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出演者インタビューのラストを飾るのは、警視庁刑事部捜査一課・管理官の立原真澄を演じる高嶋政伸さん。1年ぶりに演じる「立原」について、倉石との対立シーンの撮影裏話、新たな上司・五代、一ノ瀬の一課配属による立原の変化、さらにいよいよ次週放送となる最終回の見どころなどをうかがいました。

――1年ぶりに“立原真澄”を演じられることへのお気持は?
やはり緊張感はあるし、期待に応えられるかどうかということも怖かったんですけれども、現場に入るとおなじみのメンバーがいて、すぐに呼吸があって感覚を取り戻すことができました。加えて、今回は刑事部長役に益岡徹さんがお入りになって、立原としてはまた新鮮な気持で挑むことができました。

――今回の立原の見どころは?
今回でよく分かったのは、みんな一匹狼なんですよね。みんな倉石と似ているところがある。立原は、前回の放送では、「私は」と言うところをあえて「我々は」と言って組織の一員であることを意識していたのですが、今回は刑事部長に単独捜査を申し出たりしているんです。留美さんにも、一ノ瀬にも、それぞれの思いや、それぞれの正義感があって、それに基づいて真実を追究してく。立原の場合は犯人を捕まえて自白させるということですよね。今回は、その取り調べのシーンが特に面白いんですよ。これこそが立原の生きがいなんだと思いますね。
…というのも、最初に橋本監督から「立原の気分転換って何ですかね?」と聞かれて、いろいろ考えてみたんです。僕の場合は音楽を聴くことだから、立原が聴くとするとストラヴィンスキーとかクラシックの曲なのか? ストレス発散ということで考えたらバッティングセンターとか? バンジージャンプを無表情でやってるとか? 僕はドラムをやっているので何か楽器を…とも思ったんですが、楽器は続けていないと指が動かなくなって逆にストレスになるから違うな、とか。そうやって考えているうちに、立原の生きがいは仕事なんだと気づいたんです。特に取り調べ。徐々に犯人を落としていく過程は、もう身震いするほど楽しいんです。だから、立原には気分転換はいらないんじゃないかという結論になって。今回の立原は、犯人を追い詰めて自白させるところが一番の醍醐味ですね。

――前回の放送の際、高嶋さんは、倉石への嫉妬から立原は高圧的な態度になっているのではないかとおっしゃっていましたが…
それは今でもあると思いますね。映画『アマデウス』のサリエリとモーツァルトみたいに、倉石の圧倒的な才能、天性の勘には、畏怖の念すら持っている。だけど負けたくないというところから、隙を見せないために高圧的になっていくんですよ。ジャズで言ったら、倉石はチャーリー・パーカーで、立原はディジー・ガレスピーでしょうか。現代のモダンジャズを創造したのはチャーリー、そして彼の早すぎる死の後、後世に伝承していったのがディジー。でも、倉石は立原より長生きしそうですよね(笑) ヘルシーな生活してるし、ストレスもためないようにしてるし(笑)

――立原と倉石の激しい対立も見どころですが、内野さんとの現場でのやり合いは?
楽しいですけれども、やっぱり緊張感がありますよね。芝居の現場は共存共栄が大事だと思いますが、積極的に相手に勝つという思いがないと相手にも失礼だし、作品としてもよくならないので、常に「ウッチー(内野)がこう来るなら、俺も負けないぞ!」という気持です。その辺が、うまく立原と倉石の対立に見えていけば、よりリアルになるんじゃないかと思っています。だから、あえてテストと本番で違う演技をすることがあるんですよ。よくウッチーに怒られるんですけど(笑)

――目をかけていた一ノ瀬が刑事一課に来たことでの変化は?
立原は、自分に似てる何かを一ノ瀬に見出して、どこかに自分の跡を継いでもらいたいという思いがあると思うんですよね。名物検視官のもとで修行することによって、より幅の広い刑事になっていくんじゃないかという思いはありながら、倉石にどんどん惹かれていく一ノ瀬を見ているのも悔しいんです。そういう時は、嫉妬して一ノ瀬に辛く当たったりして、ちょっと女々しいところも垣間見えるんですよね。

――上司が五代部長に変わったことによっての変化は?
前任の小松崎さんは、立原と倉石がいることによって物事がうまく回っていくことを分かった上で、わざと2人を対立させたり仲良くさせたりしていたんですよね。それに対して五代さんは、もっと上から指令を下しているように感じます。それによって、立原は倉石と協力することが多くなりました。「上層部はこう見ているが、俺はこうだと思う」ということを言うようになってきましたし、お互いに反目しながらも情報交換をしたりということも増えました。

――いよいよ最終回となる第11話の見どころは?
16年前の事件の真相が明らかになります。全員で根こそぎ拾っていくという姿が描かれているので、まさに『臨場』の原点ともいえる話です。楽しんでいただきたいですね。

 

番外編

高嶋さんに共演者の“見立て”をお願いしたところ…!?

倉石義男役・内野聖陽さん
例えるなら、『渋谷のど真ん中に出現したニホンオオカミ』ですね。絶滅したと思っていたのに、まだいたのか!…というくらいの“偉大なる役者バカ”です。どんなシーンでも真剣勝負、納得いかないことは徹底的に監督とやりあって、その姿が倉石とだぶってくるんですよ。役へののめり込み方は、同じ役者として感動を覚えますし、刺激になります。こういう方が、倉石みたいな役を演じるのは最高ですね。

一ノ瀬和之役・渡辺大さん
すばらしいDNAを受け継ぎながら、若くして自分自身のスタイルを確立している希有な役者さんです。モノマネも激似だし、アドリブもきくし、打ち上げの司会もうまいんですよ。才能豊かな方だと思いますね。

五代恵一役・益岡徹さん
すばらしい名手です。今回、『臨場』という世界の中で、どのように五代という役の位置をつかまれていくのかと思っていたんですが、1話から見事に“飄々としながらも躊躇せず命令していく”という新しい位置を作っていらっしゃって。今回、五代さんがいるから、僕もやりやすくなった部分が大きいですね。