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【1月16日放送】
楽園の住人
睦月の弐 三重・伊賀市
〜懐かしき昭和のミニチュア〜

舞台は三重県伊賀市。趣味のミニチュア作りをしながら、日々の暮らしを楽しむ川本倫栄(みちえ)さん(66歳)と夫の光治さん(68歳)が主人公です。
編み物講師の仕事を辞め、子育てと家事に専念していた倫栄さん。旅行先で見た『ドールハウス』に興味を持ち、自己流でミニチュア作りを始めました。最初に作ったのは、昔懐かしい昭和の町屋。洋裁や手芸が好きで手先が器用だった倫栄さんは、すっかりミニチュアに夢中になり、家事の合間に作品を作り続けました。ミニチュアの数が増え続け、当時暮らしていた奈良県の家は作品で溢れかえっていました。そこで、ミニチュア作品を展示出来る家を探し、見つけたのが伊賀市の蔵のある家でした。そして9年前、光治さんの定年退職を機に、奈良県から移住しました。
倫栄さんの作品は『給料日の食卓』や『農家の冬支度』といった物語が小さな世界に描かれ、見る人の心を和ませます。
懐かしい昭和の世界を描いたミニチュアで、人の輪を広げる川本さんご夫婦。これからも作品作りと田舎暮らしを満喫してください!

蔵には、ミニチュアの展示スペースと、作品作りに没頭する工房があります。蔵には、100点以上のミニチュアが展示されています。一つ一つストーリーを考えながら、ミニチュアを作る倫栄さん。『お給料日』というテーマの作品は昭和30年代をイメージした二階建ての町屋。卓袱台の上に給料袋、奮発したすき焼きなど、当時の情景を再現していて温もりに溢れています。
この日は蔵に見学のお客さんがやって来ました。「ずっと見たかったので、ようやく来ることが出来ました」と喜ぶお客さん。倫栄さんの作品には、人を惹きつける魅力がつまっています。

小豆が取れる時期におはぎを作る倫栄さん。沢山作ってご近所さんにおすそ分けです。24世帯が暮らすこの地域では、食べ物を分け合ったり、地域の活動を手伝うなど、昔ながらの暮らしが今も残っています。
一方、光治さんは趣味の鉄道模型を楽しんでいました。勤めていた頃は仕事に追われ、のんびり出来る時間もありませんでした。移住してからは今まで出来なかったことをしたいと考えています。ようやく田舎暮らしにも慣れてきた光治さん。これからは、やりたいことをどんどんやっていきたいと張り切っています。

休日、奈良で暮らす長男・英貴さん家族が遊びに来ました。まずは、ミニチュア作品を見に蔵へ。初めて見るミニチュアもあり、驚きの声を上げていました。
見学の後は家族揃っての昼食です。大勢での食事に「より美味しい」と楽しげな光治さん。英貴さんは、「両親が田舎暮らしをしたいとは言っていたけど、本当に移住するとは思っていなかった」と本音がこぼれます。食卓を囲み笑いが絶えない、川本さん家族でした。

地元の小学校を訪れた川本さんご夫婦。年に一度開かれる地域の文化祭で作品を展示することになりました。今回で5度目の参加ですが、多くのお客さんが倫栄さんの作品を心待ちにしていました。「時代背景が思い浮かぶ、今年も作品を見ることが出来て幸せ」と訪れた主婦が笑顔で語っていました。「ミニチュアに出会えて良かった。これは私の武器」と倫栄さんは語ります。これからも、見る人が笑顔になるようなミニチュアを作り続けようと、決意を新たにした倫栄さんでした。

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伊賀市観光戦略課

伊賀市の観光名所、伊賀上野城を初め風情ある城下町を散策してみてはいかがでしょうか。今もなお、当時の面影がそこかしこに残っています。

電話:0595-22-9670
問い合わせ:(月〜金曜)
午前8時30分〜午後5時15分

倫栄さんのミニチュア作品

普段は公開していませんが、少人数なら、見学の予約を受付けています。ぜひ見たいという方は、事前にご相談ください。また、一つ一つ愛着のある作品なので、販売はしていません。

電話:0595-37-0780
問い合わせ:午前9時〜正午
※見学したい方は、
まずはお問い合わせください。

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