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【1月30日放送】
楽園の住人
睦月の四 岩手・宮古市
〜おかあさんの復興そば〜

舞台は、岩手県宮古市田老。東日本大震災の復興になればと、蕎麦店『はなや蕎麦たろう』を開いた小林智恵子さん(54歳)とサポートする夫の徳光さん(55歳)が主人公です。
智恵子さんは、田老で消防士をしていた徳光さんと結婚、子育てと家事を両立させながら平穏な日々を送っていました。しかし、震災によって自宅は流され、仲間と野菜作りをしていた畑は塩害に。気持ちが塞いでいた仲間を見て、お二人は「畑に白い花が咲いたら綺麗じゃないか」と、動き出しました。2014年、畑の土を入れ替え、仲間とそばの種を撒き、白い花が畑一面に咲きました。採れたそばの実を使い“田老の蕎麦”を提供する店を始めようと決意。2015年10月、漁港の近くに建つ小屋を借りて『はなや蕎麦たろう』をオープンしました。
田老地区を元気にしたいと思っているお二人。これからも力を合わせ頑張ってください!

田老・野原地区にある『はなや蕎麦たろう』は、地元の主婦二人と一緒に平日のみ営業しています。メニューは、田老産のそば粉を使ったかけそばとざるそばの二種類。そして、おにぎりと稲荷寿司、天ぷらと温泉卵などの小鉢が並んでいます。
このお店の特徴は、特別な機械で蕎麦を打っていること。注文が入ると、一人前ずつ塊にした生地を筒状の機械に入れて、鍋に直接、麺を押し出して茹でています。評判は上々で、お昼時にもなると、お客さんで店内はにぎわっています。

一緒にそばを育てている仲間が小林さんの自宅に集まりました。そばの実を収穫した時に、混ざってしまった茎の部分や小石を取り除く作業を行います。ふるいにかけたり、目で確認しながら選別していきます。そして、そばの実を、智恵子さんが機械を使って、少しずつ細かく挽いていきます。沢山の人の協力があって出来た、田老産の自慢のそば粉。そのそば粉を使って作った蕎麦は、香りがよくて美味しいと人気です。

ある日の休日、お二人は娘の文恵さんと孫の央騎くんと一緒に、三陸鉄道のこたつ列車で出かけることにしました。座席がこたつになっているこの列車は、期間限定で運行している人気の車両です。トンネルに入ると、秋田のなまはげと同じ風習の『なもみ』が登場しました。驚きのあまり、固まる央騎くんと笑う小林さんご夫婦。三陸海岸の絶景を眺めながら、過ごす楽しいひと時。つかの間の家族旅行、いい旅になりました。

この日、自宅が流された跡地を訪れた小林さんご夫婦。ここで新たにお店を建て、『はなや蕎麦たろう』をオープンしようと考えています。設計図を見ながら「ここはカウンター、あそこにはテーブルを置いて…」と夢を膨らませるお二人。皆が集まれる場所にしていきたいと考えています。三陸に桜の季節が訪れる頃、オープン予定の新たなお店。ここには、智恵子さんと徳光さんの思いがいっぱい込められています。

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三陸鉄道

三陸鉄道北リアス線、冬の恒例人気企画は、『こたつ列車』。こたつで温まりながら、三陸の景色を堪能してください。3月27日まで運行しています。ご予約は電話でのみ受け付けています!

電話:0193-62-8900
問い合わせ:
午前9時〜午後6時

こたつ列車
乗車運賃+指定席500円
3月27日まで土・日・祝日運行

はなや蕎麦たろう

智恵子さんが営む『はなや蕎麦たろう』は月曜から金曜までの営業です。田老産そば粉で作った十割蕎麦は大好評!1日20食限定です。

電話:090-9371-1870
営業時間:午前11時〜午後2時
平日営業
※2月〜4月は隔週土・日曜も営業

たろうかけそば:500円
たろうざるそば:500円

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