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バッハの時代の楽器で聴く音楽会

投稿日:2016年12月18日 09:30

今週は「バッハの時代の楽器で聴く音楽会」。バッハが生きていた頃の楽器と奏法を用いた演奏はいかがでしたか。バッハの作品は本当はこんな響きで演奏されていたんですね。
 こういった作曲当時の演奏スタイルを現代によみがえらせようというアプローチは、決して特殊なものでも珍しいものでもありません。1980年代から90年代頃にかけてぐっと注目度が高まり、さまざまな演奏団体が結成されたり、活発なレコーディングが行なわれるようになりました。
 そんな古楽の演奏団体で日本を代表するのがバッハ・コレギウム・ジャパン。鈴木雅明さん(本日出演した鈴木優人さんのお父さんです)によって設立され、スウェーデンのレーベルから何十枚ものCDをリリースして多くの賞を受賞するなど、国際的に高い評価を獲得しています。海外公演も盛んに行っています。日本の演奏団体がバッハの演奏でヨーロッパで評判を呼ぶなんて、本当にすごいことですよね。
 楽器の違いについてさまざまな説明がありましたが、現代の楽器といちばん違うのはチェンバロでしょうか。よく「ピアノの前身」と説明されるのですが、その音色はピアノとは似ても似つきません。なにしろ発音原理からして違います。弦をハンマーで叩いて発音するピアノに対し、チェンバロは弦をはじく撥弦鍵盤楽器。「ゴルトベルク変奏曲」や「インヴェンションとシンフォニア」「イタリア協奏曲」等々、バッハの名曲は現在ピアノで広く演奏されていますが、モダンピアノのサウンドはバッハが抱いていた音のイメージとはずいぶん違っていることになります。
 バロック時代に盛んに用いられたチェンバロは、18世紀末にピアノに取って代わられ、いったん歴史の表舞台からは消え去ります。しかしチェンバロにはチェンバロだけが持つ美質があります。20世紀後半からチェンバロの復興が始まり、古楽演奏に欠かせない楽器となりました。その意味では、チェンバロは古くて新しい楽器ともいえるでしょう。

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コメント

チェンバロの音色 ほれぼれしました。生演奏だとどのように聞こえるのでしょうか 機会があったら聴いてみたいものです。そしてホール全体が楽器とお話されていたパイプオルガン こちらも装置がたくさんあって驚きました。

きらびやかで、豪華な教会にいるかのような感覚でした。オルガン演奏は、すごく珍しくて、斬新でした。素晴らしかったです。次は、オルガニストの冨田一樹さんに披露してほしいです。

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