1999/05/29 〜あゆみちゃんが死んだ理由〜小児救急の死角〜

昨年2月、大阪に住む坂下あゆみちゃん(1歳1ヶ月)は インフルエンザによる急性脳症で死亡した。 救急車で1次、2次、3次病院へと運ばれたが、 その甲斐はなかった。病院側は日本の緊急医療としては これ以上望むことのできない治療を施したと主張するが あゆみちゃんのお母さんには、1年たった今も 納得ができないことがたくさん残されている。

一次救急診療所
管理医師・鶴原常雄氏
「当直ひとりで(救急患者のほかにも)入院患者も診なければならない現状で、初療で判定→二次で経過診る→三次で専門的な診療というシステムをとっています。」

小児救急医学会会長
安次嶺 肇氏
「システムの問題点は、患者が一次か二次か三次かわからない。また、子どもは最初に一次に見えても重症になるケースが多い」

北九州市立八幡病院では、小児救急に力を入れている。今回、あゆみちゃんのカルテを見た時点で「脳への疾患」を指摘。だが、こうした見解も豊富な臨床経験がないと導きだされてこない。

彼女の疑問を追う中で浮かび上がってくる、日本の小児 救急が抱えている厳しい現実…。 減少の一途をたどる小児科医。 小児救急の教育が不十分なまま、小児科医たちの労働条件は 年々過酷になっている。 その背景に横たわるのは、子供の治療はお金にならないと いわれる、厚生省の医療点数制の問題。 採算があわないと、小児科医を閉めたり、夜間診療を止める 病院もでてきている。 子どもの命綱である小児救急で、今、何が起こっているのか その知られざる現実を追う。
ハードな現場に加え、小児医療が不採算制のため、働いてもコストが上がらないことから小児科医を志す人が少なくなり、規模は縮小へ…。その結果、大学の小児科に以来が殺到し小児科たちは殺人的なスケジュールをこなしてる。

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