物語は、突然死した中年男性が期間限定でこの世に舞い戻ることからスタート。正体を知られないよう、若くて美しい女性として現世に再送されたため、生前とはまったく違う形で家族らと触れ合うことになり、望みもしない真実や過酷な現実を知るはめに…。主観と客観の両方を通して、初めて見えてきた自分という人間に戸惑いながらも、限られた時間を精一杯に生き切る、この世に忘れ物のある人々の悲哀がコミカルに描かれ、泣けて笑えてまた泣ける、そんなハートウォーミングなドラマに仕上がっている。
キャストは、突然死したモテない中年男の椿山課長を船越英一郎、生まれ変わりの美女を石原さとみが演じる。外見は石原、中身は船越というチグハグさが絶妙で、ドラマの核となる悲喜交々を見事に表現。また、椿山課長と一緒に現世に再送されるヤクザの親分には北大路欣也をキャスティング。原作のイメージに合わせるため、約3時間半をかけて特殊な全身メイクを施し、スキンヘッドの巨漢に大変身している。他にも、田中美佐子、津川雅彦など、豪華キャストが勢揃いし、この冬一番の暖かいドラマを彩る!
百貨店課長の椿山和昭(船越英一郎)は、全店挙げての「大創業祭」の初日、接待中に倒れ意識を失う。
目を覚ますとそこは、あの世のお役所。享年46、戒名は昭光道成居士と窓口で告げられるが、まるで夢を見ているよう。しかし、生前の悪行として「邪淫の罪」を下され、その戸惑いは怒りへと変貌する。お世辞にもモテるタイプではなく、愛妻の由紀(戸田菜穂)と一人息子の陽介(小清水一揮)のために、懸命に生きてきたと訴える椿山。だが、その脳裏に一瞬、佐伯知子(田中美佐子)の顔が浮かび上がる。知子は百貨店の同僚で、男女を超えた旧知の友。若い頃に過ちがなかったわけではないが、だからといって、それを邪淫扱いされては納得がいかない。椿山はえん罪を晴らすため、現世に戻る特例措置を申請。同じく特例措置を求めた、人違いで射殺されたヤクザの親分、武田勇(北大路欣也)と、事故死した小学生の根岸健太(平澤慧洸)とともに、現世への再送が認められる。期間は初七日が終わる3日後まで。生きている人間に正体を知られないこと、復讐をしないことの二つを約束し、3人は現世へと戻っていく…。
次の瞬間、椿山はベッドの上で目を覚ます。やはり夢だったのかとほっと息をつく椿山。しかし、鏡に映る自分の姿を見てびっくり。そこには、若く美しい、見知らぬ女性が!再送された現世では、正体がばれないよう生前と最も対照的な姿でよみがえることになっているのだ。名前は、椿山和昭をもじって、和山椿(石原さとみ)。ヤクザの武田勇は、弁護士の竹之内勇一(北大路欣也・二役)として、根岸健太は根本蓮子(森迫永依)として、それぞれこの世によみがえっていた。竹之内のよみがえりの目的は、誰に間違われて撃たれたのか、それを命令したのは誰なのかを確かめること。その上で、子分たちに仇をとらせようという魂胆だ。一方の蓮子は、両親に会うためだと言う。そして椿は、邪淫の罪も気にはなるが、それよりも遺された家族のこと、そして大創業祭の経過を見届けることを最優先に考えていた。再会を果たした3人は、それぞれの思いを遂げるため、3日間だけのよみがえりの旅へと出発する。
まったくの別人となって、近しかった人たちと奇妙な再会を重ねていく3人は、予想外の現実を目の当たりにしていくことに。初めて知る真実に、時に打ちひしがれ、時に慰められながら、最期の旅を続ける3人。その心境には、次第に変化が現れ始める…。
椿山和昭・享年46≪=和山 椿≫
和山椿:石原さとみ ≒ 椿山課長:船越英一郎(二人一役)
百貨店課長、椿山和昭。仕事一筋で生きてきたが、社の命運を賭けた「大創業祭」初日に過労で他界。残してきた仕事と家族が心配でなら ず、さらに冥土でかけられた身に覚えの無い『邪淫の罪』の疑いを晴らすべく、初七日が終わる3日だけこの世に戻ってくることに。 そして生まれ変わったその姿は、生前のいわゆる"オヤジ"な椿山とは似ても似つかぬ、若い美女(和山椿)に変貌していた。
佐伯知子(田中美佐子)
椿山の同期であり親友。明るく優しいが、男に依存できない性格。椿山の『邪淫の罪』の鍵を握る。
椿山由紀(戸田菜穂)
椿山の美貌の妻。椿山の勤める百貨店のかつての看板娘。椿山とのカップルは『美女と野獣』と呼ばれた。
嶋田良一(中村俊介)
椿山の部下。要領がよく、ルックスも仕事振りも椿山とは正反対。かつて由紀と恋人関係にあったという噂も。
椿山陽介(小清水一揮)
椿山の息子。早熟な少年。その早熟さゆえに椿山の気付かない、家族の問題に気付いていた。
椿山和利(津川雅彦)
椿山の父。若くして妻と死に別れ、男手ひとつで椿山を育て上げた。福祉に一生を捧げた、人にやさしい寡黙な人格者。現在は老人病院に入院しているが…。
根岸健太・享年10≪=根本蓮子≫(平澤慧洸)
事故で死んでしまった少年。資産家の息子であるが、自分が養子であることに気付き、本当の親に会うために、この世へ戻ってくる。年齢のわりにかなり早熟で頭がいい。その姿は生前の健太とは逆の、女の子(根本蓮子)となった。
根本蓮子(森迫永依)
事故で死んだ少年・根岸健太の化身。「生きている人間に正体を知られないこと」の規約違反の為、地獄行きに…!?
根岸真帆(石野真子)
根岸健太の母親。
ハツコ(大島蓉子)
根岸家の家政婦。
武田 勇・享年64≪=竹之内勇一≫
竹之内&武田:北大路欣也(一人二役)
四代目会長。古色蒼然たるテキヤ渡世で身を立てるいまどき珍しい真面目なヤクザ。それ故人望が厚かったが、全くの人違いで殺されてしまう。自分の死の真相と、自分亡き後に起こるであろう新たなる抗争から兄弟分たちと舎弟たちを守るため、この世へ戻ってくる。その姿は生前の"ヤクザ"な武田とは似ても似つかぬ、ダンディな弁護士(竹之内勇一)になっていた。
純一(高岡蒼甫)
武田の子分。親分の仇を討つことをせず、初七日迄ただお線香を絶やさず組事務所にいるが・・・。
卓人(坂東巳之助)
武田の子分。
市川繁夫(松重豊)
武田の弟分。歌舞伎町を仕切る、いわゆるヤクザらしいヤクザ。
市川静子(東ちづる)
市川の妻。若い頃、子供を捨てた過去が。
蜂須賀鉄蔵(石橋蓮司)
武田の兄貴分。バリバリの武闘派ヤクザ。
五郎(石井正則)
武田を撃ったヒットマン。
窓口の男(相島一之)
あの世のお役所職員。椿山和昭に「現世での“邪淫の罪”を認め反省したら天国に行けると」告げる。
窓口の女(清水ミチコ)
あの世のお役所職員。規約違反をしないか、現世に戻した3人を監視している。
窓口の女(吉本菜穂子)
あの世のお役所職員。