舞台は愛媛県四国中央市。市内の山間部で地元の食材を使ったメニューと絶景を望めるテラスが自慢のカフェをオープンした山内芳人さん(63歳)と、妻の千代美さん(61歳)が主人公です。
芳人さんは愛媛県警に勤め、警ら中心の任務に就いていましたが、定年後の田舎暮らしを夢見て2005年、この地域の駐在所に赴任しました。地元の住民との交流を深めるうちに、退職後はここで暮らしたいと思うようになりました。そして山の一部を購入し、自宅の建設を始めました。その後、地元の住民のために憩いの場にしようと設計を変更。2010年5月、自宅を兼ねた『カフェ グリーンハット』をオープンさせました。
自然豊かな地で、周囲の人々の応援を受けながら、新たな人生を送る山内さん夫婦の日常を紹介します。
ログハウス調に建てられた『カフェ グリーンハット』の周りには、色とりどりのアジサイの花が咲いています。
一番人気があるのは、絶景が望めるテラス席。その評判を聞いた人たちが、ドライブの途中に訪れることが多いそうです。
山内さん夫婦の一日は、カフェの特等席から始まります。料理が得意な芳人さんは、トマトとナスのチーズ焼きを作りました。
朝食を食べながら聞こえてくるのは、ホトトギスやヒヨドリなどのさえずり。優雅な朝食のひとときです。
『カフェ グリーンハット』がオープンしてから3年が経ちました。眺めの良さと、美味しい料理で常連客も増えています。芳人さんは、中学生のころから料理が得意でした。見事な鍋さばきです!
食後には、コーヒーでほっと一息。千代美さんがいれる香り深いコーヒーの美味しさの判断は泡。新鮮なコーヒー豆を挽きたてでいれると、こんな泡が出てきます。
カフェ閉店後の夕方。愛犬リンと散歩をします。散歩の途中に立ち寄るのが水飲み場。ここで流れる山の地下水を、山内さんの家にも引いています。
そして、この山の恵みを利用してできるのがアメゴの養殖。定食用のアメゴは自分たちで育てています。山内さん夫婦は、カフェで出す料理には、地元の食材を使いたいと考えています。
この日は、山内さん夫婦が所属しているボランティア団体が主催する『嶺南あじさい鑑賞会』が開かれました。年に一度の大きなイベントだけに皆さん張り切っています。会場には、約2000株のアジサイが咲いていました。
会場ではバザーが開かれ、山内さん夫婦は、鹿肉の薫製を販売しました。芳人さんが丹精込めて作った自慢の薫製です。見事、完売でした。
季節ごとに行っている感謝の宴です。集まったのは、気心知れた仲間たち。
料理の担当はもちろん芳人さん。テーブルには美味しそうな料理が並びます。手料理とお酒を囲み、皆さん楽しそうです。
『カフェ グリーンハット』には、たくさんの笑顔が集まっています。