STORYストーリー

2018年9月5日(水)よる9時~

第9話

 刑事資料係で天樹悠(東山紀之)が一人、吸い寄せられるように『広域重要指定第108号』と書かれた一冊の古い資料を読んでいる。それは50年前に中山俊夫(野澤剣人)という男が盗んだ銃で立て続けに4人を射殺して逮捕された事件。中山は犯行の事実を全て認めたが、それ以外は一切を黙秘したまま死刑になっていた。

 そんな折、北新宿署地域課の三好達也巡査(国枝量平)が銃を奪われた上に銃殺される事件が発生。捜査一課総出の捜査になる。銃弾が2発使われていたことから、捜査本部は警察に怨恨などの悪感情を抱いている者と想定。だが現場を臨場していた海老沢芳樹(田辺誠一)がそれとは違う見立てをし、片桐正敏(吉田鋼太郎)の判断で専従捜査班は一課とは違う線で同事件を追うことを決める。

 水田環(倉科カナ)と青山新(塚本高史)は三好巡査がつけていた捜査日誌を基に、日頃彼と接点を持っていた人々に接触。ホストやシングルマザー、ネットカフェ住民らに話を聞く。一方、天樹は片桐に「模倣犯だってことはないでしょうか」と指摘。その彼が手に持っているのは、あの『広域重要指定第108号』だ。中山は最初にガードマンに発砲した3日後に、今度は神社の守衛を撃って殺害していた。

 そこへ、新たな犠牲者が出たとの報告が入る。撃たれたのは公園の守衛。50年前は神社の守衛、今の事件では公園の守衛…。ますます模倣犯の可能性を考える天樹は、堂本俊太郎(北大路欣也)の紹介で、50年前に中山の精神鑑定を行った医師・右川(津嘉山正種)に会いに行く。現在は町医者として過ごしている右川。天樹を招き入れた右川は、彼から中山の名前が出た途端、硬い表情になり口を閉ざしてしまう。

 右川はなぜ表情を曇らせたのか? そして今追っている容疑者は本当に模倣犯なのか――?