水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 宇賀なつみアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

放送日 2017/09/13

寺尾幸代(44) 金沢で約300年続く“ふぐの子”の老舗“油与商店”7代目女将

金沢で約300年続く“ふぐの子”の老舗“油与商店”7代目女将・寺尾幸代さん

油与(あぶらよ)商店
住所/石川県金沢市金石北2丁目1-33
TEL/076-267-0031
営業時間/8:30~17:00
定休日/日曜・祝日
※詳細は直接お問い合わせください。
◆紹介した商品「糠(ぬか)ふぐの子」840円(税込み)

宇賀なつみアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回ご登場いただいたのは、金沢で約300年続く「油与(あぶらよ)商店」の7代目女将・寺尾幸代(てらお・さちよ)さん(44)です。油与商店の代表商品である「ふぐの子」というのは「フグの卵巣を糠(ぬか)漬けにしたもの」で、幸代さんいわく「石川県でしか生産されていない“奇跡の食品”」なのだそうです。

お邪魔した自宅で宇賀アナを迎えてくださったのは、幸代さんの夫の高明さん(42)と義母の和子さん(69)でした。宇賀アナが見せていただいた寺尾家の家宝は、「近代日本画の父と呼ばれた狩野芳崖(かのう・ほうがい)の作」とされる掛け軸。芳崖は国の重要文化財に登録された作品もある大画家で、この掛け軸は先々代当主が購入した品だそうです。その価値はどれほどのものか番組でプロによる鑑定を行ったところ…残念ながら贋作(がんさく)との判定が出てしまいました。

築100年近い工場内で作られている伝統の“ふぐの子”

宇賀アナは特別なお許しを得て、油与商店の工場へ入れていただきました。老舗にふさわしく、そこは「築100年近い」という年代物の建物でした。内部には3000個余りもの木製樽が並んでおり、その全てでフグの卵巣が漬けられています。

猛毒があって通常は食用にできないフグの卵巣ですが、「2年以上糠漬けにすることで無毒化されて珍味に変わる」のだとか。石川県では400年近くも前から保存食として珍重されており、県民にとっては“郷土の味”なのだそうです。こちらにおける「フグ料理の定番」は「刺身」ではなく、「ふぐの子」なのだといいます。

ちなみに「糠漬けにするとなぜ毒素が消えるのかは科学的には解明されていない」そうですが、県の条例に基づく調査で安全性は保障されており、だから「奇跡の食品」なわけです。

手間を惜しまない作業が宇賀アナ絶賛の美味しさを生み出す

ふぐの子に使用するのは「ゴマフグの卵巣」で、「まず半年間“塩漬け”にした後、糠に2年間漬ける」のだそうです。といっても、ただ漬けっぱなしなわけではなく、「いしる」と呼ばれる魚醤(ぎょしょう)のようなものを週に1回程度のペースで加えるのだとか。いしるには天然のアミノ酸が豊富に含まれており、それが発酵を助けて味を高めるのだといいます。こうした手間を惜しまない作業が、伝統の味をより高めてくれるのです。

先人の知恵が生み出した奇跡の食品・ふぐの子を、宇賀アナは試食させていただきました。食べ方は「お茶漬け」で、身をほぐしながら食べるとご飯と絶妙にマッチするといいます。つまみとしても絶品で、ふぐの子を口に含んだところへお酒を流し込むと、宇賀アナも絶賛する美味しさが広がるそうです。

“嫌い”を克服し、みごと家業を活性化させた寺尾幸代さん

◆紹介した商品(全て税込み)
「金沢海鮮ぬか漬け 三大珍味セット(活たこ・甘えび・ばい貝)」3240円(単品の場合は各1080円)

石川県に隣接する福井県で生まれ育った幸代さんは、なんと結婚前は建設会社の現場監督だったといいます。高明さんとは結婚相談所の紹介で知り合ったそうですが、幸代さんは当初、プロフィール欄の「自営業」という肩書に甘いイメージを抱いたそうです。しかし現実の職場はイメージとは異なり、そのうえ業種は幸代さんが大嫌いだった「魚の糠漬け」の製造。けれども身を粉にして働く夫を前に「こんな仕事はイヤ」とも言えず、戸惑いながらも幸代さんは老舗の若女将業をスタートさせたそうです。

ふぐの子を扱う店は、かつては金沢市内に20軒以上もあったといいます。しかし時代と共に減少し、ついには油与商店のみに。そんな状況下で好き嫌いなどは言っておられず、幸代さんもふぐの子の販路拡大に尽力するようになりました。定番のお茶漬け以外の食べ方を研究しては、そのレシピをインターネットやイベントを通じて広めていったそうです。それが功を奏し、若者を中心にふぐの子の人気が高まっていったといいます。

幸代さんはさらに、高明さんとの合作で“画期的商品”も生み出しました。その名は「金沢海鮮ぬか漬け」。試行錯誤の末に完成させたというこちらは「塩辛くないので、身と一緒に糠まで食べられる」という斬新な商品で、いまや「石川県の注目ブランド」にも認定されています。「妻が来てくれたおかげで新しい風が吹き始め、どんどん前に進んでいる。パートナーとして信頼している」と、高明さんは幸代さんを高く評価していました。

苦手だから“見えること”がある。そこを突き詰めれば、きっと武器になる!

今回、幸代さんへの取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「苦手だから“見えること”がある。そこを突き詰めれば、きっと武器になる!」です。幸代さんはまさにこの言葉を実践し、300年続いた家業に新たな風を招き入れて大きな成功をもたらしたわけです。

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