第6話2015年11月26日

 宝石バイヤーの磯貝徹(四方堂亘)が、自宅兼オフィスで殺害されているのが見つかった。榊マリコ(沢口靖子)が検視したところ、後頭部に挫創があり、首に索状痕も見つかった。
 遺体は頭部から衣服まで赤い液体で染まっており、寝室には3枚の和服が無造作に広げられていたのも謎だった。その和服は、春の桜、夏の紫陽花、秋の菊…と季節の花がそれぞれ描かれた艶やかな訪問着で、土門刑事(内藤剛志)は冬の花をあしらった着物だけがないことを不審に思う。
 風丘早月(若村麻由美)の解剖の結果、死因は窒息死で後頭部の傷は致命傷ではないことが判明。また、マリコらの鑑定で、遺体にかかっていた赤い液体はチリ産のワインとわかった。寝室に落ちていたガラス片もワインボトルの破片と確定。犯人はワインボトルで磯貝を殴った後、逃げようとする磯貝の首を絞めて殺害したものと思われた。
 そんな中、着物の持ち主が、京都に代々続く旧家・桐野家と判明する。一連の和服は50年前、桐野家のために人間国宝の作家が作った一点もので、土門がにらんだとおり春夏秋冬の連作であり、牡丹が描かれた冬の和服も存在するはずだった。いったいなぜ、牡丹の着物だけが、現場になかったのか…!? 犯人は、牡丹の着物を身に着けていたのではないか…!? もしも残された牡丹の着物に赤ワインが付着していれば有力な証拠になると、マリコたちは考える。
 だが、所有者である桐野家を訪ねたところ、当主の妻・朝子(野村真美)は、春夏秋の3枚の着物は盗まれたと主張。冬の牡丹の着物だけは、娘の若菜(はねゆり)が結婚披露宴で着用するため直しに出しており盗難を免れたと話す。
 マリコと土門は、朝子が犯行を隠ぺいするため串本にワインのしみ抜きを依頼したのではと疑い、彼女が牡丹の着物を預けたという職人・串本敏正(国広富之)の工房を訪れる。しかし、串本は牡丹の着物にはしみ抜きなど施しておらず、寸法直しだけ頼まれたと語る。 
 ところが直後、その牡丹の着物の地の色が、串本の工房に預ける前と後で変化していることが判明! いったい、どういうことなのか…!? マリコたちは牡丹の着物に付着したしみを発見、それらを分析したところ意外な真実が明らかになって…!?

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