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中塚翠涛

中塚翠涛

書家

テレビ朝日6月6日(水)・13日(水)

中塚翠涛

今回の表現者は、書家・中塚翠涛(なかつかすいとう)。筆による、文字だけではない墨絵のような自由な表現が、彼女の持ち味。今回、中塚が用意したのはいくつもの白い箱。その箱に墨やカラースプレーを使って、彼女が持つ「楽」という文字のイメージを表現する。
「楽しむっていう文字からの連想で、その文字の内面の色だったり、表情を映し出せたらいいなと思っています。」
「楽」という漢字をバラバラに解体し、立体の箱にそのイメージを墨と何色ものカラースプレーで描いていく。

中塚翠涛

「楽しさって何色だろうと思ったときに、一色では表せられない。色がグラデーションになっているのは『楽しい』っていうことを気楽だというように捉えるのではなくて、苦しいことや辛いことを乗り越えた時に感じられるものだと思うからです。自分自身を鼓舞している部分もありますが、そういう想いが皆様にも届いたらいいなと思っています。」

BS朝日7月2日(月)

中塚翠涛

筆の感触が楽しいという理由で始めた書、その腕はめきめき上達していく。しかし、中塚はキャンバスの中で自由に描く絵と手本通りに書く書の違いに、違和感を覚えていたという。自分にしかできない表現とは何なのか。自問自答をしていた中塚に、大学卒業後、初めての仕事が舞いこむ。それは写真家とのコラボレーション。この写真に文字を添えて欲しいという依頼だった。手本通りの書ではなく、アーティストとしての表現力。文字に表情や動きをつける中塚のスタイルはここから誕生した。

中塚翠涛

そして、何か新しいことを始める時には楽しいという字を始めに書くことが多いという中塚。「楽」にこだわる理由、それは中国の思想家、孔子の言葉から来ているという。
「豊富な知識を持っていても、好きでやっている人にはかなわず。好きでやっていても、楽しんでいる人にはかなわない。」
その言葉通り、中塚は書を書くことを心の底から楽しんでいるように見える。文字の中に入りたいと子供のころから考えていた夢が今回叶ったことで、
「文字を立体として本当に置いてゆけるという幸せたるや。すごい幸せでした。我慢できずニヤニヤしちゃってすみませんでした。」