オスカー受賞の辻氏が帰国!若者にアドバイス
2018/03/20
「第90回米アカデミー賞」で日本人初のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘氏(48)が20日、都内で記者会見を行った。
30日公開の英映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で、主演男優賞を受賞した英俳優ゲイリー・オールドマン(59)の特殊メイクを担当。「メイクに見えないメイク」と話題を呼んだ。
この日の朝に帰国したばかり。黒いスーツ姿で、オスカー像を抱えて登場した。一斉にフラッシュがたかれると、「もういいです。慣れてないもので」と照れ笑い。受賞後の反響には「驚いています。配給会社の方がものすごく良くして下さっているので」とちゃっかり皮肉も加え、報道陣の笑いを誘った。
18歳で特殊メイクを学び始め、96年に渡米。過去に2度オスカーにノミネートされたが、2012年に映画の仕事を引退。現在は彫刻家として、20年頃に日本で個展を開催するため活動中。「早く(LA)に帰って仕事しないと」と多忙に焦りも。一度、引退した映画界での受賞には「複雑な気持ちもありますけど、人生1回の経験として(オスカーを)取れたというのは良かった」と語った。
16年にゲイリーから直電で依頼を受け、映画界へ復帰したが、自身の決断を覆すことにはかなり悩んだという。「ゲイリーさん本人がもってきてくれたなんて、人生であるかないかの話なので、やろうと受けた」と説明した。しかし、「大勢の中で仕事するのが嫌い」というスタンスから「僕はセットには入りたくない」との条件付きでオファーを受けたことも明かした。
世界を目指し、勉強中の日本の若者たちに向けて、「ひとの意見を聞くな。自分の精神につながっているものは自分にしか分からないんで。ひとの意見に流されると後悔する。10年続ける。海外に1ヵ月以上住んでみる」とアドバイスした。