火曜日

羽鳥慎一がニュースな現場へ!みんなの疑問を解決

2018.02.27放送

塗るだけで省エネ!厚さ約1ミリ画期的断熱材

『壁や屋根に塗るだけで電気代削減』

株式会社 日進産業
住所/東京都板橋区坂下2-15-7 富山ビル4F
TEL/03-5916-4451
優れた省エネの取り組みや、先進的で効率的な省エネ製品などを表彰する「省エネ大賞」。今年選出された一つが、「塗る断熱材」です。家の屋根や外壁・内壁に塗ると暑さや寒さから守ってくれるという画期的な製品で、エアコンなどの電気代が年間で20%ほど節約できると認められたことから表彰に至りました。開発したのは、日進産業の石子達次郎さん(64)です。

「ガイナ(GAINA)」と名付けられたこの製品の性能を体験すべく、石子さんを訪ねた羽鳥慎一キャスター。差し出されたのは金属の缶。そこにマイナス80℃のドライアイスを入れたら、通常は素手で触ることができませんが、断熱材を塗った缶は、触れても冷たさは感じるものの、「ドライアイスが入っている感じはないですね」。強い冷気は遮断されていました。

2年前に家の外壁とリビングの内壁に断熱材を塗ったお宅でも実感しています。冬になると、20畳のリビングで2台のエアコンと石油ファンヒーターを使っていたそうですが、塗ってからは使用するのは暖房器具一つ。一カ月の電気代も「以前は2万円ぐらいでしたが、今は1万2~3千円」とコストダウンしているそうです。

『暑さ対策にも有効』

塗る断熱材は、夏の暑さ対策にも有効です。

塗ったフライパンと塗ってないものを火にかけて卵を落すと、塗布されたほうの卵は生のままですが、もう片方では目玉焼きが出来あがりました。

『セラミックを使用することで実現』

熱気や冷気を妨げることができるのは、塗料にセラミックが使われているからだと石子さんは説明します。「熱は(温度が)高いところから低いところへ移動する特性があります。その間にセラミックの壁を作ることによって熱が移動しないようにしています」。外の気温が低い冬は、家の中の方が温度が高いため、室内の熱は外に逃げ、外の気温が高い夏は、家の中の温度が低いため外から熱が室内へ。

それらを軽減する、塗る断熱材。家の外壁と内壁などに使用することで、快適に過ごせるようになるそうです。

『人の役に立つ仕事を』

人の役に立てる仕事がしたいと日頃から考えていた石子さん。大学生の時には何でも引き受ける「便利屋」をしていました。その後、移動式のラックや棚を作る会社を設立。塗る断熱材を開発したきっかけは、取引先の工場でいわれた一言でした。

「工場が暑いので、何とかしてほしい」。お願いされたものの、高温になる機械に囲まれた工場内では冷房を増設しても効果は出ません。そこで石子さんは、「白いペンキで塗り替えたんです」。工場の外壁に熱を反射する白色を塗ると、室温が3℃下がったそうです。

「これは新たな商売になるかもしれない」。石子さんの挑戦が始まります。

原料から見直すことを考え、目をつけた「セラミック」で作ったものの、塗るとムラになってしまい・・・・・・。さまざまな物質を混ぜ合わせ、400種類以上のパターンを試作し続けて5年、遂に完成させました。

用途は多方面に広がり、冷房の風などで文化財が傷まないように神社で使われたり、自動車を運ぶ大型船は赤道付近では船内の温度が60℃以上になるため、塗る断熱材をデッキに塗って自動車を保護しています。

また、セラミックの層は空気の振動を軽減させる働きもあるため、防音効果も期待できるそうです。

『気持ちよく仕事をする』

この断熱材、値段は内装を塗布してもらう場合で1平方メートルあたり4~5千円(住宅環境によって変わります)。効果は、10年から15年ほどです。

最後に石子さんに尋ねました。「人生で成功するために必要なことは?」。返ってきたのは、「気持ちよく仕事をする」でした。その言葉を示すとおり、塗る断熱材も気持ちよい理想的な環境を作りだしています。