科捜研の女スペシャル2013年12月25日放送

 タクシーの転落事故発生の知らせを受けて駆けつけた榊マリコ(沢口靖子)ら科捜研のメンバーは、交通事故の現場にもかかわらず、捜査一課刑事の土門薫(内藤剛志)や刑事部鑑識の藤倉甚一(金田明夫)らが現れたことに驚く。土門によるとその日の朝、タクシー会社に「タクシーを止めろ。何かが起きるかもしれない」と事故を予告するかのような電話が入っていたのだという。
 タクシーは予約貸切制で、カップルを乗せて京都の観光名所をまわっていたところだった。運転手の島地俊輔(柴田善行)は即死し、男性客の羽間満(永田彬)は搬送先の病院で死亡。女性客の岩井穂乃香(三津谷葉子)だけが一命を取り留めたものの、意識不明の重体だった。タイヤ痕を分析した結果、島地はブレーキを踏まずにアクセルを踏み、直後にガードレールを超えて転落していたことが判明。島地の遺体からは薬物やアルコールは検出されず、マリコと風丘早月(若村麻由美)の解剖でも不審な所見はなかった。
 そんな中、予告電話をかけたのは、羽間の妹・琴音(水崎綾女)だったとわかる。琴音は兄の恋人である穂乃香が以前、島地とひそかに会っているのを目撃。今回の京都観光の運転手が島地だと知って怪しんで、警告の電話をかけたのだと話す。
 その後の調べで、穂乃香は羽間と交際する以前、島地とつきあっていたことが発覚。さらに、事故の3日前、すでに決まっていたドライバーに、島地が自ら今回の京都観光の運転手を代わってほしいと申し出て、引き受けていたこともわかった。それらのことから、島地は穂乃香と彼女の現在の恋人・羽間を巻き添えに無理心中したものと断定され、殺人を動機とした自殺として被疑者死亡で送検された。
 ところがその矢先、穂乃香の意識が戻り、彼女から衝撃の証言が飛び出し、事件は一転、事故と判明する。冤罪を作った捜査一課ならびに科捜研は監察官の聴取を受けることになった。その主任監察官としてやって来たのは、かつて京都府警捜査一課の管理官だった芝美紀江(戸田菜穂)。さらに、元科捜研所長でマリコの父・榊伊知郎(小野武彦)が科学監察官として科捜研を取り調べにやって来る…。

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