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すべてのものを手に入れた三島さんの心情は、僕ら凡人には理解できないでしょうね――中井貴一さん
――初のご出演で、緊張されているとおっしゃっていましたが、いかがでしたか?
とても楽しかったですね。三島の特集も興味深くて。実は、僕が以前に出演した映画「鹿鳴館」の制作に、三島さんの息子さんがいらして。その縁で、その息子さんと、三島さんの奥様、お嬢さんと食事をしたことがあるんです。三島さんのことは存じ上げていないのですが、ご一家とはいろんな話をしたことがあったので、非常に興味深かったです。

――それにしても、壮絶な生き様でしたね。
子供のときから神童と呼ばれて、すべてを手に入れたエリートになられて。そして、唯一手に入れていなかった“肉体”も、最終的には手に入れることができた。そのあたりの彼の心情は、僕ら凡人にははかりしれない。そのナルシズムの強さは、驚くほどですよね。普通、作家であれ役者であれ、物事というのはお客さんにわかりやすいように説明しようとか、書こうとするものだけど、彼の場合は、決して読者に迎合したり、媚を売ったりなさらなかった。あくまでも「俺に合わせろ」っていう。そこも、三島さんなんだろうなと思いましたね。

――番組でもありましたが中国映画「鳳凰」でプロデュースを担当される中井さんからすると、そんな三島はどう映るのですか?
番組中にも言いましたが、やっぱり、ナショナリズムの意識の強さってことなんでしょうね。単身で海外に行ってみると分かりますが、周囲の外国人からすると、僕=日本なんですよね。“お前が日本そのものだろう”みたいな捉え方をされる。そのときに、自分がどれだけ日本について知っているのか、日本に誇りを持っているのかってことを突きつけられますよね。三島さんは、そんな経験をしなくても、日本人らしさをとことん考えられた人なんでしょうけれど…。以前に中国の映画を撮りにいったときに、それを痛感したんです。特に中国では今、反日感情が話題になっているけれど、僕たちがケンカをするんではなくて、仕事を通して、今の日本人はこういう風なんだってことをわかってもらうためにも、ナショナリズムの意識を持つことがとても大切だと思う。だから、「鳳凰」では、一俳優ってことだけではなくて、プロデューサーという立場で仕事をすることによって、それを、中国の人たちに伝えられたらいいなと思っているんです。

――ところで。香取さんとは、どんなことを話されましたか?
香取さんが「この番組は勉強になる」と言っていましたけど、本当にその通りで、とてもいい番組をやられていますよね。彼とは、スマスマでご一緒したりとか、大河ドラマのときに、一度、楽屋であって挨拶を交わしたくらいなんですけど、また、ぜひ、呼んでいただきたいですね。

――最後に、来週放送の「終りに見た街」の見どころを教えてください。
戦後60年の記念ドラマなんですけど、そういうテーマの作品って、普通は60年前のことをやるじゃないですか。ところが、今回は、現代の人間がスポッとその世界にタイムスリップしてしまうっていう設定なんです。だから、見てくださる方は、僕たち現代の登場人物の目線で、バーチャルに戦争を体験してもらえるんです。現代人が戦争のさなかに入ったときに、どういう風な思考に陥っていくかってことを通して、戦争を理解してもらうっていうドラマです。決して戦争ドラマではないんですね。笑えるところもありますので、ご家族みなさんで楽しんでいただけると思います。

「終りに見た街」
12月3日土曜日 21:00〜23:21 テレビ朝日系にて放送
(中井貴一さん)
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