新潟県糸魚川市(いといがわし)が舞台。湧き水が豊富な里山で「農家民宿はちみつの木」を営む佐藤清さん(60歳)と妻の範子さん(56歳)が主人公です。早期退職後に糸魚川市へ移住し、ニホンミツバチの養蜂体験ができる民宿を開いた佐藤さんご夫婦。珍しい養蜂体験と、山と海が近い糸魚川ならではの自然の恵みを豊富に使った食事が宿の自慢です。移住直後から地域のイベントに積極的に参加し、今では民宿でイベントがあると、地域の仲間たちが集まり手伝いをしてくれるようになりました。地域の人々や宿泊客との交流を深め、ニホンミツバチの養蜂を楽しむ佐藤さんご夫婦を紹介します。
穏やかな性格で、危害を加えなければほとんど人を刺すことがないニホンミツバチ。「農家民宿はちみつの木」では、18箱の巣箱に2万匹ずつ、約36万匹を飼育しています。このミツバチたちが花と花の間を飛び回り、少しずつ貴重なハチミツを集めてくるのです。そんなミツバチの様子を眺めていると、誰もがミツバチを可愛い!と、感じてくるはずです。
「はちみつの木」の夕食は、海の幸と山の幸がずらり。この日は、タラノメ、コシアブラ、コゴミ、ヤマアスパラなど山菜の天ぷらに、生でも食べられる山菜と自家製野菜のサラダ。そしてヒラメの刺身が並びました。おいしい料理に舌鼓をうちながら、佐藤さんご夫婦と宿泊客との夜は更けていきました。
お客さんの養蜂体験、まず巣箱から巣を取り出します。花粉や卵など余分な部分を切り取り、ハチミツが滴り落ちるのを待ちます。
ニホンミツバチのハチミツは、ハチたちがたくさんの花から蜜を集めたいわゆる「百花蜜」。一滴たりとも無駄にはできません。
修学旅行の中学生を受け入れ、分宿させている糸魚川市。佐藤さんご夫婦も4人の生徒を受け入れました。この日は、地域の仲間が手伝って歓迎のバーベキューが行われ、交流を深めました。
中学生たちには、これから色々な体験が待っています。
清さんの還暦を祝うため、静岡と横浜に住むふたりの娘が訪ねて来ました。赤いちゃんちゃんこをプレゼントされ上機嫌の清さん。優しい娘さんたちの応援に、これからも宿と養蜂を一生懸命頑張ろうと決意を新たにしました。