2005/09/25
ザンキ役ではクールなイメージがカッコいい松田賢二さん。
でも、素顔はクールというよりやさしい笑顔が印象的な好人物。対照的に人間的な温かみを感じます。
そんな松田さんが分析するザンキ人気の秘密とは?
一つ一つの質問に「型どおりの答えはしたくないですからね」とじっくりと考えて答えくれました。

ご自身が「仮面ライダー」に出ることになっていかがですか?
松田 クランクインするまで実感はなかったんですが、オンエアを見てから、お子さんが見ている番組だから、という責任感みたいなものを感じました。今まで経験がなかったものですから。「響鬼」がお子さんの成長…、お子さんだけでなく、人の背中をそっと後押しするような物語じゃないですか。だから余計にその責任みたいなものを感じましたね。

しかもライダーに変身しちゃう。松田さんのキャリアとしても画期的な役ですよね?
松田 いや、もう興奮しまくりでしたね。スーツを着た自分の写真を撮っちゃいました。役者として、というのもあるんですけど、子供に帰ったような気持ちになりましたね。

ザンキの役作りは?
松田 綿密なプランというのはなくて、台本を読んだときのカンとか…。最初、高倉健さんのような武骨な感じで演じて欲しい、と言われていたんですけど、もう少しプラス自分の毒々しい顔とか(笑)が生きるような感じで、と思いました。あとプロデューサーには、松田賢二の一番低い声でやってほしいと言われたので、自分の得意なところを生かしながら、とは考えました。あとはやってみないとわからないな、と。トドロキ(川口真五)とのバランスもあるでしょうし。実際、今でもそうですけど、台本を読んで固めていっても現場で共演者を相手にすると変わりますからね。あまり固めずに真五と本読みをして稽古したときになんとなくこういう感じなのかな、と。なんとなくですけど。すみません、ザンキみたいにかっこいいこといえなくて(笑)。

松田さんの役作りはいつもそんな感じ?
松田 いや、役によって違いますし、何が必要かは脚本が教えてくれます。今回あまり作り込み過ぎるとちょっと鼻につくかな、と思ったので、もう鼻についている方もいらっしゃると思うんですけど(笑)、もともと鼻につくような顔なので、あまり考えすぎないようにはしました。

鼻につくような顔って(笑)。
松田 オーディションのときは悪役以外にないなと思いましたよ。ところが隣に村田みつ(充)がいて、これは強敵だなと。

どうして?
松田 あんな強烈な容姿ですからね(笑)。

ということは、自分がライダーをやるという意識はなかった?
松田 そうですね、33歳ですからね。あわよくばやりたかったという思いはあったんですが、そろそろ現実を見る歳じゃないですか(笑)。で、自分の分相応というか、悪役だろうなと思っていたんですけど。プロデューサーの話では、最終オーディションで僕は1回落とされたけど、僕のようなキャラクターを何かで使いたいな、ということで役を作っていただいたらしいですね。

今までの松田さんのキャリアでも悪役が多い?
松田 はい、多いですね。もともと「VERSUS<ヴァーサス>」という映画がデビューなんですが、そのときは“これで世に出たる”という思いで必死だったもんで。若気のいたりというか、普通にかっこいい役だったのに、監督にお願いして自分が目立つように、ゲイリー・オールドマンみたいにキレたような役にしちゃったんです。その印象でそれ以降、そんな役を結構いただくことが多かったんですよね。それは有り難いことだったんですが。ただ、あるTVドラマに出たときは、顔が怖い、声が低過ぎる、フラットな自分を否定されたことがあるんです。だからテレビのレギュラーにはちょっと怖さがあったんですよね。

そういう意味では松田賢二の新たな面を開拓した番組になった…。
松田 そうですね。ヒビキ、イブキ、トドロキは親しみやすい面がありつつ、やるときゃやるみたいなキャラじゃないですか。ザンキはこの3人よりもスタンダードというか、かっこいいの理想に近いような…。その中でパーフェクトだとモチベーションを保つのがきっと難しいんだろうなと思うんですけど、チャーミングな部分が見えてきたり、人間的な部分が見えてくるので、その変化が演じていて楽しいですね。

にしても、ザンキはカッコいいと思いますが、みんなどこに魅力を感じていると思います?
松田 いただいた役をやらせていただいていることに感謝するのみで。引きの魅力、というんですか、前へ前へ出るのではなく、キャラのポジションとして引きの魅力みたいなものがあるのかな、という気がしています。出るのがときどきだから珍しかったりするのもあると思います。

演じていてかっこいい部分を意識してます?
松田 台本もらって初めて読んだときは笑ってますね。「鬼か?」「前はな」ぷっククッって。え、こんなカッコ良くていいのって(笑)。こんなフィクション、僕にやらせていただけるのって感じですね。

他の役者さんと仲いいみたいですね。
松田 仲いいですね。みつの引越しを手伝ったこともありますし。川口真五を突っ込んでいます。というか、「僕はいじられキャラでどーのこーの」ってアイツ言っているんですけど、僕が突っ込まないと、「ザンちゃん、突っ込んでよ」と怒るんです。だから、仕方なく突っ込んでいるという(笑)。香須実ちゃん(蒲生麻由)とは以前映画で共演したことがあるので、「響鬼」に入る前からカラオケ行ったりしていました。

彼女、音痴なんですか?
松田 いや、うまいですよ。めちゃめちゃ歌うまいです。あ、そうか、音痴という設定でしたね。みんなうまいですね。

ところでオフはどんな風に過ごしています?
松田 主に映画を観ていますが、それ以外はファンレターの返事を。僕、ずっと前に斉藤由貴さんのファンクラブに入っていたんですね。で、たぶんファンレターを出したことがあるんです。あのときの気持ちとかを考えると、いただいたものに対して返事を出した方がいいかなと。だから結構頑張って書いています。

今後、松田賢二という役者としてどういう役をやっていきたいですか?
松田 残り4〜5カ月のザンキはどういう風にお話が進んでいくかわからないですが、あーしたい、こーしたいという役者のエゴはもちろんありますけど。とにかく台本を開くことができることに感謝しています。若い人もそうだと思いますが、「響鬼」の出演をステップアップにしたいですし、映画を中心にやってきたんですけど、それは自分が、松田賢二という毒々しい感じがテレビで受け入れられないんだろうな、という思いがあったからという理由もあったんです。それも使われ方次第でテレビでもオーケーなこともあるんだな、と。オーケーかどうかの最終的判断は観る方のものですし、その基準は好みでしかないとも思うんです。チャンスがあれば、どんどん新しいことにチャレンジしていきたいですね。
 
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