このように世界各国が効果的な対策を打ち出しているなか、このままでは「京都議定書」のホスト国である日本が、国際的義務であるCO2の削減量すら守れない可能性が高いのです。では、私たち一人ひとりが地球温暖化防止のためにできることとは何なのでしょうか。
各家庭が排出しているCO2の内訳をみると、電気製品が31.5%と最も多いのです。2番目は、自家用自動車の排気ガスで30.1%、続いて風呂やシャワーのガス燃焼13.5%、暖房12%となっています。「京都議定書」で決定された、日本のCO2削減量6%を達成するためには、日本国民一人あたり年間210kgのCO2を減らさないといけないのです。この数字を減らすには、どんな対策が必要なのでしょうか。
あなたにもできる温暖化対策
(1)「冷房の設定温度は28℃、暖房は20℃にする」火力電力では、石油やガスを燃やして発電するため、冷暖房を使用することで大量のCO2を排出するのです。冷暖房の使用を1℃控えるだけで、年間31kgのCO2を減らせます。
(2)「1分以上停車する時はエンジンを切る」アイドリング時にも、ガソリンは1分あたり約0.014リットルが消費され、1日5分のアイドリングを止めると、年間39kgのCO2が削減できます。
(3)「ごみの分別の徹底化」徳島県・上勝町では、細かいゴミの分別を行っていて、その種類は、なんと34種類。細かい分別によりリサイクルされるものが多くなり、ゴミの焼却量は従来の3分の1にまで減ったといいます。通常の3〜5種類の分別でも、普通の家庭で1週間のゴミの量は5kg程度減らせるそうです。これで、年間62.4kgのCO2が減らせます。
(4)「レジ袋をもらわないで、自分のバッグを使う」ポリエチレン製のレジ袋は石油で出来ているので、製造時と、使用後に償却する際にCO2が発生。1日1枚レジ袋の使用をやめると、削減できるCO2の量は、年間22.3kg。
(5)「シャンプー中、こまめにシャワーを止める」シャワーの出しっ放しは水の無駄使いであるのはもちろん、水をお湯にするためにガスを使用しているうえ、水道水の送水にたくさんの電気が使われているのです。1日、1分間、シャワーを使う時間を減らすことで年間65kgのCO2を削減できます。
これらをすべて実行すれば、目標数値210kgを超えるCO2の削減が実現できるのです。 |