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#621(2016.1.9 OA)

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頑張れ「スペシャリスト」!
ボクもドラマ頑張ります!

トップニュース

ゲストに草なぎ剛さんをお迎えして、
美味しさを生み出す職人技!
スペシャリストグルメを一挙紹介!!

明けましておめでとうございます!2016年最初のスマステーションは、ゲストに新ドラマ「スペシャリスト」(1月14日木・よる9時スタート!)から草なぎ剛さんが登場!草なぎさんは、香取編集長に代わってオープニングトークも担当してくれました。特集は「おいしさを生み出す職人技!スペシャリストグルメ9」をお送りしました。
ひとつの料理を追求し続けて究極の味にたどり着いた職人技にスポットを当てた今回の特集。ここでは、草なぎさんがスタジオで生試食してくれたメニューを振り返っておきます。長崎県屈指の繁華街・銅座町にある「かにや」は、1965年創業のおにぎりの専門店。ご主人の藤川英樹さんが、まるでお寿司屋さんのようにお客さんの目の前にあるカウンターで、ひとつひとつ素手で握っていく伝統的なスタイルを守り続けています。そんなかにやの看板メニューは、「塩さば」のおにぎり(160円)。使用するお米は、島根県産つや姫。これを創業以来変わらぬ形の特製の型に入れ、おにぎりの具である手でほぐしたサバを投入。お米を型から出すと、目にもとまらぬ速さで握り終わってしまいました。その間なんと、わずかに2秒!瞬時のうちに形を整え、塩までまぶすという職人技で、ふっくらやわらかでありながら決して崩れることのない絶妙なバランスが保たれたおにぎりは、まさに絶品です。2015年9月、東京・銀座にオープンした「レストラン エール」の山本英男さんは、科学的側面から料理を分析し、前衛的な料理を生み出す“分子ガストロノミー”を取り入れたフレンチを提供するスペシャリスト。例えば、店名と同じ名前を付けた「エール」は、グラスの中にウニやホタテなどの魚介類や野菜を彩り、その上に花を添えたキャラメルオニオンのムースをのせたクッキー生地をさかさまに置くことで、まるで料理が宙に浮いているかのような空気感を演出するなど、料理の枠を超えた美しい見た目のメニューです。その中でも最も美しい料理のひとつが、コースのお口直しのメニュー。使用するのは、エスプーマと呼ばれる調理器具。様々な食材をムース状にすることができるこの器具で、ヨーグルトをムース状にし、アロエのマリネ、さらにお店で手作りした練乳のアイスを加えていきます。そこに飴細工を施した後、最後の仕上げに使用するのは液体窒素。-196℃のこの液体に、なんとカルピスをエスプーマでムースにして入れていきます。一気にかき混ぜることで細かい粒のような形になったものを、仕上げとしてお客さんの目の前でアイスクリームにかけるのです。「雪化粧」と名付けられたこのアイスクリームは、美しい銀世界をイメージし、一口食べればカルピスのさわやかな酸味とアイスの甘味が楽しめる大人のスイーツとなっています。1804年に建てられた愛媛県の「松屋旅館」は、前島密や犬養毅など数々の著名人が愛した歴史ある宿。そんな松屋旅館で大人気なのが、「漬物御膳」。味噌漬けや奈良漬など、20種類以上もある旅館自慢の漬物が1度に楽しめる御膳です。中でも注目はぬか漬け。江戸時代から代々の女将によって引き継がれてきた250年以上生きているというぬか床を管理する女将の大氣洋子さんは、お客さんの予約時間に合わせて最高のタイミングでぬか漬けを出せるよう、ぬかの状態や気温などを見極め、逆算して漬け込むタイミングを決めるそう。こうして出来上がった自慢のぬか漬けは、控えめな塩味と漬物とは思えないほどの豊かな香りが口いっぱいに広がり、ごはんとの相性も抜群。草なぎさんも絶賛されていました。
次回の放送は1月23日。ゲストに竹内結子さんをお迎えして、「2016年ヒット予測ベストセレクション」をお送りします。ご期待ください!!

己の人生をかけてただ一つの料理を追求し続ける…。今夜のスマステーションは、そんな料理のスペシャリストが集結!その道を究めた職人だからこそできる、唯一無二の技!長年の経験から行き着いた究極の味!スペシャリストたちが手掛ける至高の逸品を一挙大紹介します!


SmaSTATION!!特別企画
おいしさを生み出す職人技!
スペシャリストグルメ9


スペシャリスト1
家庭では作れない!?
ふわっとほどける絶品おにぎりを作り出す
おにぎりのスペシャリスト!
「かにや」の藤川英樹さん(51)

長崎県屈指の繁華街、銅座町にある「かにや」。深夜11時にお店を覗いてみると、カウンターは人で埋め尽くされ、奥の座敷も大賑わいを見せています。「長崎でかにやを知らない人はいない」といわれるこちらは、1965年創業、50年もの歴史を誇るおにぎりの専門店です。まるでお寿司屋さんのようにお客さんの目の前にあるカウンターで、一つ一つ素手で握っていく伝統的なスタイルを守り続けています。そんなかにやの看板メニューは、「塩さば」のおにぎり(160円)。ふっくらやわらかく仕上げたお米と手でほぐした柔らかいサバの塩味が食欲をそそる逸品です。使用するお米は、島根県産つや姫。これを創業以来変わらぬ形の特製の型に入れ、おにぎりの具である手でほぐしたサバを投入。お米を型から出すと、目にもとまらぬ速さで握り終わってしまいました。その間なんと、わずかに2秒!瞬時のうちに形を整え、塩までまぶすというまさに職人技!ためしに番組スタッフが教わりながら握ったおにぎりと比べてみると、藤川さんが握ったおにぎりはお米がつぶれておらず立っているのがよくわかります。さらに断面を見てみると、中に空気を含んでいるのが一目瞭然。こうして出来上がったおにぎりは、ふっくらやわらかでありながら決して崩れることのない絶妙なバランスが保たれているのです。こちらのお店では、この他にも「べにしょうが」や「カレーそぼろ」(ともに160円)など、20種類以上の具材から好きなものを選ぶことができます。




スペシャリスト2
唯一無二の技!
人参の細切りで芸術的な天ぷらを生み出す
野菜天ぷらのスペシャリスト!
「てんぷら 近藤」の近藤文夫さん(68)

東京・銀座にある「てんぷら 近藤」は、あのミシュランガイドでは8年連続二つ星の評価を受けています。近藤さんの天ぷらの味にグルメとしても知られる作家・池波正太郎氏も惚れ込んだことで知られています。こちらのお店の代表作は、「人参」(864円)。食べた人が「花火のよう」と表現する天ぷらとは? 使用するニンジンは、近藤さん自らが農家に足を運んで選んだ甘みの強いものを使用。その人参に、まずは小麦粉をまぶしていきます。そこに付ける衣は、もっとも人参に合うようにかき混ぜながら濃度を調整していきます。「濃度はものすごく微妙で、違っちゃうと出来るものが全く変わっちゃうんですよ」と近藤さんが言うほど繊細さを要求されます。そして、いよいよ揚げていくのですが、人参を鍋に入れると、鍋全体にくまなく広げます。それを一瞬にしてまとめ上げました。この時、素早く集めるだけでなく、人参を絡ませるようにかき混ぜながらまとめ上げているのです。こうすることで程よい隙間ができ、ふんわりとした食感に仕上げることができるのです。そのままつぶれないように優しく盛り付ければ完成!細切りの人参をまるで1つの芸術のようにまとめあげる、近藤さんオリジナルの逸品。口に入れた瞬間にシャキシャキとした食感と人参の甘さを同時に楽しめる、まさに絶品です!ほかにも30分以上かけてじっくりと揚げる厚さ7cmほどの「さつま芋」(1,296円)など、近藤さんが作り出す天ぷらは枠にとらわれないものばかり。「何の商売でもそうだと思うんですけど、楽しいじゃないですか、次のお客さんの喜んでる顔が。それを楽しみに我々は作るんで、何十年が短いですよ」と近藤さんは言います。そんなてんぷら 近藤は、2ヵ月先まで予約でいっぱいだといいます。




スペシャリスト3
まさに世界に一つだけの花!
芸術的なスペシャルギフト!
フレッシュフルーツスイーツのスペシャリスト!
「ete(エテ)」の庄司夏子さん(26)

東京都・渋谷区、代々木公園にほど近い住宅街にある「ete」。こちらは、フレンチの名店で活躍していた庄司夏子さんが一人で営むスイーツの専門店です。最大の特徴は、完全受注生産のオリジナルスイーツであること。一体、どんなスイーツなのでしょうか? まず庄司さんが取り出したのは、一見スイーツの入れ物とは思えない真っ黒な箱。「この箱を開けるところからサプライズを演出したい」という思いで生み出されたスタイルです。そこに通常よりもバターを多く配合し、厚めに焼き上げたサクサクのタルトを敷き詰めていきます。その上から、香り高いタハア島産バニラビーンズを配合した特製のカスタードクリーム、さらに角切りにしたマンゴーを載せていきます。ここまでは普通のタルトのようですが、次にマンゴーを薄切りにすると少しずつ手に取り、丸めていきます。これを繰り返していくと、あっという間に見事なマンゴーの花が完成。マンゴーは熟れ具合によって硬さが変わるため、一つの花びらに同じマンゴーを使うのではなく、真ん中は色が濃く柔らかなより熟れたマンゴー、外側のカーブが大きい花びらには熟成度合いが浅いマンゴーを使うといった風に、使い分けているのだといいます。その後も次々とマンゴーの花を詰め込んでいき、作業開始からわずか5分ほどで箱が花で埋め尽くされました。
スイーツの完成は、お客さんが引き取りに来る直前。「そのまま渡す相手のところへ行くのがベストなお菓子なので」と庄司さん。そのために手間もかかりますが、「それがふたを開けた時に、贈る相手に伝わればいいな、と思っているので。注文される側も私も、サプライズを仕掛ける側なんですね」とこだわりを明かしてくれました。こちらでは、出来立てにこだわるため、予約は1日10組ほどしか取らないといいます。




スペシャリスト4
フレンチと科学の融合!
目と耳で楽しむ新ジャンルに挑む!
モダンフレンチのスペシャリスト
「Restaurant Air」山本英男さん(35)

2015年9月、東京・銀座にオープンした「レストラン エール」は、近年人気となっている“分子ガストロノミー”を取り入れたフレンチをカジュアルに楽しめるお店として大人気。分子ガストロノミーとは、科学的側面から料理を分析し、前衛的な料理を生み出すスタイルのこと。五感をフルに使って楽しむ料理として今や世界的に大ブームとなっています。たとえば、店名と同じ名前を付けた「エール」は、グラスの中にウニやホタテなどの魚介類や野菜を彩り、その上に花を添えたキャラメルオニオンのムースをのせたクッキー生地をさかさまに置くことで、まるで料理が宙に浮いているかのような空気感を演出するなど、料理の枠を超えた美しい見た目の斬新なメニューを数々生み出しています。その中でも最も美しい料理の一つが、コースのお口直しのメニュー。使用するのは、エスプーマと呼ばれる調理器具。
様々な食材をムース状にすることができるこの器具で、ヨーグルトをムース状にし、アロエのマリネ、さらにお店で手作りした練乳のアイスを加えていきます。そこに飴細工を施しいよいよ最後の仕上げ!
使用するのは、液体窒素です。-196℃のこの液体に、なんとカルピスをエスプーマでムースにして入れていきます。一気にかき混ぜることで細かい粒のような形になったものを、仕上げとしてお客さんの目の前でアイスクリームにかけるのです。「雪化粧」と名付けられたこのアイスクリームは、美しい銀世界をイメージし、一口食べればカルピスのさわやかな酸味とアイスの甘味が楽しめる大人のスイーツとなっています。こちらのメニューは「シェフのおまかせコース」(7,344円/サービス料別)など、ディナー限定となっています。




スペシャリスト5
驚異のスピードと繊細さを併せ持つ魔法の指先!
海老天のスペシャリスト!
「尾張屋」の大島常義さん(56)

「朝に1000匹くらいやりますね。時計とにらめっこしながら、競争して」と話す大島さんを擁するのは、浅草の雷門から歩いてわずか1分の所にある「尾張屋」。江戸時代に創業し、実に140年以上もの間、下町の人々に愛され続けている老舗です。お昼時には1階はもちろんのこと2階まですべてが満席になる超人気店。そんな尾張屋の看板メニューは「天ぷらそば」(1,400円)。さっそく作り方を見せてもらうと、まずはエビの下ごしらえから。なんと、大島さんは1度に5尾ものエビを手に取ると、目にもとまらぬ速さで次々と殻をむいていきます。スローモーションで見ると、わずか3回の指の動きだけで見事に殻と足を全て取りのぞいているのが分かります。そのまま慣れた手つきで薄皮一枚に切れ目を入れ、次々と背ワタをすばやく取り除いていきます。これだけでも見事な職人技ですが、最大のポイントはここから!大島さんがエビを揉みこんでいくと、曲がっていたエビが伸びていきます。エビをまっすぐ揚げたい場合、普通は内側の筋を包丁で切ってから、それぞれの節(フシ)の大きさを揃えなければなりません。
しかし、大島さんは指先の感覚だけで筋を切るのと同時にまっすぐな太さに整えているのです。二つの作業をスピーディーに同時に行うことで、エビに触れている時間が減り、鮮度を保ったまま、プリプリのエビ天に仕上げる事ができるのだといいます。こうして下準備したエビを、特注のゴマ油で揚げれば巨大でまっすぐなエビ天の完成!ピンと大きく伸びたエビは丼からはみ出すほどの迫力です。ちなみにこちらでは、同じく巨大なエビが2尾乗った「天丼」(1,500円)も大人気です!




スペシャリスト6
世界でここだけでしか食べられない!
寿司職人が驚く寿司!
寿司のスペシャリスト!
「すし 姫沙羅」の田中彰さん(50)

北海道・札幌市が誇る繁華街、すすきのに店を構える「すし 姫沙羅」。ミシュラン北海道版では、二つ星の評価、全国各地のすし職人がわざわざ食べに訪れるほどの名店です。マグロの赤身が好きな田中さんがちょうどいい脂の乗り具合を探って見つけ出した、トロでも赤身でもない小トロを10日以上熟成させた握り、片面に細かく包丁を入れ、それを裏返してシャリに載せて新しい食感を楽しむホッキ貝の握りなど、ネタごとに驚きの工夫が施されているのですが、それらは全て口の中で寿司が完成するように仕組まれているのだといいます。そんな独創的なお寿司の中でもこちらのお店の代表作が、ボタンエビ。さっそく作り方を見せてもらうと、シャリは他のお寿司と比べるとやや小さめです。そして、エビを手に取り握るのかと思いきや、なんとシャリの上に巻きつけました。さらにこの中にエビの味噌を豪快に入れ、上に卵をのせれば完成。これが田中さんが長年の探求の末に生み出した、ボタンエビの握り「ボタンエビ 全部のせ」です。一度に口に入れることでエビの身の甘味、味噌の豊潤な旨み、そして卵の心地よい食感まで、エビの全てが口の中で溶け合うまさに“口内調理”の極みの逸品。ほんの少しでもバランスが崩れると倒れてしまうため、お客さんの手のひらに直接のせ、そのまま食べてもらいます。こちらのお店は、コース「おまかせコース」(1万8,030円)のみの完全予約制です。




スペシャリスト7
20層以上もの極薄クレープが織り成すハーモニー!
ミルクレープのスペシャリスト!
「eL cafe(エルカフェ)」の関根俊成さん(52)

東京都・大田区の蒲田駅から歩いてすぐ、東急プラザ蒲田店の中にある「eL cafe」。お取り寄せグルメ日本一を決める「O-1(オーワン)」で準グランプリを獲得したミルクレープの専門店で、多い日ではなんと一日におよそ2000個も売り上げるといいます。そんな人気店の看板商品が、「レアルミルクレープ」(500円/1ピース)です。このミルクレープの何が人気の秘密なのでしょうか? 実は、2500枚や多い時で3000枚になるクレープをすべて手作りで焼き上げているのです。こちらの関根さんは、ミルクレープの有名店「ルエル・ドゥ・ドゥリエール」など、数々の店を渡り歩き、30年以上ミルクレープを焼き続けてきた職人中の職人!そんな関根さんの目の前にはたくさんのフライパンが並びます。なんとこれらを全て同時に使用し焼いていくというのです。しかもこの6つのコンロは、手前は強め、奥は弱めと火加減を変え、刻一刻と変わる焼き加減に合わせて、使い分けていきます。生地をフライパンに流し込むと細かく振りながら薄く広げ、フライパン同士を素早く入れかえながら、次々と焼き上げていきます。「噛んだ時に一枚一枚感じられるように水分を飛ばし、クリームと生地をしっかりと感じられる噛みごたえのある食感に仕上げるようにしてます」と関根さん。焼きあがった生地を見てみると、厚さは1o以下でその薄さは持つ手が透けるほど。こうして焼きあがった生地を再び手作業で自家製カスタードクリームと生クリームを合わせたオリジナルクリームと交互に、丁寧に1枚1枚塗り重ねていきます。「クリームは生き物なので、時間が経てば経つほど美味しくなくなってしまうので、スピードも大切」だと関根さんが言うように、極薄クレープとクリームが20層以上積み重なった、美しいミルクレープが、わずか5分ほどで完成しました!仕上げに砂糖をまぶし、焼きごてで表面にキャラメリゼを施せば完成です。出来上がったミルクレープの断面を見てみると、手作業で作ったとは思えない程の均一な美しさ。こちらのミルクレープ、嬉しいことにお取り寄せもできます!




スペシャリスト8
250年もの年月が織りなす
本物の味がここにある!
ぬか漬けのスペシャリスト!
「松屋旅館」の大氣洋子さん(79)

大氣洋子さんが女将を務めるのが、愛媛県にある「松屋旅館」。1804年に建てられ、前島 密や犬養 毅など数々の著名人が愛した歴史ある宿です。そんな松屋旅館で大人気なのが、「漬物御膳」(3,240円〜)。味噌漬けや奈良漬など、20種類以上もある旅館自慢の漬物が1度に楽しめる御膳なのです。中でも注目は、ぬか漬け。すると、女将さんがある場所へと案内してくれました。そこは、江戸時代から代々の女将によって引き継がれてきた250年以上生きているというぬか床です。女将さんも「ずっと毎日触ってきました。56年ぐらいですかね」というものです。このぬか床を触るために、女将さんは毎朝5時に起き、なかなか旅行にも行けないといいます。「野菜によって時間がかかるのと早く漬かるのがあるんです。『出来たよ』っていうのを野菜が教えてくれます」とぬか漬けのスペシャリスト大氣さんが言うように、お客さんの予約時間に合わせて最高のタイミングでぬか漬けを出せるよう、ぬかの状態や気温などを見極め、逆算して漬け込むタイミングを決めるのです。こうして出来上がった自慢のぬか漬けは、控えめな塩味と漬物とは思えないほどの豊かな香りが口いっぱいに広がり、ごはんとの相性も抜群。ちなみにこちらの松屋旅館では、予約さえすれば宿泊しなくても昼食で漬物御膳を食べることもできます。




スペシャリスト9
蕎麦そのものの味にこだわり抜く!
女将が紡ぐ繊細なそば料理!
手打ちそばのスペシャリスト!
「蕎麦酒菜 祥」の高橋祥子さん(67)

「会津は自然の恵みにも本当に恵まれているんですよ。宝の山ですからね」と「蕎麦酒菜 祥」の高橋祥子さんも言う福島県会津若松市は、全国でも有数のそば処として知られています。その中でも高橋さんが女将を務める蕎麦酒菜 祥は、全国的にも珍しい女性が打った繊細なそばが食べられるお店として多くの人に愛されています。「肉蕎麦」(1,500円)、「薄衣蕎麦」(2,200円)といった数々の絶品そばメニューの中でも人気なのが、ちょっと珍しい「蕎麦さしみ」(600円)。さっそく作り方を見せてもらうと、そば粉にこだわっているため、つなぎは使わず、会津産のそば粉のみを使用する十割そばというこだわりぶり。そこにお湯と水を加えて生地を練っていくのですが、強いコシを出すため水分量は一般的なそばよりも少なめ。ここから一般的には麺棒を使い、生地を伸ばしながら整えていくところですが、高橋さんはなんと麺棒を使いそばを「ぶつ」のです。そば粉のみでつなぎを使わないうえ、通常より水分量を少なく調整している生地は、伸ばすだけではつながらずひび割れてしまうのですが、麺棒で叩くことにより生地がつながり、より強いコシが生まれるのです。こうして出来上がった生地を幅4pほどの四角形に切り分け、およそ5分間茹で上げれば完成。そばそのものの味とコシがストレートに味わえる、まさに珠玉の逸品です。


真っ直ぐな目に信念を感じる

オープニングにいきなり草なぎ剛さんが登場した2016年最初のスマステーション。そこにはどんな思いがあったのでしょうか?というわけで、今週の格言です。「みなさん、目が違うなと思いました。ご自身の料理に関して語っているとき、その目がスゴく真っ直ぐで…。追い求めてきて、まだまだ先にゴールを置いているような感じ。よく言う言い方かもしれないですけど、子どものような真っ直ぐな好奇心もあって。それでいて、そこには『ここは譲れない』というような強い信念も感じられたんです。カッコ良かったです。今日は、2016年一発目のオープニングを草なぎに乗っ取られる、という、また新しいスマステーションの幕開けでもあったわけですけど…。急でしたけど、彼じゃなきゃボクも『やって!』と言ってないだろうし、ちょうど30回目の出演とか、新年一発目っていうのも重なっていたんで、『こういうのもいいのかな?』と。一発目の大事さを、大事な人だからこそ、外せるというか(笑)。2016年も真っ直ぐに、楽しみながらやっていきたいです!」


草なぎ 剛さん
スペシャリストグルメ、続編をやって
また僕を呼んでほしいね!

1年ぶり30回目のご出演はいかがでしたか?

急きょ、屋上でのオープニングの挨拶からやらせてもらいました。「新年最初の大役を僕に任せるなんて!」と思いましたけど、あれやこれやの間に始まっちゃって(笑)。とまどいのなかにも、嬉しさもありました。

あれはアドリブだったんですか?

そう。慎吾のアドリブですね。僕が悠長に構えているのを見て、思いついたみたい。30回目で初めてのことだったけど、新鮮だったし面白かったよね。

特集は、草なぎさん主演ドラマ「スペシャリスト」にちなんでの「スペシャリストグルメ」でした。

すごかったよね。VTRも面白いし、本当に美味しいものを食べられて。これがスマステーションだな、と思いました。でも、試食のコメントは難しかったな。改めて言うとね、まず、おにぎりは、握り方からして違うのが分かりました。ふわふわして軽くて、3、4個はペロリといけそうな感じでした。具の塩さばも、絶妙な塩加減で合っていましたね。「雪化粧」というスイーツは、甘さもちょうどよかったし、食べたことのない味と食感でした。「ぬか漬け」は、250年〜300年も生きているぬかの歴史の味を感じました。あ、本番でもそういえばよかったよね〜(笑)。実は、本番中もそういうコメントが頭をよぎるんだけど、あまりにキャッチー過ぎて嘘っぽく思われちゃうかな、と思って止めちゃうんだよね。彦摩呂さんみたいなコメントは僕っぽくないし、そこはリアルなリアクションでいいのかな、って。でも、ホント、難しいや…。

試食しなかったもので食べてみたかったものはありましたか?

そばが好きなので、福島の「そばのさしみ」と浅草の「天ぷらそば」かな。天ぷらそばは、エビが美味しそうだったよね。浅草だもん行ってみたいよね!でも、明日からさらに大行列になっちゃうよね。放送前に教えてほしかったね(笑)。

それにしても料理人のみなさんは、“スペシャリスト”でしたね。

ホント、すごかったし、面白かったよね。これ、好評だったら続編をやってほしいな。そうしたら、僕もまたゲストで来られますから。タイトルは変えずにお願いしますね!

ちなみに、草なぎさんご自身の“スペシャリスト”な部分といえば?

どんなことがあっても寝られるってことかな。今日、「スペシャリスト」の現場でそんな話をしていたんだけど、今回、みんなセリフが多いので自宅に戻ってもセリフを覚えなきゃいけないから寝られないっていうの。でも、俺はそんなことないの。どんな状況でもすぐに寝ちゃう(笑)。悩んで寝られないってこともないから。それが健康の秘訣だし、そこはスペシャリストですね。

最後に、1月14日(木)から始まります草なぎさん主演ドラマ「スペシャリスト」の見どころを改めてお願いできますか?

夏菜さん、和田正人さんといった新メンバーが加わってさらに団結した「スペシャリスト」チームが犯人を追いつめていくスピード感や予想外の展開、そこにいろいろな人間模様が出てくるのも面白くて。そこに、僕が演じる宅間に関して明かされていない事実、宅間を追いつめる闇の組織といった、連続ドラマならではの新しい要素も加わります。次々といろいろなことが起こるので見ていて飽きないと思うし、かつジーンと来るところもあるし…。人間のすべての感情が、コントラスト鮮やかに描かれていくんですよ。なので、まさしくお子さんから大人まですべての人に楽しんでもらえるドラマだと思います。本当に面白いので見てもらいたいですね!


香取さん&草なぎさんのカップルのような雰囲気に、お邪魔虫な私でした(笑)。

ゲストの草なぎ 剛さん主演ドラマ「スペシャリスト」にちなんだ「スペシャリストグルメ」特集。料理界のスペシャリストの方々の技の数々、見ごたえがありましたよね。みなさん「お客さまに喜んでもらいたい」と話されていたのが印象的でしたが、そうはいっても、3000枚もクレープを焼いたり、営業前に1000匹ものエビを処理したりとか、やっぱり大変ですよね。でも、それをやれてしまうのは何よりも好きだという気持ちがあるからですよね。だからこそ続けられるし、それで一層技も磨かれていくんじゃないだろうか、って。スタジオに来てくださったおにぎり、スイーツ、ぬか漬けのスペシャリストのみなさんもすごかったです。遠目で見ていてもおにぎりのご飯と具材と海苔が絶妙なバランスで一体化しているのが分かりましたし、スイーツの美しさ、繊細さも伝わってきました。そして、江戸時代から生きているぬか床で漬けられたお漬物!戦争をくぐり抜けて守られてきたのか、と思ったら、感動すら覚えました。草なぎさんも美味しそうに召し上がっていましたよね。2016年の最初に、草なぎさんと香取さんのコンビが見られて幸せでした。あのおふたりには、カップルのような空気があって、私はお邪魔虫になった気分でした(笑)。小さい頃からずっと一緒で、今なおあんなふうにお互いを無条件で好きでいられるという特別な関係性で。本当にうらやましいですし、素敵だと思いました。舞台を東京に移した「スペシャリスト」も本当に楽しみ。準レギュラーの草なぎさん、またのご出演をお待ちしております!

食のスペシャリストたちのことをもっと知りたくなりました!

◆スペシャリストグルメ、番宣をからめたものだったのに、スゴくいい企画だったと思います。面白かった!「スペシャリスト」の宣伝がなくても続けられそうだな、と。もっと見たいな、と思いました

◆職人さんたちが、本当にお客さんのことを考えていて、本当に笑顔で、仕事を楽しんでいて。もっともっと追求したい、という思いがあるからこそ笑顔がこぼれているのか…やっぱり、そうしたくてもなかなか難しいこともあるじゃないですか。スペシャリストの方々も、最初からそうだったわけじゃないですよね。苦しいとか、大変な仕事だと思いながらやってきたこともあったと思うんですけど、それを乗り越えて、次元を越えていくと、あそこまでいけるんだな、と感じました

◆ビストロSMAPでも、液体窒素を使ったりすることもあるんですけど、ボクはあんまりそういうお店を知らなかったから、番組でそういう新しい技術を知ると、「こういうお店があったら面白いな」って思っていたんです。だから、あのフレンチのお店も、日々の食っていうものに、サプライズの要素もあってスゴくステキだな、と思いました

◆それから天ぷらも…番組で料理を作ってて、もう20年近くやってきましたけど、何となく見よう見まねでちょっとずつ出来るようになってきたんですけど、天ぷらは出来ないと思ってて…。本当に形だけで、味はもう到底追いつけないくらいに出来ないもののひとつなんです。切って焼いて盛るだけじゃない、というか、いつ上げるとか、油の温度とか、そういうものがちゃんと感じられないと。ホンの数秒の違いで変わったりするものなので。そういう観点から見ててもスゴく楽しかったです。日本は職人さんが多いけど、食の職人さんのことをもっと知りたくなりました。オーダーメイドスイーツのスペシャリストの方みたいに、若い方もいらっしゃるのもスゴいな、と思いました

◆草なぎさんの食レポは…可もなく不可もなく(笑)。結果、一番よくないパターンですね。まあ、オープニングでちょっと遊んでしまったんで。あそこで一気にボクが火をつけたんで、食レポに関してはちょっと気が抜けた感じがありましたね(笑)。