ストーリー

2017年6月4日(日)午前10時~

ミステリー傑作選西村京太郎トラベルミステリー 秩父SL・3月23日の証言

大逆転法廷!!沿線の洗濯物に秘密が…

西村京太郎トラベルミステリー

 警視庁捜査一課の十津川警部(高橋英樹)のもとに、元同僚の娘で東京地検検察官の村井貴子(小沢真珠)が訪ねてきた。貴子は、十津川たちが容疑者を送致した殺人事件の担当検事として2週間後の公判で初めて法廷に立つ予定だったが、その事件のことで奇妙な事実が浮上したというのだ。有名な旅行作家・小島俊介(村杉蝉之介)が事件当日、秩父鉄道の“SLパレオエクスプレス”で、容疑者のイラストレーター・戸川雅夫(窪塚俊介)を見かけたとブログ記事に綴っているのが見つかったという。

 それは、十津川たちにとって、あとは裁判を待つだけの、“終わった事件”のはずだった――。2カ月前の3月23日、出版社社長・秋山博之(篠塚勝)が練馬区内の自宅で刺殺された事件で、犯行現場の床から傷害事件の前科を持つ戸川の指紋が検出されたのだ。戸川はギャランティーをめぐって秋山ともめていたばかりか、かつて埼玉県川越市内でローン会社を経営していた秋山のあくどい取り立てのせいで父親が自殺に追い込まれた過去を持っていた。
 現場の金庫から義弟・島崎良治(佐伯新)の借用書と、若い女性数人の裸体写真をおさめたSDカードが出てきたことも気にはなったものの、戸川が取り調べで自供。その中には犯人しか知りえない事実、つまり“秘密の暴露”もあったため逮捕、起訴に至っていた。

 だがもしも事件当日、戸川が本当にパレオエクスプレスに乗っていたら犯行は不可能だ。十津川と亀井刑事(高田純次)は、長期海外旅行から帰国したばかりの小島を訪ねる。小島によると日にちに間違いはなく、3月23日の午前10時、熊谷駅のホームで女性と一緒に写真を撮る戸川を見かけたと証言する。車内で姿は見なかったが、午後2時ごろ、終点の三峰口駅で駅員と話している戸川も目撃したという。連れの女性はつばの広い黒の帽子を被っており、顔は見えなかったというが、三峰口駅の駅員にも確認したところ、戸川は3月23日に「車内で手帳を落とした」と遺失物届出書まで出していたことがわかる。
 十津川たちは、戸川が当初、知り合いの女性に頼んでアリバイ工作を企んだのではないかと推測する。パレオエクスプレスに乗車したと見せかけてすぐに電車を降り、熊谷駅から車で犯行現場に向かい、殺害後にまた三峰口駅に戻ったのではないか…と。だが、取り調べを受けて観念し、女性に偽証罪で迷惑をかけるのも気が引け、翻意して自供したのではないだろうか。
 報告を受けた貴子も、それならつじつまが合うとホッとする。だが、貴子の上司の須崎秀夫検事(吉満涼太)は、人権派として有名な弁護士・梅木浩三(蟹江敬三)が弁護に当たることを懸念、裁判が始まったとたん一転して容疑を否認し、無罪を主張しないとも限らないと釘を刺す。

 ところが第1回公判まであと9日に迫った朝、なんと秋山の妻・裕子(辻沢響江)が刺殺されているのが見つかった…!夫が殺されたときと手口が酷似しており、もしも同一犯の犯行だとすれば、この犯行は戸川には不可能なため、戸川は秋山博之も殺していないことを意味する。事件はさらに深い謎に包まれていくが…!?

原作
西村京太郎
脚本
坂田義和
監督
村川 透
プロデューサー
高橋浩太郎 (テレビ朝日)、河瀬 光(東映)
制作
テレビ朝日、東映
出演
  • 十津川警部
    高橋英樹
  • 亀井刑事
    高田純次
  • 梅木浩三
    蟹江敬三
  • 戸川雅夫
    窪塚俊介
  • 村井貴子
    小沢真珠
  • 篠田理恵
    秋本祐希
  • 西本刑事
    森本レオ
  • 松山刑事
    宇梶剛士
  • 北条刑事
    山村紅葉
  • 久保田刑事
    伴 杏里
  • ほか