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今週「ニッポンを知ろう!」では屋久島後編をお送りしました。
船越英一郎さんが、樹齢7200年、地球上最も長生きの生物、縄文杉についに対面します。本紙では縄文杉へのアクセス、そして屋久島にまつわる様々な情報をご紹介します!
日帰りトレッキングの場合、ここから出発する事に。朝7時までには遅くとも出発しないと、夜までに帰って来れない、、なんていうことにも。体力をつけるため、ここで朝食をとっていくのがオススメです。あと、準備体操も忘れずに。
昭和30年代には杉の伐採の為500人以上が暮らしていたという、集落跡です。小中学校は正門の跡しか残されていません。そこに植えられた桜だけが、学校らしさを今も醸し出しています。ちなみに、学校跡の対面には床屋さんがあったそうです。
ここで道を間違えてしまうと、到着する場所は・・白谷雲水峡。江戸時代から、伐採した屋久杉を運んだという、古い道が残っています。この楠川分かれの橋からは川に下りることができます。帰り道、ここで疲れた足を休めていくのが気持ちいい!
いよいよここから本格登山の始まりです。これまでのトロッコ道からいきなりのきゅうな上り坂に目眩がするひと続出の場所。ここには道中唯一のトイレが設置されています。山の中にもかかわらず、紙も完備の清潔なトイレです。
ここから大株歩道入り口まで、線路の真中に、板が敷かれています。枕木の上を歩く必要がなく、とっても楽な区間です。ここで時間を稼ぐと縄文杉でゆっくりできます。
ここまでがトロッコ道。線路の上を歩きます。行きは平気ですが、帰りはかなりキツイ・・歩幅を自由に決められないのは辛いものです。
大株歩道入り口から、4分ほどはかなりの急坂。歩きにくい道続出です。みんなが手すりにしている木が黒光りしているのが、歩きにくさを物語っています。
ウィルソン株からの30分は縄文杉トレッキングの最難関。ココさえ越えられれば、縄文杉はもう、すぐです。このあたり、階段が設置されているのですが、これがまた、歩きにくく・・。スマステのロケでも、ここで脱落しかけたスタッフ多数。
縄文杉とご対面。根っこの保護の為、縄文杉近くによることはできません。展望デッキから望むのみ。夏休みなど観光シーズンは狭いスペースが観光客でごった返すほど。ここで昼ご飯が食べられたらラッキーです。
屋久島に千尋の滝がある、というのは前回お伝えしましたが、実は、千と千尋の神隠しに屋久島のあるものが出演していたのです。それは・・窯の音。映画で釜爺が登場するシーン、覚えている方、多いと思いますが、あのボイラー室の場面で使われていた、「ゴーッ」といういかにも勢いのいい、熱そうな音、、これが屋久島の阿多良窯の音なのです。この阿多良窯を営んでいるのは陶芸家の山下正行さん。山下さんの窯は、薪をくべるたき口から奥までが10メートルほどもあり、マイクを持った映画スタッフは、「パチパチ」音のしない場所を探して周囲を歩き、立ち止まっては録音を繰り返したそうです。昼間は船の汽笛や車の音が入るから、と本格的な録音を始めたのは深夜の12時頃。明け方、鳥が鳴き始めるまで音を撮っていたそうです。エンドロールにも「「阿多良窯」の名前は登場しています。注目です!
屋久島の水は有機物を含まない、超軟水です。硬度でいうと10mg/L。日本の水は、普通50mg/L以下、エビアンは294.5mg/L、ということを考えると、まさに、純水に近い、超軟水なのです。まろやかでくせのない水は、素材の味を生かすのが特徴で、飲むだけでなく、ご飯を炊いたり、コーヒーやお茶を入れると、まさに感動的なおいしさです。山の水はどこでも飲める、、という屋久島。なので、山に登る際、水を持っていく必要はありません。空のペットボトルさえあれば、行く先々で、店では手に入らない、とっても美味しい水を飲むことができるのです。ちなみに縄文杉登山でオススメの水は、ウィルソン株を越えてから、縄文杉の間の水。この区間の水はとにかく甘い!疲れも吹き飛ぶほどの美味しさです。この水を飲むためだけにも、登る価値のあるところですよ。是非!
どこを見ても綺麗な川ばかりの屋久島。なのですが、この川にはほとんど魚がいないのです。その理由は・・・水がきれいすぎるから。あまりにも綺麗で微生物がいないため、魚が生息できないといわれているのです。以前、「川に魚がいないなんていやだー!」という人がヤマメを放流したそうで、若干今も生き残っているようですが、、。屋久島で渓流釣り!を狙っているみなさん、残念ながら、出来ません。川ではカヌーや沢登りを楽しんでください。その代わり、きれいな海には魚・貝が本当に豊富。美味しい海の幸を楽しむことができます。イチオシはカメノテ!
日本最大のウミガメ産卵地、屋久島。永田いなか浜などいくつかの島では、毎年5月〜7月にかけてたくさんのウミガメが卵を産みにやってきます。そんなウミガメたちの子供たち、、どうやってオスとメス決まるかご存知ですか? 実は・・砂の温度なのです。卵が埋められた砂の中、、温度が29℃より高いとオス、低いとメスが生まれることが多く、ほんの2〜3℃の違いで、全てがオス、メスとなってしまうのです。地球では温暖化が進んでいますが、このままではオスのウミガメしか生まれてこない、そんなことになってしまう可能性もあるのです。ところで、ウミガメの産卵を是非見たい!と考えている皆さん。ウミガメはとってもデリケートな生き物で、砂浜で人の気配を感じると、また海にもどってしまいます。なので、産卵のため上陸してきたウミガメを見つけたとしても、決して近寄ったり、触ったりしてはいけません。ただし、いったん卵を産み出すと、何があっても途中では止めません。卵を産んでるのが確認できたら、近寄っても大丈夫。あたたかく見守ってあげてください。
ウミガメの話をもうひとつ。ウミガメには実は天敵が存在します。一体それは何かというと・・ビニール袋。これは海の中に入ると、ウミガメの好物、くらげにそっくりに姿を変えます。てっきりくらげと思ったウミガメが、どんどんビニール袋を食べてしまう、そんな現象が、今、世界中で起きているのです。もちろん、のどに詰まらせ、死亡するカメ、消化されず死亡するカメ、様々です。死んだウミガメを解剖してみると、実にさまざまなプラスチックやビニールが出てきます。・・何気なく捨てているゴミ、海辺でバーベキューをしていて、飛んでいっても気にしないちょっとしたゴミ、、これらが自然にどんなに大きな影響を与えるのか、、ウミガメを見るたび、思い出してみてください。
1966年に見つかった縄文杉の樹齢…当初は発見者の推定で6900年とされていました。その後1976年に九州大学助教授真鍋さんが、他の屋久杉の幹の太さなどと比べ、樹齢7200年と推定したのです。しかし、実は、この7200年と言う樹齢についてはいくつかの疑問の声があがっているのです。そのひとつが、屋久島に、6300年前の火砕流の跡が見つかったこと。1984年、環境庁の調査で、屋久島の北西50kmにあった硫黄島付近で火山の爆発が起こり、火砕流が海を渡って屋久島を直撃したことが明らかとなったのです。実際、今も島の全域で、その時の火砕流の地層を見ることができます。ということは、つまり、その時の高熱によって、屋久島の植物・動物は全滅、もしく全滅に近い状態にあった可能性が高いわけなのです。果たして島の中で、縄文杉が一本だけ被害を受けないなんてことはあり得るのか…。それで縄文杉の樹齢は6300年以降では? という説が最近では優勢となってきているのです。
さらに、他の地質調査では、火砕流の被害を受けてから杉が発芽するためにはある程度の時間を要した(およそ1000年)という説まで出ています。そうなると、縄文杉の樹齢は6300年よりもさらに1000年は若いということになります。一方、学習院大学の木越教授は科学的な方法での樹齢割り出しに挑戦しました。遺跡の年代測定によく使われる、放射性炭素を使った測定法(炭素14編年・木の中に含まれている炭素14という原子の数を測定すると、毎分15個ずつ減っていく)を利用し、縄文杉の木片の炭素14の数を調べたのです。結果、1920プラスマイナス150年前後、つまり最大でも2170年という数字になったのです。しかし、縄文杉に限らず屋久杉は、中が空洞になっているものが多く、一番古い部分のサンプルが存在しません。つまり、縄文杉の一番古い細胞を見つけだせない以上、いつ生まれたか、ということはわからないわけです。ということで、この調査でも正確な樹齢は割り出すことができませんでした。
また、樹齢の割に樹高が低いことから若い木(2000年程度)が2本融合して、現在の縄文杉になったのではないか?という説まで飛び出しました。しかし、これについては、鹿児島大学農学部助教授林さんのパーオキシダーゼ・アイソザイム分析の結果、縄文杉は一本の木であるということが証明されています。こうした様々な調査の結果、縄文杉は、硫黄島付近の噴火の際に倒れた前代の縄文杉の上に立った2代目の杉であるのでは?と考えられ、被害をうけてから1000年近くは杉が生長することが出来なかっただろうという推測の元、推定樹齢4000年から多くても5000年ではないか…こう考える人が多いのです。縄文杉の本当の樹齢がわかるのは、その年輪を見た時。つまり、枯れて切り倒されるまで、真実はわからないのです。
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