舞台は大分県豊後高田市。移住先として人気のある豊後高田市に、娘夫婦と3人の孫の総勢7人で移住した中原重利さん(69歳)と妻・久美子さん(65歳)が主人公です。
大阪市出身の重利さんは、大阪府守口市で金属加工の工場を営んでいました。夫婦二人で働きながら、3人の女の子を育てます。田舎暮らしに憧れを抱きつつも、移住となると中々、勇気が出ませんでした。
2013年、三女から「家族で自然が豊かな所で暮らしたい。一緒に行かない?」と相談され、移住を決意しました。40年続けた工場を閉め、2014年10月、豊後高田市に移住しました。
「おやつよ〜」と呼べば、3人の孫がやってくる、そんな大家族の賑やかな田舎暮らしです。
家族7人が移住した借家は、300坪の敷地内に母屋と離れがあり、ご夫婦2人は離れ、娘の家族5人は母屋で暮らしています。家賃はなんと母屋が2万円、離れが1万円です。敷地内には小屋も付いています。重利さんは、金属加工の工場で使っていた工具類を持ち込み、農器具の修理や様々な小物を作っています。
移住後、重利さんは久美子さんと初めて野菜作りに挑戦しました。畑の師匠は近くに住む宇野スミ子さん。76歳の元気なおばあちゃん。苗作りから肥料、野菜の育て方まで教わっています。収穫した野菜はもちろん食卓に並び、孫たちもモリモリ食べてくれます。
豊後高田市には、昭和30年代の町並みを再現した「昭和の町」の一角に、三女のひとみさん夫婦が去年3月にオープンした惣菜の店「からあげ壱気」があります。豊後高田市には唐揚げのお店がたくさんあり、それぞれのお気に入りの味があるとか。ご夫婦が育てた野菜は、店の惣菜にも使われています。
温泉が大好きなご夫婦。半年前、市が小さな温泉施設の管理者を募集していることを知り、これは願ってもないチャンスとアルバイトをすることに。ご夫婦が働く「海門温泉」はくにさき六郷温泉の一つで珍しい茶色の温泉です。湯張りから掃除、受付などが仕事です。一段落すると、交代で温泉に浸かります。これがご夫婦のなによりの楽しみ。