第6話-2014年11月20日-

 大学の工学部の研究室内で、不審死体が見つかった。ちょうど榊マリコ(沢口靖子)がテレビ番組の収録で科捜研を留守にしているときのことで、物理担当研究員・相馬涼(長田成哉)はマリコがいなくても自分が事件を解決してみせると張り切る。
 死亡したのは、研究室と技術提携を結んでいる総合化学メーカーの開発担当員・浦西修一で、実験に用いた一酸化炭素が漏れて中毒死したものと思われた。研究室の准教授・新村辰希(忍成修吾)は超高性能電池の開発に成功した天才科学者として注目を集めている人物で、彼が発明した新型電池に関して浦西の会社と独占ライセンス契約を結ぶ予定になっていたという。そして実は、相馬は大学時代にその研究室に在籍しており、新村とは同期という間柄だった…。
 調べたところ、研究装置のガス管のバルブが緩んでおり、そこから一酸化炭素が漏れていたことが判明する。だが、奇妙なことに、実験ブース内の安全確認装置が誤作動を起こしていたのか、実際の一酸化炭素濃度よりも低い値を表示していたことがわかった。被害者は誤った数値を信じ、一酸化炭素が漏れていることに気づかないまま、死に至ったようだ。不運な偶然が重なった事故かと誰もが思った矢先、相馬はなぜかもう一度現場を調べてくると言いだす。
 遅れて捜査に参加したマリコは、教授の高崎(井上高志)から相馬と新村が大学時代、良きライバル関係にあったことを聞く。相馬は天才タイプの新村をどうやっても超えることができず、自らの才能の限界を痛感し、研究者としての道を断念したらしい。
 そんな中、相馬の調べで、研究室のポスドク(博士研究員)・野添千尋(大家由祐子)が、亡くなる直前の浦西と密会していた可能性が浮上して…!?

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