火曜日

羽鳥慎一がニュースな現場へ!みんなの疑問を解決

放送日 2017/12/05

超リアル!こだわり満載“革人形作り”繊細スゴ技

登校姿の子どもをリアルに表現

◇MOTO青山店
住所/東京都港区北青山 3-10-2
時間/11:00~20:00(無休)
TEL/03-3407-5836
※本池さんの作品『登校中』『冬の朝』を12月29日まで店内で展示しています

◇本池さんの今後の展示会情報(予定)
本池秀夫「革の世界展」
日時/2018年4月7日~5月27日
会場/やかげ郷土美術館(岡山県)

革工芸で日本初の無形文化財保持者に昨年(2016)認定された、本池秀夫さん(66)。牛革を使い人形や動物を作っていますが、驚きは、額のしわや服装のすみずみまで表現するリアルさです。羽鳥慎一キャスターがアトリエのある鳥取県米子市を訪ね、その驚愕の技術を見せていただきました。

 本池さんは、革ならではの「温かさ」や「柔らかさ」をいかして、日常生活の1シーンなどを作品にしています。例えば「登校中」という作品。見ると、二宮金次郎のように勉強している子どもやボタンの掛け違えた服を着ている男の子、半分ずり落ちた靴下をはいている女の子など、その表情までもが実にリアルに作られています。

歯科用の道具で表情を作り上げる

人形は木型を作るところから始まります。本池さん自らが、表情にあわせてひとつひとつ彫っています。その木型に、濡らした革を被せ顔の型などを取っていくのですが、「手の体温じゃないとだめなんですね」。布で包んだら、手や指で抑え込むようにしながら3~4時間かけて乾燥させ、ようやく顔の土台が出来上がります。

次いで、目や口を作る作業です。使うのは、歯医者さんが治療のために用いる歯科用具や工具を改造したもの。これで髪の毛やしわなどを施していきますが、出来上がった顔にはナチュラルな皮膚感が漂っています。これこそが革人形の醍醐味。硬い素材では表現できない、柔らかい革だから生まれたものなのです。

表情もリアルに作り込む

シワなどがリアルに表現された人形の顔。また、人形の洋服や靴も革で作っていますが、その服の下には「自然な膨らみ」を持たせるために下着をつけていますし、ベストには裏地だってついています。

繊細な作業の連続。木型から抜いて色をつけ、1体を完成させるまでにはおよそ2週間かかるそうです。

革の温かみをいかしたい

革でカバンや靴を製作するアトリエを20歳で開いた本池さん。革の人形作りを始めたきっかけは、22歳のときに旅先のイタリアで見た陶器の人形にありました。血が通っていると思えるほどリアルだったそうですが、柔らかく、伸び縮みする革のメリットをいかせば、「もっとリアルな人形が作れる」。

その確信を胸に帰国後、人形作りを始めます。しかし当時は、革で人形を作る人がなく手本もないため、独自で取り組むしかありませんでした。素材となる革も、人形作りに最適な状態を知るため、煮たり、焼いたり、ときには「食べてみたり」もしながら研究を繰り返していったといいます。

何より、本池さんがいかしたいと考えていたのは、「革の温かみ」です。そこで人間の「ユーモアさ」や「優しさ」などを表現するため、ストーリーを作ってはスケッチし、日常生活の1シーンを作品にしました。

海外の広場をテーマにした作品は、およそ1年かけて作製。大道芸を楽しむ人たちの、さまざまな表情を表現した作品もありますが、その中でただ一人、大道芸を見ていない人がいます。本池さんによれば、それはスリなんだとか。まさに日常を切り取ったかのように、感性豊かに表現しています。

人生で成功するために

等身大の動物もまるで生きているようです。そこには「生があったものをもう一度、生まれ変わらしてやりたい」という思いが込められています。

45年間革工芸に携わり、昨年、鳥取県指定無形文化財保持者に認定された本池さん。最後に「人生で成功するために必要なこと」を尋ねました。返ってきたのは、「自分の仕事が好き」だというシンプルな言葉です。そして、好きだからこそ「面白い」と仕事の魅力を語ります。ひたむきに取り組む姿勢が、作品の温かさにもつながっているようです。

一覧を見る

ランキング
プレゼント・懸賞

ページの先頭へ