深い森の中の一本道を走ると、村が現れました。ニジという、一見普通の村ですが、この国で初めて見るものに出会いました。
ブタです。国民の9割以上がイスラム教徒のこの国にあって、なかなか会えない家畜です。
ここはキリスト教徒「ウディー」という民族が暮らす村だといいます。紀元前から少数民族として存在し続けるというウディー。4000人ほどがこの村で、独自の言語と文化を守りながら暮らしています。
ウクライナから来たという女性。ウディーである彼女たちは、年に一度こうして民族の故郷を訪ねて来るといいます。この村にルーツを持つ人たちがはるばるとやって来ては、心の拠りどころを確かめ、祈ります。
歴史重なるアゼルバイジャンで見た、静かな民族の誇りです。

♪　em-pyei-n vari-fen jang; / ORIGA