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野上慎平アナが「番組独自の取材と切り口」で注目ニュースを伝えます。

放送日 2017/10/05

105歳で亡くなった日野原重明医師の最期の著書“生きていくあなたへ”

生涯現役を貫いた聖路加国際病院の元院長・日野原重明医師のメッセージ

書籍「生きていくあなたへ」
著者/日野原重明
出版社/株式会社 幻冬舎
価格:1000円(税別) ※全国の書店で発売中

今年7月に105歳で亡くなった「聖路加(せいるか)国際病院」の元院長、日野原重明(ひのはら・しげあき)医師。今では当たり前のものとなった「人間ドック」を立ち上げたのも、従来の「成人病」に代わる「生活習慣病」という言葉を生み出したのも日野原医師でした。「新たな医療の分野を切り開いた先駆者」といっても過言ではない人物だったのです。1970年にはハイジャックされた旅客機「よど号」に乗り合わせるも、無事生還を果たした日野原医師。その時に「これからの命は“与えられたもの”だから、人の為に捧げよう」と誓ったそうです。

まだ「ホスピス」という言葉すら知られていなかった1980年代に「末期がん患者の苦痛ケア」を専門とする病院の立ち上げを、周囲の反対を押し切って進めたのも日野原医師でした。1992年に聖路加国際病院の院長に就任してからも「患者優先」の姿勢は変わらず、そのせいで反発を受けたりもしたそうです。病院の建て直し時に作った広い廊下も「無駄だ」と非難の対象となりましたが、それが役に立ったのは1995年の「地下鉄サリン事件」の時でした。病室に入りきれない搬入患者の手当を、その「広すぎる廊下」で行ったのです。「全ての患者を受け入れる」というモットーを実践すべく、日野原医師は廊下でも院内の礼拝堂でも治療が行えるよう、医療設備を整えていたといいます。

100歳を超えても現役であり続け、後進の育成に努めた日野原医師。その最後のインタビューを記録した著書「生きていくあなたへ」が先週発売されました。取材期間は昨年12月から今年の1月にかけてで、インタビューはほぼ毎日(計20時間)行われ、語った内容は原稿用紙500枚分にも及んだそうです。ろっ骨にヒビが入ってベッドから起き上がれない状態になってもなお、本人の強い希望でインタビューは続けられたといいます。

日野原医師の“人生の集大成”とも言える「生きていくあなたへ」には、自らの胸の内を率直に語った言葉の数々が綴られています。75年以上にわたる長い医師生活の中で多くの人の死と向き合ってきたけれど、それでもやはり「死ぬことは恐ろしい」と語っている日野原医師。その赤裸々な告白には胸打たれる方も多いようです。また、これからの世代に向けては「進み続けて欲しい」「本当の気力というのは、抵抗に対してぶつかること」といったエールの数々も遺されていました。

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