ホテル社長・立川澄子(平淑恵)の華やかな誕生パーティーの席でトップモデルの麻衣(三津谷葉子)が、毒物によって死亡した。パーティーの料理に毒物が混入されていたのか、と思われたが、麻衣が料理に手をつけた様子はない。ただ、麻衣が使ったと思われるフォークにクリームが付着、ケーキを食べたようにも見える。だとしたら、皿や食べ残しはどこに?9係に復帰、主任・青柳(吹越満)の部下となった村瀬(津田寛治)は苛立ちをぶつけるかのように志保(羽田美智子)に詰め寄り、志保を不機嫌にさせる。
 麻衣の夫でフードプロデューサーの木村(上杉祥三)によると、麻衣はダイエット中で料理を食べたとは考えられないという。木村にしてみれば、自分がプロデュースした料理やケーキで麻衣が死んだとは考えたくもないらしい。

 麻衣が死ぬ少し前、会場で歌手の綾香(仁科仁美)と言い争っている姿を目撃されていた。会場を撮影していたカメラの映像をチェックするが、2人が何を言い争っているのかはわからない。さらに肝心の麻衣が倒れた瞬間も、ステージでピアノを演奏するピアニスト・斉藤(渋江譲二)の姿しか写っていなかった。

 真澄(原沙知絵)の解剖結果から麻衣がケーキを食べていたことがわかった。食道も荒れているなど、ダイエットも相当過激だったようだが、そんな麻衣がなぜあえてケーキを口にしたのか。なおも志保に疑問をぶつける村瀬は、真澄にまで「報告書に間違いはないか?」と問いただし怒りを買ってしまう。そんな村瀬の復帰を真澄に聞かれた志保は「やりにくい」とこぼす。

 一人パーティーのビデオをチェックしていた倫太郎(渡瀬恒彦)は、客がステージのマジックショーに目を奪われている中、ひとり別方向を向いている澄子に不審を抱く。直樹(井ノ原快彦)は、澄子が余興ではなくゲストを気にするのは当然、と言い切るが倫太郎は納得できない。その直樹は麻衣の胃からアーモンドが検出されたことに疑問を抱く。現場にはアーモンドを使ったケーキなどなかったはずだが…。倫太郎と直樹は再び現場のホテルへと向かう。