今回は、長野県の東部に位置する東御市が舞台です。つけば料理小屋「あゆ友」を始めた桜井信行さん(59歳)と妻の良子さん(58歳)が主人公です。
幼い頃から千曲川で遊び、鮎釣りが趣味だった信行さん、定年退職後は川に関りながら生活したいと夢を抱いていました。
その夢が具体的になったのが、師匠である山本さんとの出会い。山本さんのつけば漁とお店を手伝っているうちに、自分でも、つけば料理小屋を出したいと決意。消防署を早期退職し、2007年5月にオープンしました。桜井さんご夫婦は「自分たちの体が動く限り、二人で続けて行きたい」と決意も新たに、4度目のシーズンを迎えました。
信行さんがつけば料理を一から学んだのは、師匠山本斉さんのお店「ひばち屋」です。山本さんのお爺さんが始め、斉さんで三代目。つけば料理の他、斉さんが自ら打つ二八そばが人気です。
やっと千曲川の水嵩が下がり、いよいよつけばの設置です。水嵩が低くなったとはいえ、膝上まで浸かり、足がすくわれるほどの強い流れの中での作業です。釣り仲間が手伝いに来てくれましたが、つけばの設置は丸二日続きました。大変です。
今シーズン初のつけば漁で、ウグイ4キロを揚げた師匠山本さんと信行さん。がっちり喜びの握手です。「今年は例年に比べ豊漁の年になりそう」と二人とも大喜びでした。
この日はウグイ感謝祭。日ごろお世話になっている釣り仲間を招待して、獲れたてのウグイを振舞います。「仲間あってのあゆ友です」と語る信行さん。これからが千曲川の本格的な観光シーズンです。