木曜日

玉川徹が“ニュースに潜む疑問”を独自に追及

放送日 2017/08/31

そもそも、今の日米地位協定のもとでは北方領土の返還は難しいのだろうか?

北方領土返還交渉を妨げているのは“日米地位協定”か?

VTRに出演した矢部宏治さんの著書
「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」
出版元/講談社
価格:840円(税別)

日米地地位協定に関する取り決めが記された極秘マニュアル
「日米地位協定の考え方・増補版」
編集/琉球新報社
出版元/高文研
価格:3000円(税別)

戦後日本の大きな懸案事項である「北方領土問題」。作家の矢部宏治(やべ・こうじ)さんは「この問題が解決しない背景には“日米地位協定”の影響があるのではないか」と指摘します。昨年行なわれた返還交渉が最終的にゼロ回答に終わったのは「返還された島に米軍基地を置けるか否か」という問題にぶつかったからだ、と矢部さんは見ているそうです。首脳会談に先駆けてロシアを訪れた谷内(やち)国家安全保障局長が「歯舞(はぼまい)・色丹(しこたん)の2島が返還された場合、そこに米軍基地が置かれる可能性はある」と発言したことが影響していると、矢部さんは指摘します。

「日米地位協定に関する具体的な取り決め(国会答弁や事例・解釈など)は外務省が作成した“極秘マニュアル”に明記されており、それに従う決まりになっている」と矢部さんは語ります。この機密文書を発掘し、「日米地位協定の考え方・増補版」として公表したのが、「琉球新報」の記者をしていた「沖縄国際大学大学院」の前泊博盛(まえどまり・ひろもり)教授です。「日米地位協定には28条しかないが、その裏側には膨大な文書が存在する。日米合同委員会という機関が密約を量産しており、その内容を記録しているのが『日米地位協定の考え方』という極秘マニュアルである」と前泊教授は指摘します。このマニュアルについては国会で質問されたことがあり、政府も存在を認めているそうです。

マニュアルには「アメリカの意向に日本側が同意しないことはあり得ない」と書かれているそうです。戦後結ばれた日米安全保障条約で、アメリカは「日本国内の望む場所に望む期間、米軍を駐留できる」という権利を得ている為、「米軍基地を置かないと確約できない限り、北方領土返還には応じない」というスタンスのロシアとの交渉は事実上「成立不可能」ということになります。今回の取材を終えた玉川徹さんは「これからもアメリカを忖度(そんたく)する日本外交のままでいいのだろうか?」という感想を抱いたそうです。

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