■ プレイバック グランプリシリーズ05−06
トリノ五輪シーズンにあたった昨季、05−06シーズンを振り返る! トリノ五輪シーズンにあたった昨季、05−06シーズン。 そのなかで驚くような成長を遂げたのが日本のヤングパワーたちだ。本田武史、村主章枝、荒川静香、恩田美栄ら、五輪出場経験のあるベテランたちがいまいち波に乗り切れないなか、中野友加里、織田信成、高橋大輔らが次々表彰台にのぼり、軽快なスタートダッシュをきる。 特に鮮やかな印象を残したのは、当時まだ中学3年生だった浅田真央だ。規定では五輪や世界選手権の出場資格はないが、グランプリシリーズのみ一年はやく出場できるという微妙な年齢。まさか五輪シーズンに彼女が出てくるとは、と世界が驚愕するなか、あれよあれよという間にフランス大会で初優勝を飾る。得意のトリプルアクセルを引っさげ、そのままの勢いでファイナルでは金メダルを獲得! もちろん史上最年少のファイナルチャンピオンだ。 この浅田真央をはじめ、ファイナルに日本人選手が男女合わせて5名も進出したことも、日本フィギュアスケート史上の新記録。しかも2ヵ月後にトリノ五輪で活躍する荒川静香、村主章枝の両ベテラン抜きで、という驚異的な層の厚さを世界に見せてくれた。 しかしグランプリシリーズで力を出し切れなかったベテラン勢が、シーズン後半は奮起。全日本選手権やトリノ五輪、世界選手権でも手に汗握る熱い戦いは続いていく。あらゆる意味でシーズンの行方を左右する、選手の精神的成長を促す6連戦――今年も見逃すことはできない。 |