




























武将たちが各地に城を構え、戦と和平を繰り返していた戦国の世…。下克上の末に美濃の領主まで成り上がった斎藤道三(里見浩太朗)の娘・濃姫(観月ありさ)は、女だてらに武術を心得、道三から「まことに惜しい。濃が男でありさえしたら…」と言わしめるほどの勇ましさと聡明さを兼ね備えていた。
ある日、濃姫は父から尾張の織田信長(城田優)に嫁ぐよう命じられる。道三は娘を嫁にやり、織田家と手を結んだと見せ、家中から"うつけ"ともの笑いの種にされている信長が織田家を継いだところで、まとめて尾張の地を奪い取る腹積もりだったのだ。
その頃、織田家では、信長に廃嫡させ、弟・信行(平岡祐太)に家督を継がせるべきと主張する反信長一派が台頭していた。濃姫との縁談をまとめた張本人であり、信長の教育係を務める家老・平手政秀(笹野高史)らは、信長があの道三の娘婿になると決まれば反信長一派も簡単に手を出せないだろうとの思惑を抱いていた。
そしていよいよ、濃姫が嫁ぐ日がきた。腰元・各務野(松本明子)と共に、初めて那古野城に入った濃を、大殿・信秀(柴俊夫)、その正室・土田御前(余貴美子)、信行、平手らが丁重に出迎えたが、肝心の婿の姿がない。いったい、どうなっているのか?
各務野らを下がらせ、居室から中庭を見ていると、埃まみれの小袖姿の男が現れた。泥まみれの足で上がり込み、ズカズカと濃の側に来る。咄嗟に懐剣を出して構える濃姫を組み伏せると、男は言った。
「うつけゆえ、嫁げと言われて参ったか。濃、これから戦おうぞ。おれとこなたと、どちらが先に参るか、戦って戦って、戦い抜こうぞ」。なんと、その男こそ信長だったのだ。しかも信長は、道三の狙いを知っていた。高らかに笑う信長を、濃姫はただ茫然と見つめるしかなかった…。
以来、信長は気の向いたときに濃姫の部屋に来ては飯を食らって出ていく、というおかしな新婚生活が続いた。まだ一度も部屋に泊まったことはない。
そんな中、信長が突然、父の側室・岩室(藤澤恵麻)への恋文を濃姫に代筆させた。かといって、信長が岩室に好意を抱いている様子はない。いったいなぜ、そんなことを…。
その直後、信秀が岩室の寝室で急死する。ここにきて濃姫はようやく"うつけ"とよばれる夫の真の姿を見抜くのだが、いったい信長の真意とは…!? だが、信秀の葬儀で奇行を見せた信長は、一族からさらに孤立してしまう。そんなとき、道三が信長に会見を申し入れてくる。道三はもちろん、信秀の急死により織田家が混乱している今、信長を斬り、尾張に攻め入るつもりだった…。
しかし、その『信長公記』にさえ、ほとんど記述のない重要人物が存在する。信長の正室・濃姫だ。
油売りから立身出世を果たした"美濃のマムシ"こと斎藤道三の娘であり、政略結婚で信長の正室として尾張に嫁いできた、濃姫。婚姻の事実は資料にも残されているものの、その後の記述はほとんどない。濃姫は、信長以上に謎に満ちた人物なのだ。
この作品は、謎多き戦国美女・濃姫の人生に焦点を当てた、大型ドラマスペシャルだ。
"日本一の大うつけ"とよばれながら数々の奇跡を起こし、天下統一を成し遂げた男・織田信長。その波乱の生涯を、最も近くから見ていた妻・濃姫。
濃姫の人物像、信長との夫婦像を新たな視点から描きだすと共に、戦国という明日の我が身の運命すらわからぬ混迷の時代をたくましく駆け抜けた男女の生き様を綴っていく。
濃姫は、どんな女性だったのか…。濃姫の人物像を表す、こんなエピソードが伝えられている。
父・道三から懐剣を渡され、「もし信長が"うつけ"であったなら、その剣で奴を刺し殺せ」といわれた濃姫は「もしかすると、父上を刺す剣になるやもしれませぬ」と言い返し、道三を唸らせたという。
気性の激しさと、群雄割拠の世に生きる女の決意をもった女性 ― 父ゆずりの強さを持ち、ただ優しく、ただ賢いだけの女ではない、馬に乗り、槍も操る、"マムシの娘"。だからこそ、信長は「自分の妻にふさわしい女」と惹かれ、彼女と共に天下統一を目指したのではないか…。
このドラマは、濃姫、信長、道三という強烈な個性と信念を持つ三者が織り成す、戦国絵巻。時代劇版『ゴッドファーザー』ともいうべき、重厚で感動的な人間ドラマを作り上げ、若い世代が時代劇の面白さを再認識するような作品だ。
いずれも過酷な時代に強い意志を持ってたくましく生きる女性を演じて女優としてさらなる飛躍を遂げ、高視聴率を獲得! 本作では戦国を舞台にした本格的な時代劇に初挑戦、"マムシの娘"濃姫を堂々と演じていく。
そして、濃姫を迎える織田信長に、城田優。さわやかなイケメン役から猟奇殺人犯までを繊細に演じてきた城田が、日本一人気の高いこの戦国武将をどう演じるのか…!?