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川村元気

川村元気

映画プロデューサー・小説家

テレビ朝日12月27日(水)・1月10日(水)

川村元気

今回の表現者は、映画プロデューサー・小説家 川村元気。
「君の名は。」「モテキ」「告白」など、彼がプロデュースした映画は、社会現象を巻き起こすほどのメガヒットとなっている。
収録前夜、川村から番組の特徴である「白い部屋」を「真っ黒」にしてほしい、という依頼が届いた。当日、黒い壁に白いクレヨンで描いたのは“白い美術館”。
「僕のしている仕事はこういうことです。『白の美術館』という番組があったとしたら、その「白」という前提から考えてみよう、と。 いつも僕は、前提をまず考え直すところから始めます。何か前提を変えたところから、新しい表現が生まれないかなと。」
敏腕プロデューサーとして活躍する川村が選んだ「表現」方法は、『“黒くした白い部屋”での「独白」』。ヒット作を生み出す極意を語る。
「僕が使っている駅に郵便ポストがあって、ある日その上にクマのぬいぐるみが置かれていました。僕は気になるわけです。“なんでこんなところにあるんだろう?”。みんなも気づいているはずなのに、なぜか誰も何も言わない。そしてわかったんです。僕の仕事は、このクマのぬいぐるみを持ち上げて、「これ誰のですか?」と叫ぶことだと。するとみんなが、「私も気になっていた」と言い出す。それがヒットが生まれる瞬間だと思っています。」

川村元気

映画だけでなく、「四月になれば彼女は」「世界から猫が消えたなら」など作家としても次々とベストセラーを生み出す川村。
黒い部屋で語る、人々の心を掴む秘訣とは…。
「人間にコントロール出来ないことは3つ。それは“死”と“お金”と“恋愛感情”だと思っています。だから僕は、恋愛感情をテーマに小説を書こうと思いました。
それで色々な人に『恋愛していますか?』と聞いてまわったんですが、誰も恋愛していなかったんです。それなのに、映画館や書店には“恋愛”をテーマにしたものがいっぱいある。これは面白いと思って、恋愛感情を失った人たちの物語を書きました。いつも僕は、みんなが感じているけれども、みんなが見落としているようなことを形にして、表現していきたいと思っています。暮らしの中にも角度を変えたら面白い発見やヒントがたくさんあると思います。」

BS朝日1月29日(月)

川村元気

みんなが感じているけれども、まだ誰も言葉にしていないもの…川村は、それをスイスの心理学者、 カール・グスタフ・ユングが提唱した概念、“集合的無意識”だという。全ての人類は、生まれた時から無意識のうちに同じような感じ方や考え方を持っている。川村は、集合的無意識へのアクセスで、小説を書き、映画をプロデュースし、ヒットを生んできたのだ。

川村元気

川村は幼い頃から人とは違う奇抜な発想を持っていた。小学生のころ、徒競走で走っていた時に『今、徒競走で走っている僕も、昨日ファミレスでご飯を食べていた僕も、寝ている僕も、全部が生まれたばかりの赤ん坊の僕が見ている壮大な夢なんじゃないか』という風に思ったという。さらには、自分のお葬式を想像する癖があったと話す。高校時代からはバックパッカーをやるようになった。子どもの頃から持ち合わせていた奇抜な思考と、 海外で触れた多様な価値観が、川村の現在の作品づくりに生きているのだ。