2007年12月9日放送

ザ・スクープスペシャル
  

<特集1>  「“消えた年金”から横領・着服まで…総力追跡!“年金大乱”」

2007年、最も日本を揺るがせたニュースといえる「消えた年金」問題。
「基礎年金番号」の付いていない年金加入記録が、5000万件もあることに
端を発したこの問題は、年金に対する国民の不安を大きくかき立てた。
特に、社保庁のずさんな管理体制と対応の不備に対する怒りは激しく、
結果として、参議院選挙にも多大の影響を及ぼした。
さらに浮上したのが社保庁職員・市町村職員による「年金横領・着服」問題。
その年金横領額は総額4億円を超えることが判明し、大きな問題となった。

番組では、今年の日本を揺るがせた年金をめぐる問題を総力取材。
「年金横領・着服」問題について、横領に手を染めた当事者を直撃!
「なぜそうした行為に手を染めたのか?」「簡単に出来てしまうのか?」
「現行システムに問題はないのか」など年金業務に関わる構造的な問題点を
追跡する。併せて、横領事実が判明した後も事実の究明をなおざりにし告発
することなく事態の収拾を図ったケースについても、関係者を直撃取材する。

さらに、「宙に浮いた年金」問題について、「なぜこうした事態に陥ったのか?」
その要因や対応のずさんさに関して、「消えた年金」被害者の闘いに密着!
また社保庁関係者に取材することにより、政府の「ロードマップ」通りに
問題解決は進むのか?今後こうした問題は起きないのか?徹底検証!

また番組の取材のなかで、年金記録の誤謬が実は「50年前から分かっていた」
事実が浮上!
なぜ50年も前に分かっていた誤りが放置されたのか、その責任を追及する。

そして、関係者の証言を積上げることにより、社会保険庁が末端組織から上層部まで、
いかに一般市民の「年金に対する特別な思い」を理解せず、軽んじ、ないがしろにしてきた
のかを浮かび上がらせる。

<特集2> 「警察が証拠をねつ造?白バイ隊員“事故死”の真実」

2006年3月3日午後、高知県春野町の国道で中学生22人と教員3人を乗せた
スクールバスと白バイが衝突、白バイを運転していた高知県警交通機動隊巡査長(当時26)が
死亡し、バス運転手は業務上過失致死の疑いで逮捕・起訴された。

警察・検察は事故原因について…
「バス運転手が漫然と駐車場から出て、時速5〜10キロで国道に進入した事で法定速度を守って
走行中の白バイと衝突した」として運転手の一方的過失が、事故の原因だったと指摘。ところが
バスに乗っていた複数生徒や教師、そしてバスの直後で車を運転していた校長らは、異口同音
に 「事故の際、バスは止まっていた」「止まっていたバスに白バイが突っ込んだ」
「しっかりこの目で見ている」と証言。検察側主張に疑問を抱く声が続出した。

それでも一審で裁判所は、検察側の主張を認めてバス運転手に禁固1年4月の実刑判決を下し
た。決め手は、事故現場に残された「スリップ痕」。この痕こそ、急に飛び出し走行していたバスが
白バイと衝突し、急ブレーキをかけたことの動かぬ証拠だとされたのだ。ところがこの「スリップ
痕」を巡り、「タイヤの溝の痕がない」「右・左車輪の向きが不自然」など数々の疑問点が浮上。
さらに運転手は事故直後の実況見分でこの痕を確認させられていなかった。
こうした数々の疑問点から、弁護側は、このスリップ痕を「警察側が証拠をねつ造した」
可能性があると指摘する。

取材を進めるなか、我々は事故の直前に写されたという「一枚の写真」を入手。
画像を精緻に解析してみると、事故の意外な姿が浮かび上がってきた!
さらに我々はこれまで公判でも全く出てこなかった、事故直前の目撃者から
話を聞くことが出来た。
証言から浮かび上がった新事実とは…

番組では、長野智子キャスターが事故現場周辺を取材。当日の事故状況を再現し、ことの深層を
追跡するとともに、警察の捜査のあり方に問題はなかったのか?
多数の新事実・新証言を交え、多角的観点から徹底検証する。


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