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財部誠一企業シリーズ「ものづくり日本・特別編」
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8月10日放送の特集は、財部誠一さんのリポートによる 「ものづくり日本・特別篇〜“カイゼン”で赤字工場が甦った」 をお送りします。
去年、今年と2年連続年頭企画でお送りした、財部さん取材 の「ものづくり日本」シリーズは、世界に誇る日本の中小製造 業の現場を紹介して大きな反響を得ました。それぞれの放送時、 視聴者の方々から寄せられたメールの数も通常の特集のおよそ 10倍もありました。「小さくても光る会社を見て、勇気づけ られた」「日本人の底力を思い知らされた」というのがその大半 でした。番組で取り上げた“日本一のスーパー町工場”岡野工業 や“百万分の歯車”の樹研工業は、その後著作物などでも取り 上げられベストセラーにもなったほどです。 リポートした財部さんは、2回ともスタジオの締めくくりで 「何より必要なのは、技術力そのものではなく戦う意志だ。 つまりスキル(技術)よりウィル(意志)だ」と述べました。
このシリーズはなぜ大きな反響を得たのか。 特にここ1、2年「日本はもうダメだ、沈没だ」という一種 異様なまでの悲観論が論壇やメディアを支配し、日本人全体が 必要以上にうつむき加減になっていたおり、「ものづくり日本」 シリーズの主張は、そうした無闇な悲観論への、強烈なアンチ テーゼとなっていたからだ、と思うのです。
1999年1月24日放送「ダイエー第1弾・中内社長電撃 退任をスクープ密着」から始まった財部誠一さんの企業シリーズ は、今日に至るまで特集の大看板となっているシリーズです。 「ダイエー密着」は計4回を重ね、「ソニーの21世紀戦略」 (00年4月16日放送)では初のサンプロスペシャルを実現。 「大和証券分社化の真相」(99年5月2日放送)、「ガリバーは 復活するか〜野村証券密着」(00年7月2日放送)「三井住友 銀行誕生」(01年4月1日)では、ビッグバンから金融大再編 を追い続けました。 その財部さんの企業シリーズの一つの転機は「トヨタの秘密〜 世界の“勝ち組”と危機感」(01年1月7日放送)でした。 当時「日本はダメ」論の全盛期の中で、世界の舞台でも圧倒的な 強みを発揮しているトヨタの秘密を追った特集で、「超巨大企業 であり最も改革しづらいはずのトヨタが、実はどこよりも激しい 大改革を行い、変わった。それがトヨタの強さの秘密だ」と財部 さんは述べました。90年代半ばに「乗りたい車がない」と社員 が我々の取材に公言するほどのどん底に落ちたトヨタは、わずか 数年で驚くような復活を遂げ、日本で唯一の“勝ち組”とすら 言われるようになっていたのです。 実は、この「トヨタ」特集を2001年の年頭、つまり21世紀の 冒頭の特集として取り上げたのは、無闇な「日本ダメ」論から 決別して前へ向いて歩いていこう、という財部さんとスタッフサイドの 意思表明に他ならなかったのです。
そしてこのトヨタの特集のあと、それまで金融、流通など幅 広く取材してきた財部企業シリーズは、より製造業、ものづくり へと力点を置いていくようになるのです。 それは以下のような財部さんなりの結論があってのことでした。 つまり−
「ものづくりこそ、日本人のDNAだ。日本人の気質、風土に最も 合うものは、製造業しかない。日本人は歯を食いしばってでも ものづくりで頑張るしかない」
「トヨタ」以後の財部企業シリーズはどうなったか。 日産第2弾(01年3月25日放送)第3弾(02年8月4日 放送)では、幻の名車Zの復活にかける技術者たちの執念を追い 続けました。 そして冒頭に記した2001月6日放送「ものづくり日本T」、 2002年1月5日放送「ものづくり日本U」につながっていく のです。 今から見てみると、「ものづくり日本T」のちょうど1年前の 2000年1月7日に放送した「トヨタ」特集は、「ものづくり 日本」シリーズの巨大なプロローグ篇、つまり「ものづくり日本・ エピソード0(ゼロ)」であった、と言うことができます。
そして8月10日放送の「“カイゼン”で赤字工場が甦った」は サブタイトルとして「ものづくり日本・特別篇」と名付けました。 実は今回取り上げるのは、製造業の企業2社と、そこに入った 経営コンサルタント会社のOJTソリューションズで、OJTは 「ものづくり日本U」の取材過程で財部さんが出会った企業でした。 OJTはトヨタとリクルートが出資して作った企業ですが、何の 役にも立たないリポートを提出して終わりの多くのコンサルタント 会社とまったく違って、トヨタのベテラン技術者がリクルートの 営業マンとコンビを組んで、製造業などの企業の現場にそれこそ びっちり張りついて、時には怒鳴り合いながらも現場を変えようと 心血注いで改革指導に取り組んでいるのです。 財部さんも特集取材班も、かつての特集「トヨタ」の取材の中で、 トヨタとそこに働く技術者たちの“凄み”をイヤと言うほど見せ つけられてきましたが、改革指導に入るトヨタマンたちは、世界に 冠たるトヨタ生産方式を骨の髄までたたき込まれた、最高のスキル を持つ技術者たちです。 しかし指導を受ける側の企業にも、自分たちが長年慣れ親しんだ やり方があり、彼らなりの誇りもあります。だからこそ、改革指導 に入ったトヨタ&リクルートコンビと激しくぶつかるのです…。
「トヨタ」をきっかけに、より深化していった財部企業シリーズ 「ものづくり」篇。 このシリーズは、すでにそこからの発展型である新たなシリーズ を生み出しています。財部中国シリーズです。「メイドインチャイナ の襲来」(02年6月30日放送)に負けない日本製造業を紹介した あとは、第2弾「巨大市場・中国をつかめ」(03年2月2日放送) 第3弾「中国進出のカギは台湾にあり」(03年2月9日放送)と、 中国に打って出る日本製造業を相次いで取材しました。
この中国シリーズ、そして「トヨタ」を入れれば4年連続の年頭 特集となる「ものづくり日本」シリーズも続編を予定しています。 どうぞご期待下さい。 |
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2003.08.10
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