水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 宇賀なつみアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

放送日 2017/11/08

河村恵美子(47) 三重・伊勢で201年続く味噌・醤油醸造元“糀屋”8代目女将

三重・伊勢で201年続く味噌・醤油醸造元“糀屋”8代目女将・河村恵美子さん

糀屋(こうじや)
住所/三重県伊勢市宮後1-10-39
TEL/0596-65-7050
営業時間/9:00~17:00
定休日/日曜・祝日
※詳しくは直接店舗にお問い合わせください。
紹介した「伊勢たまり150ml」432円、「合わせ味噌500g」259円(共に税込)

宇賀なつみアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回ご登場いただいたのは、三重・伊勢で201年続く味噌・醤油(みそ・しょうゆ)の醸造元「糀屋(こうじや)」の8代目女将・河村恵美子(かわむら・えみこ)さん(47)です。

宇賀アナは、築100年にもなるという恵美子さんの自宅に案内していただきました。そちらでは、恵美子さんの夫である8代目店主・謙吾(けんご)さん(48)と、先代店主である義父・清隆(きよたか)さん(78)が待っていてくださいました。実は河村家には、鑑定番組への応募を検討していた“家宝”があるのだとか。応募する直前に恵美子さんの“継ぐ女神”への出演が決まったので、鑑定は当番組で行うこととなりました。

案内されたのは、様々な美術品や骨董品(こっとうひん)がずらりと並ぶ自宅2階。鑑定を希望するお宝は、そこに保管されていました。それは「明(みん)時代(今から670~680年前)の中国で作られた」と代々言い伝えられてきた「青銅(せいどう)製の壺(つぼ)」です。恵美子さんは河村家に嫁いできて以来、この品の価値がずっと気になっていたのだとか。

壺には、明時代の一番栄えていた時期の皇帝であった「宣徳(せんとく)」の名が入っています。番組がお呼びしたプロ鑑定家によれば、「この時代の銅器には非常に高価な品が多い」のだとか。これを聞いて期待は大いに膨らみましたが、残念ながら銅器はその当時の品ではなく「清(しん)時代の末期(今から150年ほど前)に作られた輸出用のもの」だという鑑定結果が出てしまいました。金銭的価値は「数万円」とのことでした。

恵美子さんはもうひとつ、「鶴の掛け軸」も出して来られました。こちらは「幕末から明治にかけて活動した画家・川辺御楯(かわべ・みたて)の作品」だと鑑定されましたが、価値はやはり「数万円」とのこと。しかし、「長年のモヤモヤが払拭されてスッキリしました」と恵美子さんは笑っておられました。

地元で欠かせない“たまり醤油”と、伊勢志摩サミットでも使われた“味噌”

宇賀アナは、「100年以上前から使われている」という糀屋の作業場へ特別に入れていただきました。たくさん並んだ大きなタンクの中では、ご当地名物の「伊勢うどん」には欠かせないという“たまり醤油”が醸造されています。一般的な醤油が「大豆と小麦」で作られているのに対し、たまり醤油の原料は「ほぼ大豆のみ」なのだとか。

もうひとつの主力商品である“味噌”は伊勢神宮に奉納されている他、昨年開かれた「伊勢志摩サミット」で出された味噌汁にも使われたのだそうです。

月6万個売れることもある、老舗の“新・看板商品”とは?

紹介した「糀ぷりん」324円(税込)

現在は多くのお客様で賑わう糀屋ですが、数年前まではバブル期の負の遺産である「数億円の借金」を背負っていたのだとか! そんなピンチを救ったのが、恵美子さんが考案した“意外すぎる商品”だといいます。それはなんと「プリン」で、「6万個売れる月もある」といいますから驚きです。

実は恵美子さん、老舗の女将となる前には「大手家電メーカーの宣伝担当者」として活躍していたのだとか。そんな“モノを売るプロ”の目から見たかつての糀屋は「全般的にPR力が弱く、何か“女性の心を掴む看板商品”が必要だった」といいます。そこで考案されたのがプリンだったわけですが、それはただのプリンではなく、「200年培ってきた老舗の特徴が存分に活かされた品」なのだといいます。

プリンの開発にあたり、恵美子さんが目を着けたのは、家業の味噌・醤油作りに欠かせない「糀(こうじ)」でした。これをゆでて甘みを引き出したものをプリンに加えたのです。更に「たまり醤油を加えて味に深みを出した」ことによって、「糀屋オリジナルの美味」を生み出すことに成功しました。

とはいえ、そこに至る道は平坦ではありませんでした。70回以上の試作を重ね、完成までに2年を費やしたのです。そんな苦労の果てに生み出された新商品「糀ぷりん」は絶品で、試食させていただいた宇賀アナも「コクがあって、なめらか。ほのかな甘みで美味しいです」と目を細めていました。

巨額の借金にもひるまず、逆に奮起した河村恵美子さん

29歳で嫁いでくるまで、店に巨額の借金があることなど知らなかったという恵美子さん。結婚して初めてその事実を知ったわけですが、しかし全くひるむことはなかったそうです。むしろ「自分が何とかしなくては!」と考え、ファイトを燃やしたと言います。

「どれほど素晴らしいモノを作っていたとしても、世間に知られなければ意味がない」と考えた恵美子さんは、“元・宣伝のプロ”として、会社員時代のノウハウをフル稼働させたといいます。「女性層に支持され、かつ本業の味噌・醤油のことも知ってもらえる看板商品を!」と考えた末に生み出したのが、先ほど紹介した「糀ぷりん」だったわけです。恵美子さんの狙いは見事的中し、バブル期の借金は大ヒットしたプリンの売り上げによって完済。老舗は存続の危機を免れることができました。

コンセプト設計やパッケージデザインも含めて「人気商品となり得る要素を詰め込んだ」という恵美子さんの「糀ぷりん」は発売から6年を経た現在でも右肩上がりの売り上げなのだとか。三重県のアンテナショップを通じて東京でも販売されているそうです。

店の救世主である恵美子さんのことを、夫の謙吾さんは高く評価しています。「お嫁に来てくれて良かった。来てくれていなかったら、今頃どうなっていたか分からない」と語る謙吾さん。ちなみに、結婚前に借金の話をしなかった理由は「話したら結婚してもらえないかも、と思ったから」だそうです。

失敗などこの世には存在しない! 失敗の先に成功があるんです

今回、恵美子さんへの取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「失敗などこの世には存在しない! 失敗の先に成功があるんです」でした。

今回紹介した「糀ぷりん」を完成させるまでに恵美子さんは70回以上の試作を繰り返しましたが、実はその前にも糀を使った「クッキー」「ケーキ」「煮物」などを作ったそうです。しかし、いずれも売れなかったのだとか。とはいえ、それらの中には「女性に愛される商品作りのヒント」や「糀を使ってより美味しくする為のヒント」があったと恵美子さんは言い、「全てが“成功する為に必要なこと”だった」と語ります。恵美子さんは「失敗なんてないと思えば、どんどん前に進めますよ」とも語っておられました。

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