水曜日

伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性に密着。 宇賀なつみアナが体当たりレポートで紹介、応援します。

放送日 2017/01/11

吉村由依子(39) 京都で213年続く和菓子店“亀屋良長”8代目女将

京都で213年続く和菓子店“亀屋良長”8代目女将・吉村由依子さん

亀屋良長
住所/京都府京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
TEL/075-221-2005
紹介した商品(全て税込み)
「烏羽玉(うばだま)」6個入り486円、「宝ぽち袋」756円、「chocolat chaud 笑」540円、「焼き鳳瑞(ほうずい)種まき」9個箱入り1080円

宇賀なつみアナウンサーが、伝統や文化を受け継ぎ、生き生きと輝く女性から、人生を素敵に過ごす秘訣などを伺う「継ぐ女神」。今回ご登場いただいたのは、京都で213年続く和菓子店「亀屋良長(かめや・よしなが)」の8代目女将・吉村由依子(よしむら・ゆいこ)さん(39)です。長い歴史を誇る亀屋良長ですが、江戸時代以前から続く老舗も珍しくない京都においては「まだまだ」なんだとか。

宇賀アナは、京都のメインストリート「四条通(しじょうどおり)」にある、由依子さんの自宅兼店舗に案内していただきました。そこは「二条城」や「八坂神社」などの名所にも近い中心地にある、5階建ての自社ビルです。

店内にある20種類ほどの和菓子の中で特に宇賀アナの目を惹いたのが、創業時から変わらぬ製法で作られているという「鳥羽玉(うばだま)」。色は“艶のある黒”で、一口サイズの丸い形をしています。“鳥羽(うば)”というのは、由依子さんによれば「黒(漆黒)」を表わす言葉なんだそうです。

店の歴史よりも古い、由緒ある“行器(ほっかい)”が家宝

宇賀アナが見せていただいた吉村家の家宝は、その烏羽玉に関するもの。見事な螺鈿(らでん)細工が施された「行器(ほっかい)」と呼ばれる容器です。なんと店の創業より古い「250年以上前」に作られたもので、吉村家のご先祖はこれに烏羽玉などの和菓子を入れて「京都御所」や「東本願寺」などに納めていたんだとか。御所に納品していただけあって、フタの部分には“菊の御紋”が描かれています。

宇賀アナが伝統商品“烏羽玉”作りをお手伝い!

烏羽玉作りは全て手作業で、1日に「4500個」も製造するのだそうです。製法自体は「北海道産の小豆(あずき)と沖縄産の黒砂糖で作った餡(あん)を丸めたものを寒天液でコーティングする」と、いたってシンプルですが、そこには熟練の職人技が活かされています。

宇賀アナは、烏羽玉の最大特徴である“艶のある黒”を出す作業のお手伝いをさせていただきました。寒天液をかけるべく、丸められた餡を網の上にのせていくのが宇賀アナの役目。寒天液をかけていくのは、この道50年のベテラン職人・山下順一さん(70)です。

寒天液をかけ終わった餡をどかし、新しい餡を次々とのせていかなければならないのですが、かなりのスピードを要求される作業です。山下さんの手の早さと100℃もある寒天液の熱気に圧倒され、じきに目が回ってしまった宇賀アナなのでした。

ピンチの連続から店を守った吉村由依子さんの発想力

紹介した「宝入船(懐中しるこ)」1個378円(税込み)

由依子さんが200年以上続く和菓子店に嫁いだのは、23歳の時のこと。実はその頃、先代が建てた自社ビルの建設費用などで、店は数億円もの負債を抱えていました。そんな苦境へ、更に「夫の脳腫瘍が見つかる」という不幸も重なり、由依子さんは大ピンチに陥ったのです。

しかし由依子さんはくじけませんでした。大々的な「店舗の立て直し」による起死回生を図ったのです。「若い方でも買いやすい可愛らしい見た目にする」などのアイデアを出しましたが、そこで立ちはだかったのが「伝統」の二文字でした。「そんなの京菓子ちゃうわ!」と由依子さんを一喝したのは、先ほど宇賀アナと組んでくださった山下さんだったといいます。

それでも由依子さんはめげることなく、改革を断行しました。まず行ったのが、もなかを器に入れて湯を注ぐと“即席しるこ”になる定番商品「懐中(かいちゅう)しるこ」のリニューアル。「湯を注いだ時に現れる“具”の形で“おみくじ”が楽しめる」という遊びを取り入れたのです。最初は懐疑的だった山下さんでしたが、これが大ヒットしたことで由依子さんのアイデア力に一目置くようになったといいます。

懐中しるこのリニューアルの成功以降、由依子さんはほとんどの商品のパッケージを「女性が“可愛い”と手を伸ばしたくなる見た目」に変えたそうです。その甲斐あって、店の売り上げは徐々に回復していきました。闘病中の夫に代わって由依子さんを支えてくれたのが、長男の福太郎くん(11)だそうです。福太郎くんは商品の感想を述べたり、アドバイスをしてくれるといいます。

脳腫瘍で療養中だった夫の良和さん(43)もその後、数十時間にも及ぶ大手術に耐えて奇跡的な回復を遂げました。現在では以前とほとんど変わらないまでになっています。自分に代わって店を守り、家族を支えてくれた由依子さんのことを、良和さんは「自分にはもったいない妻」と語っておられました。

苦労は学びの機会。あきらめなければ、また一つ成長できる

今回、由依子さんへの取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「苦労は学びの機会。あきらめなければ、また一つ成長できる」です。店の負債や夫の大病を前にしてもあきらめず、「この苦労を乗り越えれば道は開けるし、自分も成長できるはず」と信じて進み、見事それを実現させた由依子さん。彼女の「苦労にも感謝したい」という言葉には、“乗り越えた者”ならではの重みがありました。

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