先週、評論家の西部邁さん、野中広務元官房長官がお亡くなりになりました。
西部さんは、「朝まで生テレビ!」に何度もご出演頂きました。
野中さんとは、5年前に別の番組でご一緒したことがあります。
改憲勢力が2/3を占める前、憲法論議が今ほど現実味を帯びていない頃でしたが、
「憲法9条を変えてはならない。もし変えるようなら、国会の前で腹を掻っ捌く」と、
顔を真っ赤にして強い口調で仰いました。
後日、田原さんに「野中さんに圧倒されました」とお伝えしたら
「ダメだよ村上さん!そういう時は、腹を掻っ捌いた後にどうするのかを聞かなきゃ」と返され、
伝え手としての役割を痛感したことも思い出しました。
西部さんは、去年の朝生30周年パーティで初めてご一緒させて頂きました。
テンガロンハットを目深に被り、「表舞台は苦手」と仰いつつ、
「言論が死んではいけない」と、番組への思いを訥々と語って下さりました。
お二人の強い発言を思い返すと、強調の奥には協調が滲んでいたように思います。
「排除」が取りざたされる時世の流れを強く感じました。