木曜日

玉川徹が“ニュースに潜む疑問”を独自に追及

放送日 2017/12/07

そもそも激減する野菜農家を救う方法はないのだろうか?

野菜農家の激減に歯止めをかけようとしている企業

VEGERY(ベジリー)
※詳細は「VEGERY」で検索してご確認ください。

農林水産省のデータによると、農業を生業とする方々の平均年齢は「67歳」で、うち64.6%を占めるのが「65歳以上」だそうです。2005年からの10年間で野菜農家は26%も減り、このままだと日本の野菜自給率が大きく下がってしまう可能性もあります。そんな危機的状況に歯止めをかけるべく、野菜の流通スタイルを大きく変える試みを始めた人物がいます。生鮮食品のデリバリー企業「VEGERY(ベジリー)」の平林聡一郎(ひらばやし・そういちろう)社長(26)がその人です。玉川徹さんは平林社長を訪ね、野菜流通の未来について伺いました。

VEGERYで今年から始めたのが「市場を通さず、契約農家から直接買い付けた“九州産オーガニック野菜”を消費者に届ける新サービス」です。平林社長によれば、「市場経由で販売される野菜は、価格の7割が流通コスト」なのだそうです。「仕入から販売までを自分たちで一括して行うことで流通コストを下げ、生じた差額を生産者に還元する(手取りをアップさせる)ことで農家を潤わせたい」と平林社長は考え、実際に「流通コストを従来の3分の1に抑えることに成功した」といいます。「“儲かる農業”を作って、農家の方々をハッピーにしたい」と平林社長は語ります。

果たしてどのような野菜が届けられているのか?

玉川さんは、実際にどのような野菜が届けられるのか確認すべく、契約農家の一軒を訪ねました。お邪魔したのは、宮崎で複数の野菜を栽培する松本愼一郎(まつもと・しんいちろう)さん(36)の畑。まず見せていただいたのは、小売店ではあまり見かけない紫色のニンジンです。他に黄色いものもありました。松本さんによれば、「黄色いものは香りが良く、紫のほうは甘味が強い」といいます。

試食させていただいた玉川さんは「本来ニンジンは苦手なのだけれど、この紫のものは美味しい」と語っていました。松本さんは「できるだけ肥料を使わず、栽培に長い時間をかける」という方法をとっており、そうすることで「作物がしっかり根を伸ばし、小ぶりだが味の濃い野菜になる」といいます。

VEGERYとの取引で得られる契約農家のメリット

続いて見せていただいたのはピーマン栽培のビニールハウス。そこで育っていたのが、こちらも見慣れない赤や黒のピーマンたち。松本さんによれば、ピーマンは成熟が進むにつれて「緑→黒→赤」と色を変えていくのだそうです。玉川さんは、最も熟した真っ赤なものを試食させていただきました。通常の緑のピーマンの4倍もの育成期間をかけて生み出された完熟ピーマンの味は、玉川さんいわく「後味がリンゴに近いかもしれない」。実際、この完熟ピーマンは「リンゴピーマン」と呼ばれているのだそうです。時間を経ることで甘味が出てきて、野菜嫌いのお子さんにも好評なのだといいます。

従来の流通スタイルでは、作物の出荷価格を農家自身が決めることができなかったそうです。それに対してVEGERYは「農家の言い値で買い上げてくれる」といい、「とても助かっている」と松本さんは語ります。これによって農家は経営の安定を図れるのだそうです。

また、松本さんが手がけているような珍しい野菜の場合、「まだ認知度が低いせいで、一般市場では流通しにくい」といいます。さらにVEGERYとの取引だと「オーダーされた数量だけ栽培すればいい」ので、無駄な数を作らずに済み、余剰分の廃棄も大幅に減らせるのだそうです。

消費者へのメリットは“画期的な注文方法”

(1)最短1時間以内で直接配達できるエリア(配達は合計1500円~ 送料390円)…都内8区(港区・世田谷区・渋谷区・目黒区・品川区・新宿区・中野区・大田区) ※大田区は田園調布のみ
(2)翌日に業者経由でお届けできるエリア(配達は合計3500円~ 送料590円~)…デリバリー圏以外の東京全域・茨城全域・ 栃木全域・群馬全域・埼玉全域・千葉全域・神奈川全域・静岡全域・宮城全域・山梨全域・福島全域
(3)翌々日に業者経由でお届けできる地域(配達は合計3500円~ 送料590円~)…上記以外の日本全国

VEGERYがもたらすメリットは、生産者に対するものばかりではありません。消費者にも大きなプラスがあるのです。それが「画期的な注文方法」。専用のスマートフォン用アプリをダウンロードし、そこをタップするだけで、約200種類の九州産旬野菜の中からお好きなものを注文できるのだといいます。一度ダウンロードすれば、その後はわずか3タップするだけで購入可能となり、配達時間も1時間単位で指定できるのだとか。さらに特定地域(都内8区)であれば、自社スタッフの手で最短1時間以内でお届けできるのだそうです。このサービスは、小さなお子さんがいて買い物に行きにくい方や、多忙だけれど野菜にはこだわりたい方などに役立っているといいます。

本当にそんなサービスが可能であるのか、玉川さんは検証を試みました。宮崎で特定の野菜に目印のシールを貼り、予告通りの時間で届くのか実験したのです。先週金曜の16:00にVEGERYへ引き渡されたその日の収穫分は、トラック(流通コスト削減の為、空路ではなく陸路を利用)に積まれて翌日には東京へ到着しました。そこへ玉川さんからのオーダーが。注文内容をパソコンで確認した配達員は迅速に野菜を仕分け、バイクで配達に向かいます。ストップウォッチ片手に、テレビ朝日で到着を待つ玉川さん。と、そこへ配達バイクが現れました。かかった時間は「44分48秒」で、確かに1時間以内です。受け取った野菜にはきのうのシールがしっかり貼られていました。

「かけた手間に対して利益が少ないという理由から、野菜農家の後継者が生まれにくい」という状況を変えるべく奮闘するVEGERY。玉川さんも「農家が儲かる産業にならないと、衰退する現状の回復は難しいのでは?」という思いを抱いているそうです。

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