第15話 2018年3月1日

 マリコ(沢口靖子)らが顔認証による指名手配犯検知システムの試験を行っている最中、手配共助係で通称“ミアタリの鬼”こと桃井貞治刑事(石丸謙二郎)が指名手配犯を逮捕してしまった。繁華街などにひたすら立ち続け、群衆の中から犯人を見つけ出す見当たり捜査班。その中でも桃井は断トツの検挙数を誇る、まさに“ミアタリの鬼”だった。

 とはいえ、指名手配犯検知システムの試験と同じ場所で見当たり捜査をやられては試験の意味がなくなってしまう。マリコは桃井に違う場所で…と交渉するが、桃井はあっさりと拒否。人の上っ面しか見ないシステムは気にくわない、と科学捜査に妙なライバル意識を持っているようだ。

 マリコらが検知システムの試験を行う一方で、同じ場所で見当たり捜査を行っていた桃井が「篠原事件」の手配犯・中川智哉(波岡一喜)らしい男を発見した。「篠原事件」とは数年前に篠原町に住む資産家が刺殺され、現金や貴金属が奪われた強盗殺人事件。が、桃井はいつもとは違う“違和感”を覚え動きを止めてしまう。何かがおかしい?この感覚は何だ?疑問を感じながらも尾行を開始する桃井。しかし、中川らしい人物に尾行を感づかれ、逃走を許してしまう。
 一方、マリコらのシステムでも“中川”を検知、身柄確保の手配をするも桃井の尾行失敗が災いし取り逃がしてしまった。

 桃井は中川が逃走中に捨てたニット帽を渡しつつ、マリコらに謝罪。何かが引っ掛かり、すぐに身柄確保に向かえなかったと釈明する。しかし、システムはもちろん、逃走に利用した電車の切符に残された指紋からも中川であることが立証された。それでも「絶対に何かがおかしい」と言い張る桃井にマリコは「科学は嘘をつきません」と言い放つ。さすがの桃井も返す言葉を失って…。

 マリコらはニット帽の鑑定を急ぐ一方、「篠原事件」の現場から採取された犯人の靴に付着していたとみられる微量の土に疑問を抱く。当時の土の鑑定では、植物片に石灰、ナイロン繊維が検出されたらしいが、なぜナイロンが含まれていたのか。ナイロンは建設現場で使われるものだが、中川には建設現場で働いた記録などない…。

 そして部屋に戻った桃井のもとに非通知の電話がかかる。電話の主は、「今日も俺に気づかなったな…」と言う…もしや中川なのか?それとも…!?

 桃井とマリコはそれぞれのやり方で、「違和感」の正体を突き止めるために奔走するが…!?



<ゲスト>

石丸謙二郎、波岡一喜、大地伸永、越村友一、勧修寺保都
 

バックナンバー