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羽鳥慎一がニュースな現場へ!みんなの疑問を解決

放送日 2017/01/10

最強女子レスリング!栄和人監督メダリスト“驚き”育成法

女子レスリングを支える名将・栄和人さん

リオ・オリンピックの女子レスリング。63キロ級では川井梨紗子選手が、69キロ級では土性沙羅選手が、そして48キロ級で登坂絵莉選手が金メダルを獲得したのは記憶に新しいところです。これらのメダリストを育ててきたのは、至学館大学監督の栄和人さん(56)です。

これまでに指導者として獲得したメダルは14個、吉田沙保里選手や伊調馨選手といった7人のメダリストを育てた名将です。今回羽鳥慎一キャスターは栄監督を訪ね、その裏にある選手との絆や女性の心をつかむ独特の指導法に迫りました。

全員が同じメニューでトレーニング

監督が指導するレスリング部には現在、高校生から大学生、卒業生などおよそ30人が在籍。ここではレベルやキャリアに関係なく、全員が同じメニューをこなしています。強さの秘密はココにあります。

中でも栄監督が徹底して行っているのが、基礎体力作り。例えば、登坂選手の強さを培ったのは「綱のぼり」。腕力や背筋力を鍛え、レスリングで重要な“引く力”がつくそうです。リオの決勝で見せた相手選手の足をつかんでからの逆転劇は、この「綱のぼり」トレーニングの賜物でした。

自費を投じて選手のための寮を作る

「選手全員がいつかはオリンピックに出たい(と思っている)。指導者も、そういう選手をつくるという信念がないと」と語る栄監督は、選手の私生活にも目を向けています。そのため、大学から徒歩5分ほどのところに、自らローンを組んで選手の寮に使う一軒家を購入。5DKのこの寮には高校生と大学生、12人が生活しており、この中には、栄監督が「東京オリンピックの最重量級で、金を獲る確率が100%に近い」という、高校生の松雪泰葉選手もいます。

家賃・光熱費・食費を1人月3万円でサポート。食事量は相当なもので、使うお米は月に80キロ、鶏肉はなんと120キロにもなるそうです。食べ方にもこだわりがあり、それは栄養バランスを考え、一食に付き必ず30品以上を準備すること。栄養の吸収をよくするため、練習後30分以内に食べるのも規則です。

 

オリンピック種目になることを信じて

元々は選手だった栄監督。ソウル・オリンピックに出場しますが、4回戦で敗退。その後もメダルには届きませんでした。指導者への転身を決意すると、日本レスリング協会の会長から任されたのは女子選手。当時女子レスリングはオリンピック種目になっておらず、マイナーな競技で、監督も心中は「複雑だった」といいます。

「将来、絶対にオリンピック種目になる。そして、女子の時代が来る」という言葉を支えに懸命に取り組みましたが、容易なことではありませんでした。

「優勝できるっていうような子には、力をおのずと注ぐじゃないですか。すると周りの子たちがしらけてしまう」。そこで考えたのが、個人のレベルに合わせた練習ではなく、すべての選手に同じ練習をさせる方法でした。ここから頭角を現していったのが、吉田選手だといいます。「トップはより強く、下の人も底上げできる」。吉田選手とともにチーム全体のレベルも向上していったのです。

そして2004年。アテネ・オリンピックで女子レスリングが種目になると、吉田選手と伊調選手が金メダルを獲得しました。

努力=忍耐

監督には独自の選手育成法があります。「指摘することは指摘する。だけど、その後、放っておかないことですね」。雑談して笑わせるなどコミュニケーションを欠かさないばかりか、時には手品なども披露し、女子選手の心をつかむのです。

厳しいだけではなく、メリハリをつけて選手に接する栄監督。そんな監督を「ああいう人相で、すごく怖そうに見えますけど、すごく面白い。そして、自分の元に来てくれたら、最後まで責任を持って育てるという責任感は強いと思います」と話すのは、吉田選手です。

女子選手を育てて25年。「本当にこの子たちが好きなんですよ」と笑顔で語る栄監督。最後の質問は、「人生で成功するために必要なことは?」。監督の答えは「忍耐」でした。「どんな成功した人でも、どんな人生を歩むのでも、努力する=耐えるということはつきものだと思います」。

進化もその先にあるといいます。東京オリンピックに向け、期待が高まります。

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