2013年10月27日 09:30

こんにちは!”題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。先週に引き続き、台風が次々と日本列島を襲っていますが、皆さんご無事でしょうか?本来は「行楽の秋」で運動会や紅葉狩りなど、深まる秋を堪能できる季節なのに、自然の逆襲が続いています。

 

さて今週の放送は、日本人作曲家が書いた「協奏曲」の特集でした。そもそも昨年、日本人が初めて書いた交響曲(山田耕筰作曲)が生まれて100周年を記念し、「日本の交響曲」を特集したのですが、大変好評だったのでその第2弾ということで、今回はソリストとオーケストラから成る「協奏曲」を特集しました。

今回も選曲は指揮者の沼尻竜典さんにお願いしました。先日の放送でリューベック歌劇場の芸術監督に就任された特集をしましたが、沼尻さんはオペラのみならず、日本人作曲家の作品も熱心に演奏・録音されていらっしゃるので、非常に知識も豊富です。

そこで選んで頂いた1曲が、三善晃さん作曲「ピアノ協奏曲」でした。1960年代に誕生した作品ですが、現在でもたびたび演奏される名曲です。大学時代は作曲科に在籍していた沼尻さんの恩師でもいらっしゃる三善さんの作品でしたので、ピアノ演奏もお得意でいらっしゃる沼尻さんの弾き振り(ピアノを弾きながら指揮をすること)で上演することにしました。

このプログラムの収録は、実はずっと前の6月でした。なので当時は「今年80歳になられた三善さん」ということで、同じくお弟子さんでいらっしゃる作曲家の池辺晋一郎さんと、むしろおめでたいムードで三善さんにまつわるエピソードを披露して頂きました。まさか、放送を待たずしてお亡くなりになるとは、その時想像もしておりませんでした。

放送でご紹介した写真からもミステリアスな雰囲気が漂う三善さんですが、今回はクラシック演奏家の撮影で有名な木之下晃さんからお写真をお借りしました。まだ40歳くらいの頃の紫煙にまみれる三善さんのお写真でしたが、生前、三善さんが大変気に入られていたそうで、たびたびコンサートプログラムでも使用されていたようです。音楽の印象ともぴったりマッチする、素晴らしい写真でしたね。

本編で池辺さんがお話しされていたように、「日本の美」を表現するために安易に民謡など使用せず、精神の深いところを表現された独創的な作品を数々残された三善晃さん。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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視聴者からのコメント
2013年10月30日 18:21
バスーン♪

池辺晋一郎先生は、出身高校オケの創始者で大先輩です。
自分は、その高校当時現役の初代ファゴット奏者でした。
今日のファゴット協奏曲「炎の資格」、池辺先生の久々のダジャレ満載のトークに福士さんの演奏と大変楽しめました。
どうもありがとうございました。

2013年10月28日 20:23
まぁちゃん★76

三善晃さんという方の作品を初めて知りましたが、古川さんのチェロでの演奏は情熱的で引き込まれました♪
また改めて好きな演奏家さんの演奏を通じて聴いてみたいです♪

2013年10月27日 16:45
題名ファン

ファゴット独奏を初めてお聴きしました。重要な楽器であることは知ってましたがすばらしい曲があるのですね。また、シエナさんのいろいろな演奏も楽しめるなんて幸せです。楽しみが多いってことはいい事です。