火曜日

羽鳥慎一がニュースな現場へ!みんなの疑問を解決

放送日 2017/07/11

まるで海の中!水族館プロデューサー“斬新”アイデア

ペンギンが空を飛ぶ?ユニークな展示を考案

サンシャイン水族館
住所/東京都豊島区東池袋3-1-3 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル屋上
TEL/03-3989-3466
基本営業時間/4月1日~10月31日 10:00~20:00、11月1日~3月31日 10:00~18:00
[夏季特別営業時間]
・7月12日~9月3日 平日 10:00~21:00、土日祝 9:00~21:00
・8月11日~8月16日 8:30~21:00
・9月4日~9月27日 10:00~21:00
※最終入場は終了1時間前です。営業時間が変更になる場合がございます。

入場料金 ※2017年7月12日以降
大人(高校生以上)2,200円、こども(小・中学生)1,200円、幼児(4才以上)700円

あす(12日)屋上エリアがリニューアルオープンする東京・池袋にある「サンシャイン水族館」。その展示方法などを考えたのが、水族館プロデューサーの中村元(なかむら・はじめ)さん(61)です。日本でただ一人というこの肩書のもと、これまでにいくつもの水族館をプロデュースしてきたその仕事に羽鳥慎一キャスターが迫ります。

生まれ変わった屋上エリアの目玉は、頭上に設置した横幅およそ12mの水槽です。そこにいるのはペンギンですが、まるで東京の空を飛んでいるようです。

もともとあった壁を取り外して作られた水槽ですが、このアイデアのヒントになったのは「借景」という造園技術。借景とは、山などの自然を背景に取り込み、ダイナミックな景観を作る手法です。今回は、ビルが林立する東京の空を背景にすることで、実際よりも水槽に奥行があるように感じることできます。

奥行き感を出し水槽を大きく

サンシャイン水族館はビルの中にあり、スペースも限られているため、大きな水槽は作れません。中村さんは「遠近法」も取り入れ、岩を水槽の手前から奥に向かって、見える範囲を狭めるように配置し、水槽を大きく見せています。

目の錯覚を利用した手法はほかにもあり、水槽内の岩の色は、手前と奥で変えているそうです。

リアルな水の中を表現するため照明にも工夫

幅およそ13m、奥行きおよそ10mという一番大きな水槽でこだわったのは、照明です。こちらも手前は明るく、奥は暗く。それも徐々にブルーの色味にグラデーションを付け、「こういうふうに見えると、遠いところだって思うじゃない」。照明の色や数を変えることで、奥行きがあるリアルな水の中を表現しています。

また、魚が左向きに泳ぐように水流も作られています。なぜ左向きかといえば、「お皿に乗って出てくるとき、魚は左が前」。食べるときに頭が左にあることを受け、馴染みがあり、自然に見える魚の見せ方も工夫しています。

お客さんの気持ちに応えられる展示を

北の大地の水族館(凍る水槽)
住所/北海道北見市留辺蘂町松山1番地4
TEL/0157-45-2223
営業時間/4月1日~10月31日 8:30~17:00
(11月1日~3月31日 9:00~16:30)

マリホ水族館(うねる水槽)
住所/広島市西区観音新町4丁目14番35号
TEL/082-942-0001
営業時間/4月~10月 10:00〜20:00
(11月~3月 10:00~17:00)

中村さんが水族館プロデューサーになったのは、生まれ育った地元の活性化のため、鳥羽水族館に就職したことがきっかけでした。しかしそれは「ほかにいくところがなかった」から。魚の専門知識もなかったそうです。そんな中村さんに与えられた仕事は、生き物の解説文を作ることでした。

あるとき、お客さんが解説文を読んでくれているのかが気になり、水族館の中を見てまわると、「ほとんどのお客さんが、全部の水槽の半分以下しか見ていない」ことに気付いたそうです。「もっと魅力的な展示にして、お客さんに楽しんでもらいたい」という想いを抱き、考えたのが、水中にいるような感覚になれるリアルな水槽を作ることでした。

「僕は生物のことに関しては絶対勝てないけれど、お客さんの気持ちに応えられる展示を考えられるのは自分しかいないだろうって思い始めました」

ダイナミックな水槽作りのヒントになったのはミュージカルです。「舞台って狭いのに、すごい奥行き感を作っているじゃないですか」。小さな水槽に照明を当てて研究を繰り返した結果、光を当てる角度の重要性に気づき、青色のグラデーションを表現できるようになりました。

水中にいるような感覚になる水槽作りにこだわり、37歳のとき、鳥羽水族館のリニューアルを成功させた中村さん。その後、水族館プロデューサーの肩書きを名乗ると各地から依頼が舞い込むようになりました。その一つが、客足が途絶え、廃館の危機にあった北海道の「北の大地の水族館」です。冬の間マイナス20度にもなるこの地で行ったのは、「寒いから凍っちゃいますぜっていう川を作ったんですよ」。屋外に穴を掘り、マスなど地元の魚を展示。それは、誰も見たことのない、氷の下の世界の再現でした。

「僕は弱点を利用していくんです。弱点は使えるといつも思ってると、それは使えるんです」。以前は2万人ほどの来場者だった北の大地の水族館。今では年間30万人ほどが訪れるようになりました。

常識を疑え

最後に中村さんに聞きました。「人生で成功するために必要なことは?」。返ってきたのは、「常識をすべて疑うこと」という言葉です。

「子どもに受ける水族館を作ったらいいと皆が思ってきたが、それが、まったくの非常識」だといいます。「大人の方が遥かに多いじゃないですか、日本って。今僕が手掛ける水族館は、大人率が8割以上になっています」。

見る人を魅了する水族館を作る、中村さんです。

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