NEWSニュース

2015年2月7日

渡瀬恒彦さん、井ノ原快彦さん、番組プロデューサーコメント

【渡瀬恒彦 コメント】

 10年、本当にあっという間でしたね。9年前にプロデューサーの皆さんが、刑事モノでも事件捜査だけでなく、刑事個々のプライベートもしっかりと描いたドラマを作りたい、という熱い思いを抱えていた。さらに、僕ら9係は2名ずつ3班に分かれて捜査を行うんですが、それぞれが自分たちの糸口をつかみ、別々の道筋で追っていき、それが最後には同じ結論へとたどりつくという、一本の線で事件を追いかけるドラマとは違う刑事モノの面白さを追求したんです。実際に台本を作ってきたプロデューサーや作家の方たちは大変だったと思います。

 加納倫太郎という“昼行灯係長”の役は、物理的にはすごく楽なはずなんです。今までの仕事に比べたら、出番は少ない、セリフは少ない(笑)。でも、結構疲れるんですね。自分が常に画面の前に立っていると、自然とアドレナリンが出てテンションも上がってくるんですが、倫太郎をやる時は一歩下がったところで芝居をしなくちゃいけない。セリフではなく、表情だけで気持ちを表現したりとか。それで疲れるのかな、と(笑)。

 シーズン10で、というわけではないんですが、僕の夢として、事件のない9係の一日、というドラマをやってみたいと思っているんです。例えば、ウソの殺人事件の通報に振り回されて9係の刑事たちがぶつかったり…。そういうストーリーでも「9係」だったらイケるんじゃないか、と思うんですが(笑)。
 あともう一つ、イノッチ=浅輪刑事に拳銃を抜かせたいんです。その時の拳銃を抜くに至るまでの気持ちの揺れとか、仮に銃を撃った、相手に当たったとしたら、その後の気持ちの揺れみたいなものを見てみたいなと思います。

 周囲からは10周年と言われますが、僕ら現場の人間にとっては、特別なことではなく単なる10年目。それは視聴者の方も同じだと思います。僕は、他のシリーズものの撮影では必ず1本目を撮る感覚で入るようにしているんです。実際に他のシリーズものの役は年をとりませんから(笑)。ただ「9係」では部下と娘の関係がどうなるの?みたいに、いやおうなしに時間の経過を押し付けられる(笑)。その変化がどうなっていくのか、自分でも楽しみですね。

【井ノ原快彦 コメント】

 シーズン1が始まる直前、関係者のみなさんが「このシリーズは…」とお話しされていたんです。その時に初めて「これってシリーズなんだ!」と思ったんですが、自分はシリーズものはパート2までしかやったことがないので、どういうものなんだろう、という感じでした。それが、ふと気付いたら10年。ただただ人気があるから、ということではなく、みんなの思いとか、底力とか、絆とか、そういったものがないと、ここまで続かないと思います。それと渡瀬さんや監督さんのみんなをまとめる力とか。そういう力でここまで引っ張ってきてもらったな、という感じがしますね。

 僕の役は一番下っ端でスタートしたので年々成長することが出来ていたんです。でも、7、8年も経つと、この先どう成長していくのかな、と考えたりもしました。ただ、シーズン9では彼女と一度別れるなど環境の変化があり、人間的な成長を見せられたりもしました。それは、このドラマが刑事の私生活もきちんと描いてくれていたからこそ出来たことだと思うんです。そこを視聴者の皆さんにも楽しんでいただきたいですね。

 「西部警察」の世界に憧れていた僕としては、レミントンというショットガンを持ちたかったんですが(笑)。さすがにこのドラマでは出来ない(笑)。ヘリが出たり、車がぶっ飛んだりもない方がいいと思うんですが(笑)、先ほど渡瀬さんが言われましたが、僕が銃を抜いたらどうなるんだろう、とは確かに思いました。そういう場面になったら直樹はどう思うのかな、と。

 10年目ですけど、今年から見始めた人にとっては今年が1年目ですし。例えば3話から見ても面白い、30分経過したところから見ても面白い、というように、いつどこから見ても面白いドラマでありたいですね。派手なことが起きるのではないけど、ドラマに漂う空気感のようなもので、思わずチャンネルを止めてしまうような、そんなドラマにしたいです。今まで通りの感じをキープしていく、というのは実はすごく大変で難しいことだと思うんです。それだけはなんとか取り組んでいきたいと思っています。

【松本基弘ゼネラルプロデューサー コメント】

 皆さまのご支援のおかげで10周年を迎えることができました。本当にありがとうございます。その思いにお応えすべく、「9係」は皆さまにより楽しんでいただけるよう、今後もますます進化させていきます。ご期待下さい!

BACKNUMBER