帰が、再び謎めいた事件を呼びそうな気配。
⇒シーズン16第11話(2018年1月10日放送)で進展

No.6衣笠家が見舞われた不可解な脅迫事件

シーズン15第11話(2017年1月11日放送)では、衣笠副総監の娘・里奈(桜田ひより)が殺人事件の目撃者に。その事件をきっかけに、衣笠家がかつて不可解な脅迫事件に見舞われたという過去の出来事も明らかになった。この時の事件は特命係が解決したものの、過去の脅迫事件はいまだ未解明のまま。特命係は、再びその謎と対峙することになるのだろうか。
⇒シーズン16第12話(2018年1月17日放送)で進展

No.7青木年男が警察嫌いになった根本原因

サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官・青木年男(浅利陽介)は、元々大の警察嫌いで、シーズン14第15話(2016年2月10日放送)では、目撃証言をめぐって特命係とひと悶着起こした。そもそも警察嫌いになったのは、警察官である父親の影響らしいのだが、現職に再就職する際には、衣笠藤治副総監(大杉漣)と竹馬の友である父親のコネを使ったという経緯も。青木の父がどんな警察官で、なぜこれほどまでに彼が警察嫌いになったのか。その背景が明かされる時がくるのだろうか。

No.8スクープをものにする風間楓子の情報源

シーズン15第18話(2017年3月22日放送)で、美彌子が訳ありなシングルマザーであることを報じたのをきっかけに、特命係が首を突っ込んだ事件に何かと絡んでいる写真誌『週刊フォトス』の記者・風間楓子(芦名星)。どんな相手にも物怖じせず大胆に切り込んでいく度胸はかなりのもの。そして、300回記念のエピソードでは、記者として“ある大物”とパイプを持っていることが判明。彼女がなぜ、スクープをものにできるのか。その情報源についても、謎が残されている。
⇒シーズン16第14話(2018年1月31日放送)で進展

No.9甲斐峯秋の知られざる本心

享(成宮寛貴)が起こした連続傷害事件をきっかけに、警察庁No.2の次長職から、閑職といわれる警察庁長官官房付のポストに事実上降格された甲斐峯秋(石坂浩二)。放送中のシーズン16第1話(2017年10月18日放送)では、衣笠副総監の策略により、特命係の指揮統括を押しつけられたが、峯秋自身は逆にそれを利用しようと考えている節も。同エピソードのラストでは、衣笠副総監に向けて「君を後悔させることにならなければいいんだが」という意味深な発言を。権力復活を虎視眈々と狙う峯秋の見えざる胸中も大きな謎をはらんでいる。

5人のキーパーソン

Key Person
No.1瀬戸内米蔵………津川雅彦

YONEZO SETOUCHI
元法務大臣
法務大臣時代は、特命係の能力を高く評価し、捜査への協力を惜しまなかった。しかし、人一倍強い正義感から、国際支援物資をめぐる不正に手を染め、特命係によってその罪が暴かれた結果、懲役10年の実刑判決が下された。その後出所し、僧侶として実家の寺・徹正院に戻る。

No.2片山雛子………木村佳乃

HINAKO KATAYAMA
元内閣官房副長官
元国会議員で、右京が「周囲で不祥事や事件が起きるたびに、それを逆手に取り、大きくなっていく」と評するしたたかで野心的な政治家。時の官房長官が殺害されたテロ事件の後、議員辞職を宣言した。それから数年、鳴りを潜めていたが、瀬戸内の出所にともなって大胆な行動に出る。

No.3蓮妙………高橋惠子

RENMYO
尼寺の庵主。瀬戸内とは兄弟弟子の関係。仮出所した瀬戸内の身元引受人となる。特命係とは、13年程前、池から発見された白骨遺体をめぐる事件で知り合った。

No.4常盤臣吾………矢野聖人

SHINGO TOKIWA
瀬戸内の寺の檀家総代の息子。幼少時から瀬戸内に世話になっており、荒れた境内の再整備を買って出る。現在はフリーターで、最近まで海外を放浪していたという。

No.5風間楓子………芦名星

FUKO KAZAMA
「週刊フォトス」の記者。1年程前、美彌子がシングルマザーであるというスクープ記事を書いて以来、特命係とも顔見知りに。どこからか瀬戸内出所の情報を聞きつけ取材に現われる。